クリオネのような可愛い柿

　畑に富有柿を採りに行った。他所の畑は、今年は、数が少なく、裏年なのかな。
うちは、生らすだけ生らしたので、小さいけど、数は、沢山なった。今度は、収穫である。これが、また、難儀なのだ。冬季剪定、石灰硫黄混合剤噴霧、草刈、殺虫殺菌剤噴霧などは、多少なりとも、機械化しているため、少しは、楽だ。ところが、収穫は、人手に頼るのだ。富有柿は、甘柿系なので、比較的樹高は、低いが、やはり三脚梯子を使わねば、採れない。上がっては、降りの繰り返しである。
　痛んだ物や熟れすぎた物、あまりに小さいものは、基本的に採らない。少しでも、採りたくない。もう食べるだけは、十二分にある。でも、普通に食べられるのは、そうもいかず、収穫用のはさみを使う。少なくみても、３００ｋｇは、二日で、２時間ずつではあるが、採った。あとは、母親が、いろんなところへ持って行ってくれる。うちでは、毎日５～６個食べるのが、精一杯だ。その上、まだ晩生の１本が、残っている。カラスは、いるだけしか、食べない。やれやれ。前置きは、
このくらいにして、その中で、写真のような、柿が、生っていた。
変なの、と思い、何度か、枝ごと切ろうとしたが、どうも切れない。まあ、後回しと思い、何度か、通り際に見ては、やはり切れない。その内、ある角度から見ると、海の妖精、クリオネのように見えてきた。その間も、柿は、採っていた。
結局、採らずに携帯で写真に収めた。もう１本ある晩生の収穫時に、クリオネ君は、いるだろうか。カラスに負けるなよ。