arata-tokyo-jp's blog(Henry Nagata)

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20年ぶりに六本木の「アマンド」に行く

2005年10月26日 07時34分18秒 | エッセイ
先週の土曜日は、シンガー・ソング・ライターのYASKOさんのライブを女房と一緒に楽しんで来ました。
ライブはなかなかの盛況でした。
場所は六本木です。

地下鉄の六本木駅から外に出ると六本木の交差点があって、その直ぐ近くに「アマンド」という有名な喫茶店があります。
このお店には20年前に一度だけ入った事がありましたので、ちょっと懐かしくなってライブを見た帰りに女房と入ってみる事にしました。

待ち合わせの場所として有名なのでしょう、店の外には何人ものお洒落な若い人たちが立ち塞がっていて、ウィンドウのメニューを見る事さえ出来ません。
とりあえず、店の中に入って階段を上りました。

店の中は案外空いていて、5人の席に女房と2人で座れたのはラッキーでした。
私はミックス・ピザとアイス・レモンティー、女房はラザニアのセットを注文しました。
「この店は、20年前に一度来た事があるんだよね~」と話したら、女房に「Mさんとでしょ?」とすかさず言われてしまいました。
「バレたか~!」
女性の勘というのは鋭いものです。
Mさんというのは、私の以前の彼女の事です。

食事が来るまでの間、煙草を吹かしながら店内を眺めていましたが、大きな窓の外には、六本木の交差点が見えました。
食事をしている間も、ついうっかり女房の事も忘れて、20年前の事をあれこれ懐かしく思い出している内に、「おやっ?」と思った事がありました。
「あの時は、店内はもっと狭かったのではないだろうか?」
「それに、店内の壁やテーブルクロス、椅子などの至る所がピンク一色だったのではないだろうか?」
店の外観もピンクが強調されていますし、
「アマンド・・・イコール・・・ピンク」というイメージで印象に残っていたのです。

ところが、そのフロアは壁もテーブルも白一色で、椅子は黒です。
「変だな~?」
「別の店と勘違いをしたのだろうか?」
それで・・・
「ピンクの色は何処にも無いのだろうか?」と思い、辺りをゆっくり見回していましたが・・・
「あった、あった~!」
目の前のテーブルの上に、小さなピンク色の灰皿が置いてあるではありませんか?
この可愛いピンクの灰皿は、明らかに女性用の灰皿です。
現在の店内の雰囲気から考えると、ちょっと不自然な感じです。
これはきっと「過去の名残り」に違いない・・・と感じました。
男性だけでは入りにくいお店だった事も思い出して、何だか嬉しくなって来ました。
推理小説のクライマックスを読んでいる時のような気分です。

最近の私は、疑問を感じると直ぐに、恥ずかしげもなく誰にでも話しかけて質問したくなるのです。
帰り際に、1階のレジのところで年配の店員さんに早速聞いてみました。
「ちょっと、お聞きしたいのですが・・・」
「20年ほど前に一度来た事があるのですが、その時には2階はもっと狭くて、ピンク一色だったような気がするのですが・・・?」
店員さんはニコニコしながら・・・
「狭いのは3階の方ですね」
「15年くらい前に店内を改装しまして、明るい雰囲気にしたのです」
と話してくれました。

やはり20年前は「ピンク一色」のお店だったのです。
改装後の今の雰囲気ならば、男性のお客さんでも入りやすくなっているのではないかと感じました。
これで気になっていた謎も解けて、気分もすっきり!
食事も美味しく手ごろな料金で、満足して帰途に着きました。

ちなみに、アマンドは創業が昭和21年。
日本の戦後とともに歩み始めて、洋菓子と喫茶のパイオニアとして時代を担ってきた・・・
という事です。
日本で最初に「おしぼり」を出したのもアマンドだったそうです。
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