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火炎樹

映画、アニメ、コミックを鑑賞します。少しは本も読みたいな。

欲望抜きの欲動が具現化された裸の姿が美しい「ターミネーター」

2019年03月02日 | 映画
ターミネーター


ターミネーター・シリーズの第一作。
「12モンキーズ」と同じように、この種の物語は豊饒なスピンオフを作りだす力を備えている。
物語を芽吹かせる「枝」を豊富にそなえているからだ。
最後にシュワちゃんの外皮をうしなった純粋なマシンが美しい。
ジジェクであれば、「ターミネーターとは、欲望抜きの欲動が具現化されたものなのだ」(「斜めから見る」)というだろうが、殺すという意志だけが、いかなる欲望のおまけもなしで純粋に表現されるときに
見る者の心をうつところがある。


監督 ジェームズ・キャメロン
脚本 ジェームズ・キャメロン
ゲイル・アン・ハード
製作 ゲイル・アン・ハード
製作総指揮 ジョン・デイリー
デレク・ギブソン
出演者 アーノルド・シュワルツェネッガー
マイケル・ビーン
リンダ・ハミルトン
音楽 ブラッド・フィーデル
撮影 アダム・グリーンバーグ
編集 マーク・ゴールドブラット

あらゆる思い込みを粉々に打ち砕く「マーズ・アタック!」

2019年03月01日 | 映画
マーズ・アタック!


最初は驚いたものだ。なんといっても、火星人がめちゃくちゃなのだ。
論理も礼儀もなにもなしに、地球人をだまくらかし、殺しまくる。
ジャック・ニコルソンを初めてとする主人公はみんな死んでしまう。
それでいて、ウェスタンを聞くと全滅してしまう。
「火星人の弱点は、1951年のウェスタンソング「インディアン・ラブ・コール」の周波数というものだった。放送や拡声器で流される歌を聞き、火星人は次々と頭を破裂させていった。逃走を図る火星人たちが乗った最後の宇宙船も、爆発の末に四散した」というわけだ。
しかし高度な文明をもつ生物は平和を好むはずだとか
礼儀正しく迎えれば、平和的なコンタクトができるはずだとかいった
あらゆる思い込みをあざ笑うような火星人のはちゃめちゃぶりは
「インディペンデンス・デイ」のようなひどいファースト・コンタクト物語をコテンパンに破壊してしまう。
なんとも心地よいのだ。
ティム・バートン、恐るべし。



監督 ティム・バートン
脚本 ジョナサン・ジェムズ
製作 ティム・バートン
ラリー・J・フランコ
出演者 ジャック・ニコルソン
グレン・クローズ
アネット・ベニング
ピアース・ブロスナン
音楽 ダニー・エルフマン
撮影 ピーター・サシツキー
編集 クリス・レベンゾン
製作会社 ティム・バートン・プロダクションズ
配給 ワーナー・ブラザース