この映画はたがいに結びついた五つの失敗を描くことで成立している。アフガニスタン侵攻の行き詰まりを打開しようとする軍の冒険的な計画は失敗する。それを推進しようとする上院議員も、マスメディアを説得しようとして失敗する。記者はこの計画の無謀さを知りながら、スクープの魅力に抗しきれず、失敗する。大学の教授は学生たちの自覚的な行動を促しながら、かつては学生が軍隊に志願するという形で行動したことで失敗し、今回は学生に自覚的な行動をとらせることができないという意味で失敗する。学生たちは教授に促されて自覚的な行動をとるために軍に志願して、軍の冒険的な作戦で命を落とすことになる。これらの失敗を描きながら、放り出すように観客に提示するだけで、その意味を掘り下げることができなかったこの作品もまた大きな失敗作だろう。
大いなる陰謀
Lions for Lambs
『大いなる陰謀』(おおいなるいんぼう、原題: Lions for Lambs)は、2007年のアメリカ映画。ロバート・レッドフォード監督・製作・主演。トム・クルーズとポーラ・ワグナーが経営に就いて以来最初のユナイテッド・アーティスツ作品。
あらすじ
大統領への野望を抱くアーヴィング上院議員は、対テロ戦争で名を売りたいと考えジャーナリストのロスに最新の作戦をリークする。同じ頃、大学教授マレーの二人の教え子は軍に志願しアフガニスタンでアーヴィングの仕掛けた作戦に従事しようとしていた。
監督 ロバート・レッドフォード
脚本 マシュー・マイケル・カーナハン
製作 ロバート・レッドフォード
マシュー・マイケル・カーナハン
アンドリュー・ハウプトマン
トレイシー・ファルコ
製作総指揮 ダニエル・ルピ
出演者 ロバート・レッドフォード
メリル・ストリープ
トム・クルーズ
音楽 マーク・アイシャム
撮影 フィリップ・ルースロ
編集 ジョー・ハッシング
製作会社 ユナイテッド・アーティスツ
上映時間 92分
言語 英語
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