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濡れてシビれて

日々のキーボードと電子楽器と音楽を自己満足で語るブログ

JUNOといえばこれでしょ ■■Roland JUNO-106

2013-06-28 20:46:45 | 楽器・機材

※本ブログ記事は、2016年末より新ブログに引越し中です。よろしかったらそちらも読んでみてください↓

 「キーボーディスト、脱初心者を目指す <http://kblovers.jp/>
 


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やーと一週間終わりました疲れましたAndyです。


今回ご紹介する一台はRolandのJUNO-106というシンセです。
発売は1984年、当時の定価は138,000円でした。


僕の勤めていた楽器屋では従業員特権として、展示品の鍵盤がタダで借り放題だったのですね。
そんでもってこのJUNO-106もよく借りていた一台です。6音ポリです。



15年ほど前、長野県内のバンドマン憧れだったライブハウス「J」でも
このシンセを借りて演奏しました。
当時加入していたオリジナルバンドにて、本機でフィルターをうにょうにょやって、
オケに前衛的な味付けを施していたのを覚えています。


中身はというと、いわゆる手頃な入門機という位置付けで
そんなに凝ったことはできないのですが、一時期テクノ系クリエーターがこぞって使ってて、
結構人気の高いポリフォニックシンセサイザーです。


出音もいかにも当時のRolandらしい音ですね。何というか全体的に素直な音です。
オシレーターはDCOタイプでチューニングも安定してたし、MIDIも付いてたので扱いも楽でした。
シンセブラス、シンセパッドとかはよく使ったなぁ。


音作りで特筆すべき点はコーラスの出来の良さですね。
もうとにかくONにしとけ!というくらいコーラスよく掛けてました。
音が立体的になり、JUNO特有の粘りのある音色が強調されること請け合いです。



あとフィルターもいいですねー。
定番のLPF+レゾナンスでいい感じの開き加減のポイントを見つけるのも楽しいし、
オケに混ぜた時に生きてくるHPFなど、直感的なスライダー操作でもって、
「いじってて楽しい」と思わせてくれます。


今でも中古市場でもさほど値崩れすることなく、安定した値段をつけてますね。
とはいえ中古(特にオークション)で買うのはちょっと注意が必要です。

何といっても30年近く前のモデルなので、故障したら修理は困難なことが多いです。
特にカスタムチップが経年劣化により故障することが多く、
そうなると部品がもうメーカーにないということもあり得ます。

まあ僕だったら、ジャンク品を1000円位で手に入れて、部品取りしちゃうだろうなー。


昨今、JUNOの名を冠した最新のシンセも同メーカーから発売されていますが、
それらと比べるとJUNO-106は非常にシンプルであり、製品コンセプトも全く異なる
別物といっていいでしょう。


JUNO-106のONE&ONLYな音を求める人は、探してみてはいかがでしょうか。


【Vol.169】映画 『シャイン』(1996年)

2013-06-27 20:06:02 | 音楽

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いつも通勤で乗ってる電車はいつも同じ顔ぶれでもってその人たちに勝手にニックネームをつけるのが楽しいですAndyです。


今回は、超不定期に投稿させてもらっているピアノ映画?のレビューでございます。
作品は、1996年公開のオーストラリア映画『シャイン』。
本文はネタばれ大ありなのでご了承ください。


この映画は、ピアニスト「デヴィット・ヘルフゴット」の数奇な運命を綴った物語であり、
実在のピアニストがモデルになっています。


以下あらすじ

 厳格な父親の元、ピアニストになるべく英才教育を受けていたデイヴィッド少年。
 彼の元に、イギリスの王立音楽院に留学する話が持ち上がるが、
 父親がそれを許さなかったため、家を飛び出しロンドンに渡る。
 ロンドンでピアノに打ち込むデイヴィッドは、コンクールで難関であるラフマニノフの
 「ピアノ協奏曲第3番」に挑戦し、見事に弾いたものの、その後精神に異常をきたし始める。。


でもってデイヴィッド君はどんどん情緒不安定になり、22~23歳頃から約15年、
精神病院に入退院するようになるのですね。。
療養生活を送りながらも、再びピアノを弾き始めて本当の音楽の楽しみを感じ始めます。
その後結婚し、妻の支えによりステージにカムバックするまでが映画となっています。


映画の中では、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番をはじめ、
ショパン、ベートーヴェン、リストなど、多数のピアノ曲が登場します。
特に、ラフマニノフの第3番は「世界で最も難しいピアノ曲のひとつ」ともいわれていますね。


まー印象的なのが、デイヴィッド少年を溺愛しまくる親父さんですね。
このトーサン、「おまえは幸運だ。俺は恵まれていなかった。」など
くどくど説教を始めたりと、わが子に対して常に精神的に
追い詰めることしかできない感じの人なのです。そりゃ確執も生じるわ。。


