心が満ちる山歩き

美しい自然と、健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山と、時にはクラシック音楽や旅行のことも。

北アルプス 剱岳(1)

2018年09月09日 | 北アルプス


剱岳(2,999m)

 「全く剣岳は太刀の鋭さと靭さとを持っている。その鋼鉄のような岩ぶすまは、激しい、険しいせり上りをもって、雪をよせつけない。四方の山々が白く装われても、剣だけは黒々とした骨稜を現わしている。その鉄の砦と急峻な雪谷に守られて、永らく登頂不可能の峰とされていた。」(深田久弥『日本百名山』(新潮社版))

 剱岳は最も登ってみたい山でしたが、なかなか登ろうと思えない山でもありました。剱岳の、早月尾根登山口には、「試練と憧れ」と彫られた石碑があるそうです。自分にとっては、畏怖が憧れを上回り、怖気づく気持ちが登りたい気持ちを上回っていました。山ならどこでも、憧れを感じるところには、畏怖も感じるのではないかと思います。山登りを始めて7年、やっと剱岳に登ろうという時がきました。


 2階建て車両をつないだ特急列車に乗って富山地方鉄道の立山駅まで。


 朝11時前にアルペンルートの室堂に着きました。全然涼しくありません。アルペンルートはいつでも涼しく、時には8月でも自販機の温かい飲み物がほしくなることもあるほどです。しかし、今年の猛暑は標高2,450mのここ室堂にまで影響を及ぼしていました。それでも、みくりが池にはまだまだ残雪がありました。明日は剱岳に登った後ここに戻ってくる予定です。みくりが池温泉にゆっくりつかって、登頂を祝いたいと思います。


 去年登った大日岳。その時は、山頂から間近に剱岳を見ました。


 ここから、いったん標高2,280mの雷鳥沢まで下り、そこから2,760mの剱御前小舎まで登ったあと、最後は2,470mの剣山荘へ再び下るというあわただしいルートです。いつでも下った後の登りは脚にこたえますが、今日は雷鳥沢までの急な階段の後なので、特にです。8月の北アルプスらしく、花は多かったです。特に、チングルマの群落はいくつもありました。


 (登頂:2018年8月上旬) (つづく)



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