南西諸島貝殻学入門

分子細胞生物学と博物学の分野に跨る「貝類学」を、初歩から学んでみましょう。美術学や数学的な見地からも興味をそそられます。

南西諸島貝殻学入門-020

2013年10月12日 | 生命科学

 

南西諸島貝殻学入門 

             -020

 

 

台風23号の通過後に太平洋岸の浜に行ってみました。

ここは<男はつらいよ>のロケ現場でした。

でも、生憎のスコールの度々出くわしました。

 

 

大きな特大のガジュマルの前は於斎の浜辺

背後の奄美諸島特産の<ガジュマル

 

そして、これが於斎の浜・・・珊瑚の砂浜

 

 

加計呂麻島・太平洋岸・於斎の浜 (朧に水平線に離島が見えます) 

 

 ちょうど大潮の時の満潮時過ぎでしたので、珊瑚の浜が砂浜に変化しておりました。

本日の収穫 

 

 

 実は本日大失敗をしてしまいました。砂浜の上の方で<ナガニシ>のほぼ完品を拾ったのです。しかし。この貝にはお客様がおいででした。「大きなヤドカリ」でした。

ナガニシ(HPより掲載)

用心していたのですが気を許した時を見計らって、逃げられてしまったのです。

ヤドカリは磨耗した貝は好みません。必ず新しい新鮮な貝に入っています。

波に洗われたので、とても見た目にもきれいな殻でした。

ヤドカリは触覚、眼を持っているように見受けます。

それらで貝の新鮮度を見分けるのか、・・・理由は不明?

次回は失敗しないように・・・勉強になりました。

イモガイの類

 

左から2つ目・<ソウジョウイモガイ 右2個・<ベッコウイモガイ

特に欠けたところもない小ぶりの大きさでした。

 

ヒメチョウセンフデムラサキツノマタモドキ

久しぶりのヒメチョウセンフデでした。50mm程度。実際の朱赤色はもう少し赤に近い濃い色。

チョウセンフデは落ちていなくなりました。欠片も有りません。

ムラサキツノマタモドキは完品状態。殻口の色はきれいな紫色です。

 

ちょっと一服

      「話の喫茶店」  

 

下の2個の貝の共通性は何でしょうか?」

 

ともに <巻貝>ですが・・・・・よ~く見てください!

ツメタガイ

 二個の貝をよく見てみますと、両方とも小さな穴が開いております。

下手人は<ツメタガイ>です。この貝に殺されたのです。

貝を拾っておりますと、結構この貝に殺されているのがわかります。

その内にサンプルを集めて統計処理をしてみましょうか。

貝を捕食する貝には<タガヤサンミナシ>、<アンボイナ>という、猛毒を持った危険な貝も居ります。貝に取り付いて化学物質の粘液を出して、少しづつ貝の殻を溶かして、それから貝の中身を食べるそうです。その間2~3日をようするとか。巻貝を襲う傾向はあるようです。珊瑚を食べたりするのもありますが。

 

タカラガイチャイロキヌタの幼貝>、<ヤクシマダカラ 

                

 

加計呂麻島・於斎の近所で採取した<ヤクシマダカラ> 

内5個が生態採取で、2個が浜での拾い貝(下右)

 

チャイロキヌタの幼貝 は60mmもあるものでした。一部欠けがあり残念!ヤクシマダカラは殻に磨耗が有りますが、まあまあの個体です。ここいらの浜は潜ればかなりたくさんの種類の貝が採取出来そうです。 

 

                              

 

タカラガイ宝貝世界

 先回は<オオサマダカラ>を紹介してみました。今回は世界の名宝は

 

「リュウグウダカラ」

 

竜宮宝   (生きている海の宝石から転載

 

南アフリカのケープタウンに近郊の水深60~250m程度のところから採取されるようである。 

希少種で¥100万円程度の市場価格があるとか。

日本海域で収集はできない。

 

リュウグウダカラ微笑貝DBより掲載) 

Barycypraea fultoni fultoni (Sowerby, 1903)  

 

背面の褐色模様が十字架に見える個体を、特にマルチーズクロス(Maltese Cross)のリュウグウダカラという意味でマルチーズフルトニ(Maltesefultoni)と呼ばれます。 

 

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