才能に恵まれながらも過度な期待を背負わされた子どもって大変だよなぁ。
デイヴィッド少年に限らないけど、音楽一家に生まれた子って、
小さい頃からレッスン漬けでかわいそうだなと思ったり。。


なお主役を演じたジェフリー・ラッシュは、小さい頃ピアノを習っており、
この映画のために練習を再開し、劇中で実際に弾いたそうです。
この作品でアカデミー賞主演男優賞も受賞したとのことですね。


個人的に一番好きなシーンは、中年になったデイヴィッドが初めて入るバーで
いきなりピアノを弾き出すところ。
くわえタバコで、どう見てもうらぶれた冴えないオジサンがピアノの前に座り、
当初は店長らしき人にヤジられながらも、突然高速ピアノ曲(「熊蜂の飛行」?)を
弾きだすシーンがとても痛快です。


バーの客も、
「なんだなんだ?」「おいおい、マジかよ」みたいな空気に変わり演奏に聴き入ります。
こういうピアノマジック、いいですね。このシーンだけDVDで何度見たことか。。

 



そんな感じで、この映画は
「音楽に人生を狂わされたかわいそうな人の半生」
と見れなくもないけど、音楽があったからこそ人生も輝く【shine】という意味で、
前向きになれる作品だとも受け取れます。ヒューマンドラマですね。


才能を持って生まれてきた人はそれはそれで大変なのだなー。
凡人で生まれてきた僕は幸せなのかもー



【Vol.168】こんなキーボードがあったらいいのにな ~見ため編~

2013-06-26 20:36:48 | 音楽

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通勤中は演奏のイメトレを行っていますAndyです。妄想ってすてき


今回のネタは標題の通りです。世に出回っていないけど、こんな鍵盤があれば
面白いのになというものを勝手に考えてみました。


一般的にステージピアノやシンセは黒に塗装されていることが多く、
まあ自宅練習用ならともかく、ステージ上では見ため的にあまり目立たないことが多いです。
生ピアノなんてほぼ全身黒っすもんね。


そんなわけで今回は鍵盤の「見ため」に着目してみました。
開発方面の方、もしこの記事を読んでましたらご検討くださいー


★スケルトンな鍵盤
グランドピアノにはクリスタル調のものがありますが(→YOSHIKI氏愛用)、
シンセや電子ピアノに関しては、(量産ベースで)スケルトンのものはなかったと思います。


筐体が透明で、中の基板とか配線とかが見えちゃうのがポイントです。
キカイダーみたいで、特に理系人間にとっては心躍りますw


さらに鍵盤もスケルトンだったら演奏的にもスリリングなこと請け合いです。
せめて白鍵だけでも透明になれば絶対受けると思うのですがー。
さすがに全鍵透明だと弾きにくいので、全ての「ド」だけでも白鍵にするとか。。それって

何だか鷲巣麻雀みたいじゃんね。

たぶん心の底から震えが来ます(笑




もしこれ商品化したらおそらく世界初ですよね~ 作ったもん勝ちな感じがしますが、
どこも作る気ないんすかね。しゃれでいいのでお願いします。



★扇形状の鍵盤
演者を中心に、弧を描いているように各鍵が配置されているような鍵盤です。
ピアノイベント方面のポスターの挿し絵とかではよく見かけますが、
実際のモノはお目に掛かったことがありません。


なお、扇状のものを連結して、完全に輪にしちゃってその中心に鎮座しても
かっこよさそうです。複数の音源モジュールとつなげてスプリットしまくれば、
全鍵有効活用できそうです。





何より見ため的にメルヘンですねw


あと、木目調鍵盤があるのだから、大理石調の鍵盤とか、漆器調とか、
ヒョウ柄鍵盤とかもあってもいいですね。大理石は高いし重いのでフェイク素材でいいです。
ヒョウ柄は東京スカパラダイスオーケストラの沖さんが既にやってますがw、
量産はまだですよね。


そんな感じで、また思いついたらここで記事にしたいと思います。
つか、こんなことばかり考えてますw


銘機なんですよ ■■Roland D-50

2013-06-19 19:36:54 | 楽器・機材

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携帯を会社に持って行けないのはやはり不便ですねAndyです。


今回ご紹介する一台は、1987年に発売されたD-50というシンセサイザーです。
ローランド初のフルデジタルシンセサイザーであり、
またLA音源を初めて搭載するシンセサイザーとして誕生しました。


当時の価格は238,000円。
(2Uラックマウントタイプの音源モジュール版はD-550といって、
そちらは198,000円でした)


