The Society of Alternative Medicine from 1987/代替医療学会

Structured Micronutrient:US PAT/TH FDA(Med), JP FDA(Food)

ウイルスの消毒/Virus disinfection

2020-05-08 13:07:38 | disinfection

アルコールは何処に行った? 対ウイルスで知っておくべき「アルコール」のこと(牧田寛/HARBOR Business Online)
https://hbol.jp/218624

              
Dr. Hiroshi MAKITA

 

革新的酸化剤MA-T(R) が新型コロナウイルスを98%以上消毒することを実証 ~ 航空機やホテルで使われ、人類に夢のメタン酸化反応をもたらした除菌・消臭剤システムは感染防止にも高い有効性 -- 大阪大学(大学プレスセンター)

https://www.u-presscenter.jp/2020/05/post-43637.html

 

【研究成果のポイント】
◆要時生成型二酸化塩素水溶液※1(MA-T(R) ※2)が新型コロナウイルスを98%以上消毒できることを実証。
◆MA-T(R)は、株式会社エースネットが開発した除菌・消臭剤のシステムで、日本のほぼ全ての航空機のほか、多くのホテルでも利用されている。2015年に大阪大学の研究によって、反応すべき菌やウイルスが存在する時にのみ、必要な量だけ二酸化塩素の成分を水の中で生成する「要時生成型二酸化塩素水溶液」であることが明らかに。
◆これまでにMA-T(R) は、SARSコロナウイルス、MERSコロナウイルスにも有効であることを実証済。
◆新型コロナウイルス感染症の治療にあたる医学部附属病院や、医療従事者の子どもを預かる学内保育園にMA-T(R) を用いて感染から守るほか、マスクや防護服の除菌を行うことで医療崩壊を防ぐ手立てに。
◆大阪大学では医療現場等を守る取組のほか、大きな可能性を秘めるMA-T(R) に関連する様々な事業をOI機構やOPERA※3 を通じて展開していく。

 

◎概要

 大阪大学では、革新的酸化剤である「要時生成型二酸化塩素水溶液(MA-T(R) )」のメカニズム解明・応用化研究を進め、昨年9月から独立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究成果展開事業産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA/代表:井上豪 薬学研究科教授 )によって実用化研究を進めています。

 このたび、研究グループはMA-T(R) が新型コロナウイルスに対しても1分間の接触試験で有効に消毒できることを確認しました(図1)。詳細な消毒の効果は、今後の実験においてさらに検証される予定です。

 MA-T(R) は、株式会社エースネットが17年の歳月をかけて開発した除菌・消臭剤のシステムで、ANA、JAL、PEACHなど日本のほぼ全ての航空機で採用され、多くのホテルでも利用されています。羽田国際線ターミナルの100ヵ所以上のトイレでは除菌・消臭を目的に噴霧も行われています。

 これまでに、MA-T(R) の消毒効果については、0.01%含む水溶液が、2002年、2012年にそれぞれ流行したSARSコロナウイルスおよびMERSコロナウイルスに対して有効に消毒できることが同じく松浦教授によって実証されていました。

 新型コロナウイルスに対しての効果も明らかとなり、医療現場における二次感染の防止のほか、マスクや防御服に対しても消毒して直ぐに使うことのできる液剤として役立つことが期待されます。

 

MA-T(R) の大きな可能性(メカニズム解明、応用、実用研究)

 MA-T(R) の除菌・消臭効果に関する化学的なメカニズム解明については、大阪大学先導的学際研究機構創薬サイエンス部門(部門長:土井健史 薬学研究科・教授)で行われてきました。亜塩素酸イオンを主成分とするMA-T(R) は、反応すべき菌やウイルスが存在する時にのみ、有効成分である二酸化塩素を必要な量だけ「水の中」で生成するという「要時生成型二酸化塩素水溶液」であることも明らかにしたほか、この化学的性質を活用し、21世紀のドリーム反応と考えられてきたメタンの酸化反応の発見にも至っています。

 昨年9月にはOPERAにも採択されました。MA-T(R) の主成分であり、欧米の飲料水にも含まれている亜塩素酸イオンを、

(1)強く活性化すれば、新しい化学反応を発見できるだけでなく、
(2)中程度に活性化すれば、新たな高分子材料が開発でき、
(3)弱く活性化すれば、安全かつ有効な空間除菌のためのプロトコルの開発が可能になると考え、

