心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

北アルプス 室堂平から立山へ(1)

2015年07月06日 | 北アルプス


立山(3,015m)

 上野駅から新幹線で富山へ行き、富山地方鉄道・立山黒部アルペンルートのケーブルとバスを乗り継いで室堂へ行きます。標高0mに近い上野を12時半に出て、たったの4時間半で2,450mの室堂バスターミナルまで着いてしまいます。長野から先、北陸新幹線の延伸された区間に乗るのは初めてです。トンネルばかりでしたし、立山連峰はガスの中で見えませんでしたが、富山湾が雲の切れ間から太陽に照らされている様子はなかなかいいなと思いました。車窓から日本海を眺めることのできる新幹線は北陸新幹線しかありません。


 上野で買う駅弁にははずれがありません。

 17時に室堂に着くととても寒く、バスターミナルは閑散としています。今日はここから歩いて10分少しの「みくりが池温泉」を予約しました。外に出ると、ガスがかかって向こうが見えないので、標識だけを頼りに進みます。雪がまだたくさん残っています。
 みくりが池温泉は、旅館としてみれば質素かもしれませんが、山小屋としては立派でした。泉質は単純酸性泉、蔵王温泉ほどではないものの、相当の酸性(Ph2.3)です。入った瞬間にピリピリする感覚があるのも同じです。9時の消灯時間の後も温泉は一日中入れます。食事はとても美味しかったです。
 泊まった部屋は2段ベッド×4つの8人部屋でしたが、宿泊客は自分を入れて3人でした。向かいの人は、剣御前小屋へ向かうはずでしたが、視界が利かないため引き返してきたそうです。



 夜が明けて、翌日はすばらしい天気になりました。みくりが池の水面がキラキラ輝いていて、大きな氷雪が浮いています。その向こうには立山が大きな姿で聳えます。氷河が引っ越してきたような景色です。陽光は鋭く、ものすごい透徹感があります。
 写真は何枚か撮りましたが、ここから立山を撮影しても逆光になります。そこでみくりが池の散策を切り上げ、朝食前に風呂につかることにしました。かけ流しの温泉、窓の向こうにはすばらしい眺望が広がります。標高2,410m、ここは日本一高い場所にある温泉です。日本一の眺望の温泉だと言っても、間違いではないと思います。山々の向うに広がる雲海も見えます。朝からとても贅沢な気分になります。



 8時過ぎに出て立山を目指しました。

 (登頂:2015年6月下旬) (つづく)



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