うねり

うねり


静岡県知事選は５日に投開票が行われた。

結果はご承知の通り、民主党などが推薦した候補が
自民、公明両党の推薦候補に競り勝った。

目に見える得票差は、1万5千票と僅差だが、
実体を見ると、そうではないようだ。


まず、民主党の統一候補選出がもめた。
当選した、川勝氏は出馬表明が出遅れたようである。

そして、元民主党参院議員で離党した海野徹氏（６０）（無）との一本化もならなかった。
その海野徹氏は民主系の候補であり、
川勝氏の得票と合算すると、106万票。


自民・公明推薦の前自民党参院議員の坂本由紀子氏は、
自民党を隠し、「県民党」を名乗り、
自民色を無くしようとした。
麻生首相の演説もなし。

得票は、71万票。

民主系との得票差は、35万票。
圧倒的支持の差である。


この選挙、民主が割れているので、
自民ではひそかに勝ちを予測していたらしい。

しかし実態は、これである。

鳩山党首の政治献金不実記載の問題もあり、
麻生内閣の支持率は少し上がりつつあるが、
国民の心に流れる大きなうねりは、止めようが無い。

東京都議選も、この大きなうねりの中でね翻弄されよう。

そして、問題は、その後である。

解散できない状況下での、解散はあるのか。

いずれ任期は、すぐそこ。


鳩山党首の政治献金不実記載の問題で巻き返しを図るだろうが、
根本的な解決を提示しなくてはねうねりは止められない。

ここにきて、マニフェストもできていない。

過去の実績とまったくかけ離れたマニフェストは出来ないだろう。
しかし、国民の求めるマニフェストは、
根本的に日本をどうするのだということ。
私たちの生活は、将来とうなるのかということであり、
リーダーたる政治家はそれを示さなくてはならない。

日本の有り様、
根本的に見直さなければならないことを国民は感じているのだろう。

これは、ひとつの革命的出来事である。
改造・改造でいびつになってしまった日本の家作り、
土台のやり直しからということも正論であろう。

ここに、日本人の英知が問われる。

協調性の強かった日本人が、
強調と妥協との違いに気づいたとき、
新たな自主的活動が始まるのかも知れない。

政治は、政治家を選んでお任せではいけないことを
小泉改革・小泉選挙で身にしみたはずだ。

脱皮した、セミは、か細くやわらかい。
しかし、じっくりと日を浴び、
羽をしっかり伸ばして、大空へ飛び立つ。

そのような予感のする大きなうねりである。

　◆静岡知事選確定得票◆
　当　７２８，７０６川勝　平太　無新〈民〉〈社〉〈国〉
　　　７１３，６５４坂本由紀子　無新〈自〉〈公〉
　　　３３２，９５２海野　　徹　無新
　　　　６５，６６９平野　定義　共新