洛中在住

京都暮らし

萩乃家さん

2017-07-29 | 日常
金閣寺近くの祖父母の家に行くときに、いつもお土産はなにがいいかと電話で聞いていました。
すると祖父はいつも
「萩乃家の駅弁」
と言うのです。「萩乃家」とは京都駅の駅弁の代名詞で明治創業。
祖母の作る食べ物以外は全否定な祖父でしたが(まず外食をしない)、萩乃家の駅弁だけは特別なようです。
「味」云々ではなく、きっと若い頃の「思い出」を味わいたかったのでしょう。
でも萩乃家の駅弁を買うには京都駅まで行かなくてはいけなかったし(祖父母宅とは真逆)、
仕事でJRを使ってなくて、売ってる場所も知らなかったので、結局一度も買ってあげられず祖父は他界しました。

京都駅なんか簡単に行けるんだから、わざわざ遠回りしてでも買ってあげたらよかった。
「萩乃家」と聞くと、すこし心がチクリとします。
おじいちゃん…ごめんね。

小文太が生まれて、子鉄(いまは違う)をはじめて梅小路蒸気機関車館に連れて行ったときに萩乃家の駅弁を発見!
うわー、これだよ、祖父が求めていたやつ~

めちゃくちゃシンプルな駅弁なんです。昭和なTHE★EKIBEN!

普段小食な小文太が、祖父(小文太にとっては曾じいさん)がのりうつったかのように食べました。
このときは二歳前です。

旦那も萩乃家さんは何度か食べたことがあるようで、
「やっぱりシンプルでうまいな~」
と何度も言いました。大人になって気付く美味しさ。

先日、旦那がふいに
「萩乃家の駅弁食べたいな」
と、これまた祖父がのりうつったように言うのです。
そこで京都駅のどこに売っているのか調べたら、なんと萩乃家さん、京都駅から撤退されてました。
でも駅前に店舗を構えておられまして、前日までの予約でお弁当を買えるようになってました。

昨日予約し、本日の昼に店舗まで取りに行きました。

二重幕の内弁当。
駅弁より少し豪華な感じ。


人気の竹籠弁当

京都の料亭でランチとして出されたら高そうでしょ。
でも、ここのお弁当は税込み1080円!普通の駅弁値段なのです!

また今度買って、祖父母の仏壇に供えようと思っています。
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