私の住んでいる地区は、ゴミ置き場の掃除当番が１年に１度くらいまわってくる。
期間は１ヶ月。
可燃ゴミ・不燃ゴミ・資源の、全部で１２回前後の掃除をする。
３月は私の当番だった。
昼間掃除に行けず、夜に行くこと数回・・・。
ある夜、ふつうに掃除をして帰ってくると、寝床にいたはずのアニが玄関前にちょこんと待っていた。
外灯のシルエットも重なって、ちょっとジーンときてしまった。
次は、たまたま玄関前にアニがいた時のこと。
「掃除に行ってくるからここにいなよ」と声をかけて出かけてみたものの、
なんとなく気になって何度か振り返ると、暗闇の中にうっすら白いものがちょこちょこ追いかけてくる。
振り返るたびに道の端で止まる。だるまさんが転んだ、じゃないんだから(笑)。
アニは幸せを引っかけてくれる『かぎシッポ』だったのね
ゴミ置き場は、けっこうの量の車が走る道路にある。飛ばす人が多くて危険なのだ。
何度追い払っても道路の近くまで来てしまうので、あきらめて一緒に戻ることにしたが、
ほどなく路地に車が入ってきたので、「アニ！車！」と叫ぶと、アニはサッと民家の庭に身をよけた。
やっぱ慣れてるんだね、感心感心。
車が通り過ぎ、「アニ、追いで！」と声をかけると、誘導するように私の前を走り出す。
ふたたび車が来たので、「アニ！うちに入って！」と叫ぶと、
そんなことわかってるよといった具合に、うちの入口の狭い路地にサッと入っていった。
すばらしい・・・。
家に到着すると、なぜかアニは私から距離を置いたところで休みはじめた。
怒られると思ったのだろうか？キミ、なかなか賢いじゃないの(笑)。
私は外猫と暮らしたことがないので、道路に出ただけで心配になってしまうけど、
この日の夜は、ちょっとだけ楽しい、はじめてのプチ散歩になった。
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※その後、アニが寝静まってからこそっと玄関を出て、抜き足差し足で掃除に行きました。
猫相手に何やってんでしょうかね。
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