2014.4.27.死者の復活
聖書 Ⅰコリント15:1~11
題 死者の復活1
暗唱聖句
(Ⅰコリント15:20)
「しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」
はじめに
先週はイースターで、主の復活を喜びました。メッセージでは、主が、まず、個人的にマグダラのマリヤに顕現され、それから、他の弟子たちにも顕現されました。その中で、主は個人的に人格的な交わりをされている場面を見ることができました。今日も、復活された主は生きておられて、個人的な交わりを持ってくださいます。
使徒パウロがまだサウロと呼ばれていた時のことです。「主イエスが復活した」とうわさされていたエルサレムで、彼は、使徒たちを始め、多くの主の弟子たちを迫害し、捕らえ、拷問し、牢にぶち込んでいました。ところが、このサウロがイエスの弟子たちを迫害する為にダマスコに向かって旅をしていたと途中のことです。主イエスがこのサウロに劇的な顕現をされたのです。突然、天からから、まばゆい光が彼を照らし、大きな声がしました。「サウロ、サウロ、どうして私を迫害するのか。」彼が「主よ。あなたはどなたですか。」と言うとお答がありました。「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。立ちあがって町の門に入りなさい。そうすれば、あなたのしなければならないことが告げられるはずです。」同行の人たちは、声は聞こえますが、誰も見えません。何も言えないで立っているだけでした。サウロは、目は開いていても、目は見えません。そこで、彼らはサウロの手を引いてダマスコに連れて行きました。そこでサウロは3日間、断食して黙想しました。そのようなサウロのために、彼を訪問してお祈りに来てくれた兄弟がいました。アナニヤです。彼が祈ってくれると目からうろこのようなものが落ちて、再び見えるようになりました。
サウロはこの一連の事件を通して主イエスとはっきり出会いました。復活の主が最後に顕現されたのがこのサウロです。最初にマリヤにご自分を現わし、最後にサウロにご自分を現わされました。このサウロはその後パウロと名前を変え、使徒パウロと呼ばれるようになりました。パウロは使徒たちの中でも最も活躍した人です。彼はとても優秀でしたが、非常に謙遜でした。その彼がコリントの教会の人々に出した手紙の中から、死者の復活について学びたいと思います。
1.手紙を出した理由
パウロは長い伝道旅行を3回しました。その第二回目にギリシャのコリント地方にやってきたのです。当時、コリントはアカヤの首都でした。人口は50万人以上いた大きな町でした。経済的には繁栄していましたが、道徳的には非常に乱れていました。
パウロはこのコリントで1年半腰を据えて伝道しました。その結果、コリントの教会ができたのです。その後、パウロはエペソに行きました。パウロがエペソにいる間、アポロがコリントで働いていました。その時、問題が起こると、パウロに相談したのだと思います。なぜなら、最初にコリントで伝道したのがパウロで、コリントの教会の設立者だったからです。
コリントの教会の問題は「①一致がないこと、②不道徳なこと③一部に復活はないという思想があったこと④ギリシャ人が愛する知恵や哲学の中に福音に反するものがあったこと。」などがありました。現代の教会にも同じような問題がありますね。メディヤの世界の影響から私たちを守ることは非常に難しくなりました。クリスチャンの世界観も多種多様です。コリントの教会以上のことがあるかもしれません。しかし、何が私たちを真理に導くか、それは、ただ一つ、聖書のことばです。聖書に聞き従うことです。個人的に聖書の語りかけを聞くことです。そして、神の国の価値観を身につけることです。清さと愛を。
パウロはかなり厳しい手紙を書いたのでした。このような状況の中で、今回は15章から「死者の復活」を学びたいと思います。
2. パウロの言う、福音とは何か。
パウロは、自分も受けたことで、また、自分が伝えたこと、そして、あなた方も受け入れたこと、その上に立っている福音について、大切なことを述べています。私たちが立つべき福音とはパウロの言う福音なのです。
(Ⅰコリント15:3~4)「私があなたがたに最もたいせつなこととして伝えたのは、私も受けたことであって、次のことです。キリストは、聖書の示すとおりに、私たちの罪のために死なれたこと、15:4 また、葬られたこと、また、聖書の示すとおりに、三日目によみがえられたこと、15:5 また、ケパに現れ、それから十二弟子に現れたことです。
その後、キリストは五百人以上の兄弟たちに同時に現れました。その中の大多数の者は今なお生き残っていますが、すでに眠った者もいくらかいます。
15:7 その後、キリストはヤコブに現れ、それから使徒たち全部に現れました。
