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クラシック音楽徒然草

ほぼ40年一貫してフルトヴェングラーとグレン・グールドが好き、だが楽譜もろくに読めない音楽素人が思ったことを綴る

佐々木崇珠玉の室内楽シリーズvol.VI ロマン派の諸相@2023.9.15 ウエスタ川越

2023-09-16 12:36:07 | 演奏会感想
ピアノ 佐々木崇氏、ヴァイオリン 長岡聡季氏、チェロ 森山涼介氏 の室内楽コンサート。

最初はショパン 序奏と華麗なるポロネーズ 作品3
この曲のことは全く知らずピアノ曲かと思っていたら、チェロとピアノの曲でした。
ショパンがまだ19歳の時の作品であるが、ピアノパートはすでにショパンらしく華やか。
対してチェロはパトロンのラジヴィウ公が弾くために書かれているため、ピアノに比べ今ひとつらしい。
そこでいろいろなチェリストがチェロパートに手を入れていて、今回弾かれたのはレナード・ローズ版。
(レナード・ローズはグールドと共演しているので知っていたが、まさかここで出会うとは。)
ショパンが祖国ポーランドを失い異郷の地で孤独といった境遇になる前の作品で未来への希望がある、と佐々木氏は語っていたが、確かに元気で明るい曲。

次はクララ・シューマン ピアノとヴァイオリンのための3つのロマンス 作品22
この曲は今年2月の理穂&桜子ちゃんコンサートでも取り上げていて、近頃はやりらしい。
女性演奏家はだいぶ前から当たり前で、女性指揮者も今や当たり前。次は女性作曲家発掘という流れみたい。
ロベルトと雰囲気が良く似ていて、ドイツ・ロマン派~~~という感じだが、シューマン家はどんな家庭だったのだろう?
子供が8人もいては、そうそうロマンもやっていられそうもないが…

休憩後はシューベルト ピアノ三重奏曲 第2番 変ホ長調 作品100-D929
この曲はシューベルト晩年の傑作だが、今まで実演で聴く機会はなく今後もあまりなさそう。
だから今回聴くことができて最高に良かった!
シューベルトはこの曲を書いていた時に、余命1年もないと知っていただろうか?
そんなはずはないのだが、一貫して悲しみのトーンが流れ、どうにもならない感情の叫びがしばしば爆発する。
かように感じてしまうのは、その後のシューベルトの人生を知っているが故のこちらの思い込みか?
なおヴァイオリンの長岡氏はシューベルトの室内楽曲の研究により芸大室内学科初の博士号取得。
風貌もシューベルトに似ている感じだし、本曲にも強い思い入れがあったはず。
感動しました!!

アンコールはシューベルトのアヴェ・マリア ピアノ三重奏版
今やあまりに通俗化しているが、やっぱり名曲は名曲!
何度聴こうと感動してしまうのである。

(参考動画)
たまたま見つけた庄司紗矢香さん25歳の時のシューベルト三重奏曲の演奏動画。







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