大型のLCDとジョイスティックを搭載されており、
61鍵ベロシティ、アフタータッチ対応鍵盤を持っていたため
演奏時の操作性は高かったと思います。


さてYAMAHAがFM音源を搭載したDX-7をリリースしたのを皮切りに、80年代の初頭から
シンセサイザーのデジタル化が始まりました。でもってローランドはというと、
DXシリーズとは一味違ったデジタルシンセサイザーを発売しました。それがこのD-50です。
そのリアルな音と表現力は大ヒットに繋がりました。


特筆すべきなのが、LA(Linear Arithmetic)音源という独特な音源方式。
ぶっちゃけ僕も説明できるほどよく分かっていないのですが、
フルデジタルでありながらヤマハのFM音源のように音作りが複雑でなく、
ある程度出音が予想しやすくアナログ感覚の音作りができる感覚です。




比較的理解しやすい方式とはいえ、最初にこれを触った時は、
非常に複雑な操作系という印象でしたね。


まあこの頃のデジタルシンセって、デジタルディスプレイとボタンという
シンプルなデザインが多くて、アナログ時代の独特なツマミの多いシンセサイザーと違って
音作りが分かりにくくなってしまったのですね。


というわけでこのD-50シリーズ(D-550も)には、外部プログラマーのPG-1000という
コントローラーが出されていました。スライダーのお化けみたいな外観ですw
僕は実際コントローラーの方はお目に掛かったことはありませんが、
本格的なエディットを楽しむには必須といっていいでしょう。


DシリーズのLA方式には他にも特徴があって、それは、デジタル方式による
波形合成+PCM音源という、
いわばハイブリッド構造をしていることです。
音のアタック部分をワンショットPCMで、残りの部分をシンセ音で作るというスタイルが
このシンセの音作りの基本という感じです。


個人的には、D-50といえばパッドとベルの音色がお気に入りですね。
フルデジタルでありながらどことなくローファイな音の質感が味わい深いです。


そんな感じで、デジタル音源方式が主流になりつつあった80年代、このD-50は、
DX-7と共に歴史に残るデジタルシンセサイザーの名機といっていいでしょう。


個人的にはD-70の方も好きなんだけどね。。
それはまた別の機会でー


鳴らしてウーリー ■■Wurlitzer 200

2013-06-10 20:42:56 | 楽器・機材

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今日はとんでもなく頭が痛かったのですが早帰りせず頑張りましたAndyです。


さて今回は、2007年頃購入したエレクトリックピアノ、Wurlitzer200(ウーリッツアー。以下ウーリー)
のご紹介をしてみます。僕にとっては初めて購入したヴィンテージ鍵盤です。

 

 


当時東京事変のコピバンをやっていて(今でもやっていますが)、
Rhodesを買おうかウーリーを買おうか迷っていて、たまたまウーリーのよい出物があったので思い切って購入。


ほんとはRhodesのsuitcase辺りを狙っていたのですが、
ウーリーの方が軽くて運びやすいというのが決め手になりました。
製造はおそらく1960年代後半、付属品等も完品。色は若干レアなクリーム色です。


このウーリー、一見、本格的な楽器というよりはおもちゃのような印象を受けます。
でもでも強いタッチで弾くと、実に泥臭い歪んだ音が出てくれます。


のちにアンプ部が強化された「200A」にリニューアルされたのですが、
僕が買ったこの「200」はアンプが若干弱く、実際、買った当初はノイズがすごかった。


電源入れるだけでザーザー言うし、ボリュームひねるとブチブチ言うし。。
どこが良品じゃい! 販売責任者出てこいー。


結局、丸2週間ほど電源入れっぱなしにしておいたら自然にノイズも減ってきました。
とはいえ、今でも弾く前に慣らしで通電しておかないとノイズが乗ることがあります。


また、打鍵しても一部ちゃんと鳴ってくれない鍵盤もあります。
今ではその鍵も覚えちゃって、その健専用の打鍵方法でもって対応してます。
たまたまあまり使わない最高音エリアだったので助かった。。


そんないかにもヴィンテージな扱いにくいウーリー君ではあるのですが、
その不便さを差し引いてあまりある、「楽器」としての魅力に溢れています。


指に伝わる振動と、箱鳴りするアナログな暖かい音色は、電子楽器にはない感触。
なるべく劣化させたくないので、部屋使用限定の箱入り娘にしちゃおう。


と思っていたのですが、一昨年のクリスマスに六本木でライブをした時にライブデビューを
果たしました。長旅をものともせず、いい音を出してくれたと思います。
何より鍵盤システムの中にヴィンテージ楽器が入ると、システム全体が締まります。


現在は部屋のスペース確保のため一時的にしまってありますが、
近いうちに完全復活させたいと思っています。