MA-T(R) の安全性や安定性に関する化学的知見を集積しています。なお、化学方面の応用化研究でも企業導出に繋がる研究は、時期を同じくして設立された大阪大学オープンイノベーション機構(OI機構/機構長:金田安史 統括理事)と連携しているところです。

 

◎研究の背景

 MA-T(R) は、株式会社エースネットが17年の歳月をかけて開発した除菌・消臭剤のシステムで、ANA、JAL、PEACHなど日本のほぼ全ての航空機で採用され、多くのホテルでも利用されているほか、羽田国際線ターミナルの100ヵ所以上のトイレでは除菌・消臭を目的に噴霧も行われています( https://www.anatc.com/wp-content/uploads/2019/03/News-Release-18-29.pdf )。

 2015年にMA-T(R) を用いた創薬に関する相談が大阪大学先導的学際研究機構創薬サイエンス部門にあり、欧米の飲料水にも含まれている亜塩素酸イオンを主成分とするMA-T(R) が、反応すべき菌やウイルスが存在する時にのみ、必要な量だけ二酸化塩素の成分を水の中で生成する「要時生成型二酸化塩素水溶液」であることを明らかとし、その安全性や安定性の秘密を化学的に解き明かしました。さらにはその化学的性質を活用して、21世紀のドリーム反応と考えられてきたメタンの酸化反応の発見にも至っています(大阪大学先導的学際研究機構分子光触媒共同研究部門 大久保敬大阪大学高等共創研究院・教授、Angew.Chem.Int. Ed.(2018), Chem. Commun.(2019))。

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2017/20171211_1

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2019/20190423_1

 これらを受け、2019年度からOPERAに採択され、酸化制御共創コンソーシアムの中で複数の企業と連携してMA-T(R) のさらなる応用化に向けた基礎研究が追究されるとともに、大阪大学微生物病研究所や医学部附属病院とも連携して、MA-T(R) を用いた安全かつ有効な空間除菌のためのプロトコルの開発について基礎研究が進められています。5年後には海外にて院内感染を制御する臨床試験も計画されているところです。

 なお、本OPERA事業は、文部科学省の令和元年度「オープンイノベーション機構の整備事業」との連携型として採択されていますが、OI機構も同時に設立され、同機構の中でもMA-T(R) の応用化に関する事業化が検討されています。

 今年1月に、新型コロナウイルスによる最初の死者が武漢で発生してから、全世界の感染者は367万人を数え、25.4万人※4 を死に至らしめています。日本でも、最初の感染者の報告があってから僅か3か月間で患者数1万5千人、死者551名※4 を数え、猛威を振るっています。これに対して、大阪大学微生物病研究所松浦善治教授らは、MA-T(R) が0.01%含まれた水溶液が、2002年、2012年にそれぞれ流行したSARSコロナウイルスおよびMERSコロナウイルスを1分以内に消毒できることを明らかとしたほか、新型コロナウイルスに対しても有効であり、98%以上消毒できることを実証しました(図1)。詳細な実験データについては今後の検証によって明らかとされる予定です。

 

◎医療従事者を守る取組

 医学部附属病院、歯学部附属病院、大阪大学微生物病研究所とも連携して、MA-T(R) を用いた安全かつ有効な空間除菌のためのプロトコルの開発について基礎研究が進められています。5年後には海外にて院内感染を制御する臨床試験も計画されているところですが、これを前倒しして、院内感染を防ぐ取組にできないかと模索しているところです。また、感染拡大防止に配慮した医療体制構築に向けて噴霧器の設置も提案しています。

 また、医療現場における二次感染を防ぎ、マスクや防護服に対しても消毒してすぐに使うことのできる液剤として役立てることで、医療崩壊を防ぐ手立てとしたいと考えています。

 さらに、現在、医療従事者の子どもたちに制限して保育している学内保育園に対しても、どの消毒剤よりも安全で安心なMA-T(R) を導入して大切な子供たちと保育士さんらを感染から守る試みをはじめています。医学部附属病院と歯学部附属病院で働く若い医療関係者の子供たちを新型コロナウイルスから守る活動を通じ、若い医師や看護師らが最先端の医療技術を必要として全国から集まってくる患者やその家族と一緒に全力で病気と闘うことのできる体制を整備しています。