15:8 そして、最後に、月足らずで生まれた者と同様な私にも、現れてくださいました。」
パウロは復活の事実をここでしっかり伝えています。
確認してみましょう。
① キリストは、聖書の示す通りに、わたしたちの罪のために死なれたこと、
② また、葬られたこと
③ また、聖書の示す通りに、3日目によみがえられたこと、
さらに、誰に現われたかまで、書いています。それはケパ(=ペテロ)に現われ、12弟子に現われ、それから500人以上の兄弟たちに同時に現われたと証言しているのです。そして最後に自分にも現われてくださったと証言しています。そして、復活の主イエスに出会った人々の中で、死んだ人もいるけれど、まだ大部分の人は生きているというのです。この手紙は復活の主に出会った人々がまだ生きているうちに書かれたものなのです。ですから、うそを書くことはできません。この復活というのは、神話ではなく、歴史的事実なのです。
私たちに福音を教えてくださいと言われた時、何を言ったらよいのか、それはとても簡単です。「主イエスは十字架の上で罪のために死なれたこと、死んで葬られたこと、3日目によみがえられたことを信じるならば、もう救われる。」この3つです。聖書を一冊読んで覚えることは大変ですが、この3つはとても簡単です。パウロはこの3つを歴史的事実として人々に教えました。私たちも、自信を持ってこの3つのことを人々に伝えたらよいのです。しかし、人々が信じられない死人の復活があります。人々は最初にこの復活につまずくでしょう。この復活は死人が生き返ったというだけのものではありません。聖書の中には死んだのに生き返った人々のことが出てきます。代表的なものはラザロの生き返りです。ラザロは死んで4日もたっていたのに生き返りました。ラザロは一度死にました。そして、生き返りました。しかし、やがて老人になって死んで行きました。これを「蘇生」と言います。「復活」ではありません。イエス様は完全に死んで、墓に葬られましたが復活されたのです。復活された身体はもう2度と死なないのです。永遠に生きています。イエス様のからだですが、人間として生きておられた時のからだとは違う栄光の身体を持ってよみがえられたのです。500人に同時に現われることのできる不思議な栄光の身体に変わっていたのです。やがて、私たちも、この栄光のからだを頂くことができる時が来るのです。
3.復活がないという人たちに。
パウロはイエス様が私にも現われてくださったと証しています。「私は、神の教会を迫害したにもかかわらず、神は恵みを持って近づき、救ってくださいました。そうして、今の私になったのです。私は他の使徒たちよりもたくさん働きました。それは神の恵みによるのです。あなた方の中に死者の復活はないと言っている人があるそうですが、もし、死者の復活がなければ、キリストの復活もなかったでしょう。もし死者の復活が無ければ、クリスチャンとして死んだ人たちは哀れな人たちです。滅んでしまうことになるからです。しかし、キリストは、死んだ人たちの初穂としてよみがえられました。初穂というのは最初の収穫の実のことです。最初の収穫の実は収穫祭の時に祭壇にささげられます。イエス様は復活の最初の実となられたのです。最初の実があるということはそれに続く実もなるということです。
アダムという一人の人を通して死が全人類に入ったように、今度はキリストを通してすべての人が生かされるのです。復活には順番があります。まず、初穂であるキリストが復活されました。次はキリストの再臨の時に、キリストにつながっている人たちです。それから終わりが来ます。その時、キリストはすべての支配、すべての権威、権力を滅ぼし、国を、天地を創造された父なる神に渡されます。最後の敵である死も滅ぼされます。万物が父なる神に従う時が来るのです。
もしそうでなければ、毎日、どうして、このような霊的な戦いをしているのでしょうか。パウロにとって、毎日が死の連続でした。迫害されて、毎日死ぬような目に遭いながら福音を伝えました。もし、復活がなければ、これらのことは無意味です。復活がなければ、明日は死ぬのだから、飲んだり食ったりして遊んで暮らそうということになります。しかし、思い違いをしてはいけません。復活があるのです。目を覚まして、正しい生活を送りなさい。罪をやめなさい。悪い友達から離れなさい。」とパウロは言っています。
私たちにもパウロの戦いとは別の戦いがあることでしょう。家族の中で最初に主イエスを信じた人は大変な戦いをします。しかし、その戦いは決して無駄ではありません。また、肉欲を満足させるような環境からは離れましょう。私たちもやがて復活するのです。キリストの再臨の時には必ず復活することを信じましょう。そして、新しい栄光のからだを着せられて、主イエスとお会いするのです。そして、永遠に生きるのです。もう死ぬことはありません。私たちは、主の花嫁として、主に迎えられるのです。ハレルヤ!