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予定のない休日は決まって廃人ですAndyです。
今回は気分を変えて映画のレビューです。
2002年公開の『戦場のピアニスト』という作品で、フランス・ドイツ・ポーランド・イギリスの合作になります。
カンヌ映画祭で最高賞(パルムドール)を受賞しているほか、アカデミー賞でも監督賞、脚本賞、主演男優賞の
3部門で受賞している有名な映画なので、観たことがある人も多いと思います。
物語は、第二次世界大戦におけるナチスドイツのポーランド侵攻に始まり、
ワルシャワの廃墟の中を生き抜いたユダヤ系ポーランド人のピアニスト、シュピルマンの体験記を元にしています。
これを僕は当時映画館で観て、その後DVDで観て、昨年WOWOWで放映されていたものを久しぶりに観ました。
“ピアノ”がタイトルにも含まれてるし、大々的に演奏がフィーチャーされているかも思いきや、
大半はユダヤ系人への迫害の描写で、思わず目を背けたくなるようなシーンもしばしば。。
個人的に戦争映画は好んで見たりはしないのですが、物語をドラマチックに見せる演出は排除されており、
静的な映像で構成されているため、割と好きな映画です。
印象的な場面は数多くありますが、やはりピアノ演奏シーンはいいですね。
全般的にショパンの曲が多かったです。
隠れ家生活において、部屋にピアノがあるのだけど音が出せないため
“エアピアノ演奏”する場面はぐっときましたね。
あと、物語終盤でドイツ人大尉から演奏を命じられ、ピアノを弾くシーンも非常に印象的です。
調べたところ、ショパンの「バラード第1番ト短調作品23」という曲らしいです。
映像ではシュピルマンを演じた俳優さん(エイドリアン・ブロディ)が実際に演奏しています。
音は吹き替えらしいですが、全曲通しで弾いて一発OKだったそうです。すごいですね!
長い期間一切弾いてなくて、歩行すらおぼつかない状態でも、いきなりあのような演奏が
できるというのはすごい。やっぱピアニストという人たちは凡人とは違うですね。。
僕みたいなクラシック素人にとっては、とりあえず「超絶技巧」の一言ですませて
しまいがちですが、やっぱり超絶技巧だと思いますw
演奏後、殺されるかもしれないと覚悟していたシュピルマンは、最後となるかもしれない
曲で何故ショパンを選んだのか。。調べてみると実に興味深い記事がいくつかありました。
ここでは割愛しますが、興味がある方はぜひ調べてみて下さい。
でもってピアニストのシュピルマンさんは、この良識あるドイツ軍人さんとめぐり合って
無事大戦後まで生き残ります。
作品の総括としては、
「やっぱ芸は身を助けるだなー」
なんて思ったり。。浅いよ俺w
ポーランドが大戦に巻き込まれた背景とか、戦争そのものの推移とか、
ワルシャワゲットーの現実とか、歴史のバックボーンも少し勉強しないとなーと思いつつ
10年経ちましたねぇ。。
というわけで、まだ観ていないピアノ弾きの方は鑑賞をおすすめします。
ちょっと長いけどね。