 

◎本研究成果が社会に与える影響(本研究成果の意義)

 MA-T(R) に関する大阪大学における一連の研究成果により、既に除菌消臭に対して効果のあるクレベリン(R) (大幸薬品工業株式会社)に含まれている二酸化塩素の成分を、ガスを発生させずに水の中でのみ生成しながら除菌・消臭の効果を発揮するメカニズムを解明しています。これは、要時生成型二酸化塩素水溶液といい、反応すべき相手となるウイルスや菌が存在しなければ主成分である亜塩素酸イオンの水溶液として存在し、安全性、安定性に極めて優れた除菌・消毒剤といえます。新型コロナウイルスに対しての効果も明らかとなり、医療現場における二次感染の防止のほか、マスクや防御服に対しても消毒して直ぐに使うことのできる液剤として役立つことが期待されます。


◎特記事項

 本研究成果は株式会社エースネットの高森清人氏、柴田剛克氏らが17年の歳月をかけてMA-T(R) を開発する過程で得られたもの、および、大阪大学との共同研究で得られたものであり、現在進行形のJST研究成果展開事業 産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)研究推進事業の一環として行われている成果を含みます。

 

◎用語説明

※1 要時生成型二酸化塩素水溶液

 反応する相手が存在し、必要な時に、必要な量だけ水の中で二酸化塩素の成分を生成するシステム。

 

※2 MA-T(R)

 要時生成型二酸化塩素水溶液のシステムの名称。

 

※3 OPERA

 独立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究成果展開事業 産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラムの略称。大阪大学は、2019年9月に「安全な酸化剤による革新的な酸化反応活性化制御技術の創出」の事業で採択された。

 

※4 WHOが発表する新型コロナウイルス感染症統計情報から本文内に記載のあるCOVID-19 の感染患者数等の統計情報は、以下のWebページで発表されているWHOの日報(2020年5月7日時点のもの)を掲載している。

https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/situation-reports/20200507covid-19-sitrep-108.pdf?sfvrsn=44cc8ed8_2

 

0508大阪大学.jpg

図1.MA-T(R) を含む溶液を使って1分間接触させたときの消毒の効果。新型コロナウイルスを含む各種ウイルスで高い阻害効果を確認(微生物病研究所松浦善治教授らが実証。

 

Chlorine dioxide (ClO2)

https://ja.wikipedia.org/wiki/二酸化塩素

市販の二酸化塩素製剤の殺菌効果と人体への安全性は?
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=12279

二酸化塩素とは(日本二酸化塩素工業会)
http://chlorinedioxide.or.jp/clo2

各種微生物に対する消毒薬の選び方(健栄製薬)
https://www.kenei-pharm.com/medical/countermeasure/microbe/08.php

図1. 微生物の消毒薬抵抗性の強さ、および消毒薬の抗菌スペクトル

感染症法に基づく消毒・滅菌の手引き(山口県感染症情報センター)

http://kanpoken.pref.yamaguchi.lg.jp/jyoho/page5/syoudoku_4.html

1)ウイルスの消毒

 ウイルスの基本構造は,核酸のDNA かRNA のどちらか一方とそれを保護する殻蛋白(カプシドcapsid)である。 この殻蛋白は多数のサブユニットから構成されており,螺旋状もしくは正20 面体様の規則正しい配列となっている。 ウイルスは,脂質を含むエンベロープと呼ばれる膜で包まれている場合と,エンベロープを持たない小型球形ウイルスに分類できる。 消毒薬による不活性化を受けやすいか抵抗性かの違いは,エンベロープを有しているかどうかにより異なる。 エンベロープを有するウイルスは消毒薬に対して感性である。
 多くのウイルスは56℃・30 分でカプシド蛋白質が変性して不活性化される。
 エーテル,クロロホルム,フロロカーボンなどの脂質溶剤により,エンベロープを持つウイルスは容易に不活性化される。
 エンベロープを持たないウイルスは,加熱処理に対しても抵抗性であり,小型であるため濾過による除去も困難である。
 肝炎ウイルスでは,A型肝炎ウイルスにはエンベロープがなく,エーテルや酸に抵抗性があり,60℃・60 分間の加熱では不活性化されないが,70℃・30 分間,100℃・5分間で不活性化される。 E型肝炎ウイルスもエンベロープを持たないが,A型肝炎ウイルスに対する消毒法が有効とされている。 一方,B型肝炎ウイルスの抵抗性については,熱処理条件として,感染性不活性化実験で98℃・2分間(温度上昇4分を要す)とされている。 B型肝炎ウイルスの消毒薬抵抗性は,当初考えられていたほど強いものではないことが判明している。
 大部分のウイルスに効果を示す消毒薬(消毒法)を以下に示す。

