アニメ「K」を噛みしめる

ひたすらアニメ「K」を語るブログです。

K -Lost Small World-(ネタバレあり)

2014-04-03 | 小説


ここには盗まれて平気なものはなに一つなかった。
この部屋には、ちゃんと鍵をかけようと思う。


K -Lost Small World-読みました。
面白かったです。
あらすじは割愛で、部分的な語りになりますが、ネタバレがありますので、どうぞご注意下さい。

先行公開で出てきた「でてこねえと新しいトモダチの口にカマキリ突っ込むぞ」の人、やっぱり伏見父でした。名前は伏見仁希(にき)。息子にいやがらせするのが趣味に見える強烈な変人。
生まれたばかりの我が子をガラス越しに見て「うわ、猿みてー。気持ちわりー」と言い「じゃあ名前それにするわ」と猿比古と名付けた、当時19歳の父でした。
母親木佐(きさ)は社長で仕事に忙しく、息子には興味なさげ。
二人ともほとんど家にいないから、お互いに今どこにいて何をしているのか知らないし興味もない、そういう家族です。
大きな家ですが盗まれて惜しいものは置かない、鍵も掛けないという変な発想の家。
一方の八田の方は、元は気のいいおおらかな母親と二人暮らしだったのが、数年前に母親が再婚して弟実(みのる)妹萌(めぐみ)が生まれ、狭い社宅暮らしでなんとなく自分の居場所がないような気持ちになっています。
そういう二人が同居を始めます。
言い出したのは八田の方。伏見が月に何日か家に帰らず、ネカフェに泊まる日があることに気付いた八田が、「誰もいねえときだけ帰って、誰かいるときに帰れねえ家なんか……いらねえよ、おまえに」と言い、二人で暮らすことを提案します。
ロフト付きの格安物件は以前殺人事件があった部屋で、伏見の住んでいた屋敷とは大違いな殺風景な部屋ですが、伏見にとってここは大切な場所になります。
盗まれて困るものはないから鍵をかけなかったお屋敷から、高価なものはないけれど盗まれて平気なものは何一つない小さな部屋へ。
二人だけのsmall worldです。

外箱に出ている女の子は、伏見のまたいとこの大貝阿耶(おおがいあや)。
この子もかなり個性的な子でした。
小学生の頃は地味な優等生だったようですが、キャラを作って中学デビューしたらしく、でもグループ内でハブられてます。
この子に誘われて、伏見と八田はJungleというSNSのゲームのミッションに参加しますが、それが「飛行船に乗っている謎の人物と接触しろ」というもの。
飛行船に向かってキャンドルをかざすと、飛行船が拾い上げてくれるっていう都市伝説、MORに出てきましたね。
飛行船の飛行ルートを計算し、そこへ向かう三人ですが、八田が伏見と阿耶を自転車に乗せてこぐシーンは格好良くて可愛くて、「昔はお前ら3人分くらいあるデブ乗っけて走り回ってた」っていうのがおかしかったです。幼い頃の八田が自転車の荷台に鎌本乗せて走ってる姿想像してしまいました。

あと、個人的にうれしかったのは吠舞羅の面々が出る場面でした。
ある事件で見知らぬ中高生たちにクラッカーやロケット花火で攻撃される伏見を、自分自身では助けることができない八田が、赤い怪物(周防)を見つけ、「猿比古を助けて!」と悲鳴あげるところ。
挿絵はびっくりしましたが、周防かっこいいし、陽だまりシェルターで周防の炎から伏見を守る十束もよかったです。
事件に関しては詳しくは書きませんが、多分今後につながる重要なところだと思います。
面白いです。

でも二人だけのsmall world には終わりがやってきます。
理由は……いろんな要素が絡まってます。
K:SIDE REDに出た湊兄弟との事件や、伏見父の亡霊とか、赤青それぞれの王とか。
でも一番大きいのがそれぞれの思いのすれ違いでしょう。
この辺はぜひぜひ実際に読んでみることをお勧めします。

今夜から100visualが再開されます。
この頃更新をさぼりがちでしたが、これからは毎日載せていく予定ですので、どうぞよろしくお願いします。


K Lost Small World ロスモワ

K SIDE:BLACK&WHITE ゲットしました!

