2回目のワクチン接種で高熱に浮かされて、うなされる半日を送ったあるくくまもん
当時、ここでも書いた通り
38.8℃を出し続けて、心と身体が限界を迎えたあるくくまもんは
ついに、秘伝の薬である、ロキソニンSプラスに手を出した。
実際に買ったのは、1回目のワクチン接種の前日で、当時は使わなかったんだけど。
2回目で使うことになったから、廃棄処分はしなくて済んだよね。
とは言いつつ、本当なら
「買ったのに、結局使わなかったよー。あぁ、損した損した」ってなってた方が幸せなんだけどね。
普段、ロキソニンのような痛み止めの薬を使わないあるくくまもん
いざ、買おうとした時、大量に痛み止めの薬が置いてあって、どれを買おうかかなり悩んだ。
50cm隣で、薬剤師に同じ質問をしている20歳くらいの若い女の子の会話を、こっそり聞いていても、結局はどの薬も大きな違いはないということらしい。
そういう訳で、買ったロキソニンSプラス
選んだ理由は簡単
箱がピンクで可愛かったから!!!
そう
そんなどうでもいい理由で買った。
成分は同じなんだけど、ピンクの箱に入っているだけで、刺激が弱そうで、胃にダメージが来ないイメージがあったから。
ただ、それだけ。
でも。
あの直径1cmの薬を1錠飲むだけで、みるみるうちに熱が下がり、頭痛が治まり、悪寒が消えて・・・(以下省略)するなんて、とんでもない薬だよね。
ロキソニンが薬局で販売されるようになった時、大騒ぎになったけれど
その気持ちが改めてよく分かった。
こんなにも、すぐ強烈に効果が出る薬を簡単に買えるようになるって、すごい変革だったんだね。
さて。
ロキソニンといえば
あるくくまもん、この前、初体験をしたって訳じゃない。
実は、人生2回目のロキソニン経験だった。
大人になってから、少し年を重ねた頃・・・だったかなぁ。
かかりつけの歯医者で、親知らずを抜くように言われ、紹介された大きな病院で3本抜かれてきた。
その時の悲劇はまたいつか話すとして・・・。
医者から
「痛め止めとしてロキソニン出しておくので、痛みを感じたら迷わずに飲んでくださいね」と言われてた。
そして、2本目を抜かれた日の夜だったかな?
急激に、歯が抜かれた後のぽっかり空いた穴の奥底から
ズキッ!!!
ズキッ!!!
説明しようもないほど、突き抜けるような痛みが襲ってきた。
それは、地面から急に生えてきた鉄の針に、足の裏から脳味噌まで一気にグサッと刺されたかのような強烈なもの。
1回目はびっくりしたけれど、それが十数秒に1回襲ってくる。
驚きが徐々に恐怖に、そしてやがて苦しさに変わっていく。
そして
禁断の世界へと旅立った。
自分には無縁と思っていたロキソニンをゴクリ
そして
10秒後には消えている痛みと苦しさ
痛みや苦しさから解放された幸福感が1分くらい続いた。
でも
その後再び、強烈な恐怖に襲われた。
あんなに痛かったのが、こんなに一瞬で消えるなんて・・・
いや、正確に言うと、
あんなに痛かったのが、こんなに一瞬で感じられなくなるなんて・・・
あのちっちゃな薬1つで、自分の感覚が消え去っていることに怖いという感情しか残らなかった。
そんなことを後日、当時働いていた職場の人たちに話した。
すると、大先輩の女性2人が思いのほか、その話題で反応して、わいわい盛り上がった。
あるお姉さまAさんは、若い頃から生理痛が半端なくって、痛み止めの薬をずっと定期的に飲み続けていたらしい。
飲まないと生きていけないくらい苦しいとのこと。
こどもも大きくなったし、まだ生理が続いているから、閉経が来るのが待ち遠しいと言っている程だった。
彼女は、初めは1回1錠で効果があったのだけれど、徐々に効果が出なくなってきて、1回2錠飲むようになり、それでも(以下略)だそうだ。
そんな話を聞いていた、別のお姉さまBさんは、生理痛を感じたことがほとんどないらしく、痛み止めの薬を飲んだことが人生でほとんどなかったらしい。
だから、やっぱりあるくくまもんみたいに、治療かなんかの一環で、痛み止めの薬を飲むことになった時、身体に耐性がついていなかったためか、用量の1錠を飲んだだけで、身体中のありとあらゆる感覚がなくなってしまって・・・大変だったと。
それから、どうしても痛み止めの薬を飲まなくちゃいけない時は、砕いて半分の量だけ飲むことにしているとのこと。
その後、AさんとBさんは
「薬漬けで廃人寸前ね」
「鈍感な女に言われたくないわ」
とか言って、2人でガハハハハハと笑いあっていた。
お姉様たち、元気かなぁ・・・。
もういい年齢だけど、お孫さんとか生まれたのかな?
それとも、既にいて、大きくなっているのかな?
ひ孫さんとかは・・・いない・・・かな?
ふと、遠い空を眺めてみた。
ロキソニンだけに限らず、痛み止めの薬は、人間が「苦しくない人生」を送る上で欠かせない存在になりつつある。
でも、「同時に、痛み止めの薬があるから」と思うようになると、どんどん自分の身体にダメージを重ねるようになってしまう恐れもある。
何より、痛み止めの薬がないと生きていけないような状況になったら、もう戻ることもできないし、死ぬ日まで苦しみと添い遂げなくてはいけなくなる。
「あなたなしでは、私、生きていけないの・・・」
この言葉は
とても危険な、悪魔のささやき
こんな言葉を発する必要がないように
こんな言葉を言われることがないように
何事にも依存しない生活を、歩み続けていきたいものですね。