  1. 煮沸(98℃以上)15~20 分間
  2. 2w/v%グルタラール
  3. 0.05~0.5w/v%(500~5,000ppm)次亜塩素酸ナトリウム
  4. 76.9~81.4v/v%消毒用エタノール
  5. 70v/v%イソプロパノール
  6. 2.5w/v%ポビドンヨード
  7. 0.55w/v%フタラール
  8. 0.3w/v%過酢酸

NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について~よくあるお問い合わせ(令和2年4月30日版)(5月2日一部修正)~(独立行政法人・製品評価技術基盤機構/NITE)

https://www.nite.go.jp/information/osirasefaq20200430.html

 

SARSコロナウイルスに対する消毒剤の適用(例) 改訂版(感染症情報センター)

http://idsc.nih.go.jp/disease/sars/desinfect04a.html

 

消毒の種類と方法(塩野義製薬)

http://www.shionogi.co.jp/infection_navi/prevention/disinfection.html

消毒薬の種類と用途

 

 

 

 

 

 


Cancer risk due to diabetes Elucidation of mechanism through flies/糖尿病によるがん発症リスク

2020-05-08 11:28:09 | 糖尿病

An experiment using flies revealed part of the mechanism by which diabetes increases the risk of developing cancer. A research group led by Professor Tatsuro Igaki (genetics) at Kyoto University announced on August 8 in the US scientific journal "Developmental. Cell "published in electronic version. The development of new cancer prevention methods is expected.

Diabetes patients are almost twice as likely to have cancer as healthy people, but no clear reason is known. On the other hand, in the early stage of carcinogenesis, it is considered that a phenomenon called "cell competition" occurs in which abnormal cells that cause cancer are eliminated by surrounding normal cells.

The research group used Drosophila to discover that when a gene called "chico" was destroyed, cell competition did not occur and abnormal cells turned into tumors.

Chico-destroying flies have "hyperinsulinemia," which is an abnormal increase in the amount of insulin in the body found in diabetic patients. When the antidiabetic drug "Metformin" is administered, cell competition is restored and tumors develop. I also confirmed that it would disappear.

In cell competition, it is known that abnormal cells with low ability to synthesize proteins are eliminated by surrounding cells. The study found that, in hyperinsulinemia, abnormal cells seemed to have increased ability to synthesize proteins, and cell competition stopped working.

”Professor Igaki said,“ It is thought that humans have a similar mechanism, which will lead to the development of new preventive and therapeutic methods for cancer. ”


การทดลองใช้แมลงวันเผยให้เห็นส่วนหนึ่งของกลไกที่เบาหวานเพิ่มความเสี่ยงต่อการเกิดโรคมะเร็งกลุ่มวิจัยนำโดยศาสตราจารย์ Tatsuro Igaki (พันธุศาสตร์) ที่มหาวิทยาลัยเกียวโตประกาศเมื่อวันที่ 8 สิงหาคมในวารสารวิทยาศาสตร์ของสหรัฐอเมริกา เซลล์ "เผยแพร่ในเวอร์ชันอิเล็กทรอนิกส์ คาดว่าจะมีการพัฒนาวิธีการป้องกันมะเร็งแบบใหม่

ผู้ป่วยโรคเบาหวานมีแนวโน้มที่จะเป็นมะเร็งเกือบสองเท่าในคนที่มีสุขภาพ แต่ไม่ทราบสาเหตุที่ชัดเจน ในระยะแรกของการเกิดมะเร็งก็ถือว่าเป็นปรากฏการณ์ที่เรียกว่า "การแข่งขันของเซลล์" เกิดขึ้นในเซลล์ผิดปกติที่ทำให้เกิดมะเร็งจะถูกกำจัดโดยเซลล์ปกติรอบ