2013-05-21 | 小説

「K SIDE:BLACK&WHITE」が発売されました!
「K SIDE:RED」「K SIDE:BLUE」のときと違って、通常版に加えてアニメイトの特装版も出てます。
というわけで両方ゲット。


これが通常版の箱の表側
二人とも美形や!


これが通常版の箱の裏側
3人とも可愛い!


こちらはアニメイト版の箱の表側
ヴァイスマンさん、迫力あるなあ。
國常寺さんが若い!


そしてこれがアニメイト版の箱の裏側です
ネコと子ネコ!

「K SIDE:RED」「K SIDE:BLUE」のときは、本の小口がそれぞれ赤青で塗られてましたが、今回は白いままです。
まあ、ページをめくると指が赤くなるとか、本に赤い指紋が付くとかいう声もあったので、そのせいでしょうか。
それとも黒と白の塗り分けが難しいとか?
とりあえず早く読みたいです!
楽しみだ!


K SIDE:BLACK&WHITE
(講談社BOX)
宮沢 龍生(GoRA) (著)
鈴木 信吾(GoHands) (著)
講談社

小説・K SIDE:BLUE

2013-02-26 | 小説
発売からかなり経ってしまいましたが、『K SIDE:BLUE』の感想もこの機会に書いておきますね。
まずは箱です。



表   裏  



表はセプター4の室長宗像礼司。
裏の二人は『K SIDE:BLUE』のオリジナルキャラクターで、若い方が楠原剛(くすはら・たける)、渋い方が善条剛毅(ぜんじょう・ごうき)。
この二人がこの小説の軸になります。

楠原は初め警察官ですが、青の王宗像礼司に素質を見出され、セプター4に引き抜かれます。
まだ19歳で、とても素直で性格のいい青年。可愛いです。
善条は前の青の王羽張迅の側近で、「鬼の善条」と呼ばれた凄腕ですが、羽張亡き現在、30代半ばにして資料室に埋もれたように過ごす、隻腕の男です。こちらは渋くて格好いい。
他には日高を初めとする、アニメではあまり活躍しないセプター4のメンバーが、この本ではかなり登場が多く、セプター4の日常や訓練が描かれていて、興味深かったです。
日高、いい奴です。
ネタバレになるのでストーリーに関してはあまり語りませんが、個人的な好みで言えば、「善条さん最高!」でした。
アニメにも登場してほしいキャラクターです。
あと、善条さんと前の赤の王、青の王の話も読んでみたいと願ってます。

小説・K SIDE:RED(遅ればせながら感想です!)

2012-12-13 | 小説
以前「入手しました」のお知らせだけして、感想を書いてなかった「K SIDE RED」。
売り切れていたのが増版できて書店やネット書店で買えるようになったらしいし、この機会に感想書いちゃいます。



表紙   裏表紙  表紙というか、箱の表裏です。



表紙にいる赤の王、周防尊が主人公。
そうして裏表紙にいるちょっと不安げな表情の青い服の少女が櫛名アンナ。幼いながら、この本のメインヒロインです。
アンナの隣が十束多々良、その隣が草薙出雲。主人公とヒロインの脇を固める二人のナイトです。(違うかもしれない)
アニメ本編より3~4年前の物語。

この本が出る前に、吠舞羅の物語はコミカライズ「メモリー・オブ・レッド」が出ていますが、あちらが吠舞羅の日常を描く短編集なのに対して、こちらは400ページの長編、丸々一冊分でひとつの物語です。
主軸は、周防尊率いる吠舞羅が、幼いアンナを、ちょっとマッド入ったストレイン研究者から救い出す物語。
それに絡めて、周防、草薙、十束の過去や、その頃の吠舞羅の日常、王不在の青のクランなどが描かれていきます。

すごく面白かったです。
これから読む方も多いと思うので、あんまり詳しいことを書いてはいけないと思うけど、とにかくアンナが健気で、可愛くて、かわいそうで、もうはらはらしながら読みました。
吠舞羅がチンピラだろうがなんだろうが、アンナを救ったことに、もうとにかく計り知れない価値があります。(私にとっては!)

