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「医者の不養生」と「やがて」そして「口は禍の元」

2016-12-06 15:58:36 | 日記
母が新聞の「騎手が落馬して怪我」という記事を見て「医者の不養生みたいだ」と言う。ちょっと違うような気がしてよく考えてみると、ちょっとどころか謂わば真逆である。落ちたのが騎手に乗り方を教える先生なら確かに「医者の不養生」と言われようが「紺屋の白袴」と言われようが已むを得まい。だが騎手は馬に乗って走るのが仕事、人間だから偶には落ちる事もあろう、つまり落馬も仕事の内と云えよう。

こんな勘違いなら罪は無いが「口は禍の元」、時には深刻な事態を惹起しそうである。
たとえば「軈て」には幾つもの意味がありその意味の各々は互いに微妙に相違していたり、真逆であったりする。私など以前は語から受ける感じの所為もあって「遅くなりそうではあるがいずれそのうちには」というようなのんびりした感じの語意が唯一のものだと思っていた。のに実は真逆の「すぐに、間もなく」という語意もあって、小さな辞書では後者しか出ていなかったりもする。
例えば戦をしていて第三者に援軍を頼んだとする。乞われた方が後者の心算で「やがて行く」と返答したのに乞うた方ではその返事を前者の意味に解釈して、悲観して自決してしまうような事も有ったかも知れないのである。

2 コメント

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こんばんは。 (tsupi)
2016-12-07 21:03:19
私も『軈て』は、
「その内に」
のニュアンスが、一般的なように思っていました。

古文では、
「すぐに、間もなく」
の意味でよく見られますね。
学生時代、古典だけは好きでした(笑)。

口は災いのもと。
私も気を付けなければ(笑)。
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tsupiさん、こんにちは (雄陽丸(独白))
2016-12-08 16:02:58
コメント、有難うございます。
私も言葉というものが好きと云うか、英語であれ日本語であれ、言葉を味わったり言葉についてあれこれ考えたりするのが好きなたちです。漢文を読み下す際の妙にひねくれたような語順というか風変わりな表現等にも惹かれます。
(フロイトにでも理由を聞いてみたい所ですが)何故か屡々頭に浮かぶのが、母の漕ぐ自転車の後ろに乗って「橋はこう、箸はこういうイントネーション」などと考えている自分の姿です。そんな子供でした。
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