กลุ่มวิจัยใช้ดรอสโซฟิล่าเพื่อค้นพบว่าเมื่อยีนที่เรียกว่า "ชิโก" ถูกทำลายการแข่งขันของเซลล์จะไม่เกิดขึ้นและเซลล์ผิดปกติจะกลายเป็นเนื้องอก

แมลงทำลายชิโกมี "hyperinsulinemia" ซึ่งพบได้ในผู้ป่วยเบาหวานที่มีปริมาณอินซูลินในร่างกายเพิ่มขึ้นอย่างผิดปกติเมื่อยาเมตฟอร์มินเป็นยาต้านเบาหวานการแข่งขันของเซลล์จะฟื้นฟูและเนื้องอก ฉันยังยืนยันว่ามันจะหายไป

ในการแข่งขันของเซลล์เป็นที่รู้กันว่าเซลล์ผิดปกติที่มีความสามารถต่ำในการสังเคราะห์โปรตีนจะถูกกำจัดโดยเซลล์รอบ ๆ การศึกษาพบว่าใน hyperinsulinemia เซลล์ผิดปกติดูเหมือนจะมีความสามารถเพิ่มขึ้นในการสังเคราะห์โปรตีนและการแข่งขันของเซลล์หยุดทำงาน

ศาสตราจารย์อิกากิกล่าวว่า“ เป็นที่เชื่อกันว่ามนุษย์มีกลไกคล้ายกันซึ่งจะนำไปสู่การพัฒนาวิธีการป้องกันและรักษาโรคมะเร็งแบบใหม่”


                         Diabetes

 糖尿病によってがんの発症リスクが高まる仕組みの一端をハエを使った実験で明らかにしたと、京都大の井垣達吏教授(遺伝学)らの研究グループが8日、米科学誌「ディベロップメンタル・セル」電子版に発表した。新たながんの予防法の開発が期待されるという。

 糖尿病の患者は健康な人と比べてがんになるリスクが2倍近く高いとされるが、明確な理由は明らかになっていない。一方、がん化の初期段階では、がんのもとになる異常な細胞が周りの正常な細胞によって排除される「細胞競合」と呼ばれる現象が起きていると考えられている。



 研究グループはショウジョウバエを使い、「chico(チコ)」と呼ばれる遺伝子を破壊すると細胞競合が起きず、異常な細胞が腫瘍化することを発見した。
Drosophilaの成長
   Growth of Drosophila

 chicoを破壊したハエは、糖尿病患者にみられる、体内のインスリン量が異常に増える「高インスリン血症」になっており、糖尿病治療薬「メトホルミン」を投与すると、細胞競合が復活して腫瘍化しなくなることも確認した。
metformin
                Metformin

 細胞競合では、タンパク質を合成する能力が低い異常な細胞が周囲の細胞によって排除されることが分かっている。今回の研究で、高インスリン血症の状態では異常な細胞はタンパク質を合成する能力が高まり、細胞競合が働かなくなったとみられることが分かった。

 井垣教授は「ヒトにも同様の仕組みが備わっていると考えられ、新たながんの予防・治療法の開発につながるのでは」としている。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200508-00000502-san-hlth

糖尿病とがん(糖尿病サイト)
https://www.club-dm.jp/novocare_circle/academy/academy9.html

革新的先端研究開発支援事業
https://www.amed.go.jp/content/000024906.pdf

糖尿病(Medical note)
https://medicalnote.jp/diseases/糖尿病?utm_campaign=%E7%B3%96%E5%B0%BF%E7%97%85&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo

がん:細胞競合は腫瘍発生を促進する(Nature Highlight)
https://www.natureasia.com/ja-jp/nature/highlights/99897

細胞競合の分子機構とその生理的な意義(谷口喜一郎・井垣達吏)
http://leading.lifesciencedb.jp/6-e008

Prof Tatsushi IGAKI

 

ショウジョウバエ(猩猩蠅/Drosophilidae)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ショウジョウバエ
Drosophila
                   Drosophila

ショウジョウバエ実験の便利帳-花井@産総研(AIST)
https://staff.aist.go.jp/s-hanai/tips.html


メトホルミン(Metformin)
https://ja.wikipedia.org/wiki/メトホルミン
漢方がん治療におけるメトホルミンと2-DGの併用
漢方がん治療におけるメトホルミンと2-DGの併用