周防が王になり、草薙と十束が同時に最初のクランズマンになったときのこと、二人の肩胛骨の対称位置に徴があること、などが読めたのも大きな収穫でした。

それから十束の生い立ち。
幼い頃、あんな暮らしをしていたら、常に「なんとかなるって」と楽天的になってないと、やっていられなかったのかも。
そうか、そうだったのか!という感じで、とにかく一気に読んでしまいました。

この頃、まだ15歳くらいで、吠舞羅に入りたての八田と伏見が描かれていたのもうれしかったです。
特に、アニメではよくわからない伏見の内面がかなり詳細に描かれていたのがよかったです。特に、青の双子との戦い場面、八田が伏見を信頼しきって、背中を預けてくることに苛立ちを感じ、八田の危機にゾッとして必死になる伏見とか、ちょっとドキドキしました。

それから、この頃の青のクランは、先代の王を失って、まだ新しい王は誕生してないのですが、そこに生き残った室長代行塩津が、結構印象的でした。彼は先代青の王に心酔し、側に仕えることを誇りにしながら、不意にその王を失ってしまった臣下です。
「お前、いつか自分が俺みたいになるんじゃないかって、怖いんだろ」
と草薙に言うシーンは、特に心に残りました。

もう、草薙の戦いとか、吠舞羅の遊園地行きとか、八田がアンナに全裸を見られて「キャー!」な事件とか、いろいろもりだくさんで、大満足でした。
吠舞羅が好きなら、また伏見の過去に興味があるなら、絶対お勧めです。



小説・K SIDE:RED(遅ればせながら感想です!)

アンナが青い服を着たストレイン!?

2012-10-26 | 小説
K SIDE:RED (講談社BOX)
来楽 零(GoRA),鈴木 信吾(GoHands)
講談社


アマゾンに来月発売の『K SIDE:RED』の表紙と内容紹介が来てました。

内容紹介
2012年10月に放送スタートした人気TVアニメ『K』、その原作者集団GoRAによるスピンオフオリジナル小説が講談社BOXから刊行!
アニメ本編と合わせて読めばその壮大な世界観をさらに膨らませることができ、単独で読んでももちろん抜群の面白さ!
〈第2弾〉は、『K SIDE:RED』。アニメ主要キャラクター、《赤の王》周防尊をめぐる知られざる物語が、GoRAメンバーの一人、来楽零によって明かされる。

《吠舞羅(ホムラ)》――赤のクランと少女アンナ、
周防尊をめぐる“出逢い”の物語が幕を上げる。

《赤の王》周防尊が束ねる、炎の“徴(しるし)”を刻む少年たちの集団《吠舞羅》。
彼らのホームである鎮目町の一角にあるバー『HOMRA』に、周防の高校時代の担任教師・櫛名穂波が、姪・アンナをともなって現れた。
両親を事故で亡くし、病のために施設に入院していたという無表情のその少女は、青い服をまとい、めずらしいものを見るように“キング”周防を凝視する――。「ミコト」。
周防の夢の中で彼の名を呼ぶアンナ――彼女は“王のなりそこない(ストレイン)”だった。


吠舞羅とアンナの出逢いの物語!
アンナが周防尊の元担任教師の姪!
アンナが青い服!
アンナが“王のなりそこない(ストレイン)”!

うわあああ!
どうしよう!
早く読みたいです!
ワクワクが止まらない!

追記
今、side blue の裏表紙を見たら、善条さんと楠原くんの二人でした。
side red の裏表紙も気になりますね。
青い服を着たアンナが描かれるんでしょうか。
表紙が周防さんなので、裏表紙はアンナと草薙さんとか?
早く見たいです!



アンナが青い服を着たストレイン!?~K(アニメ)~