青の祓魔師が今月号休載だったので(京都の舞台のせいかな?)凄く間が開いてしまいました。
すいません。
別に艦これで長門さんと加賀さんのレベル上げにかかりきりだったからとか、
カスガダマ沖の羅針盤に泣かされたとか、バケツがないとか資材が溶けっ放しとか、
シドニアの騎士BDを30回位繰り返し見てるとか、いやそんな訳では決して…(^▽^;)
週末からいよいよワールドサッカー。
吐き気がするようなニュースばかり続いてたから、
ワクワクする試合が楽しみです。
会場の屋根が落ちたり、事故がないといいね。
進撃の巨人 第58話「銃声」 1
対峙したケニーとリヴァイ。
飛び道具と近接武器。
どう考えてもリヴァイが不利。
この局面をどうするか。
リヴァイの答。
剣を抜く勢いで投げる。
普通、それで命中するのかと思うが、そこは人類最強。
剣は回転しながら、ケニーにまっしぐら。
が、そこは敵も只者ではないと解ってるリヴァイ。
既にマントを脱ぐ態勢に入っている。
剣を至近距離から銃弾で跳ね飛ばすケニー。
「バキューーン!!」
と叫びながら、次弾を撃つケニー。
それを屈みながら躱し、マントを広げる事で正確な位置を把握させないリヴァイ。
毎日、二人でこんな遊びやってたんじゃないかって位、お互い相手の出方が解ってますな。
二人共凄いわ。
が、屋根に屈んだせいで、リヴァイは顔面を真正面から破壊されたニファの亡骸を間近で見る事に。
思わず歯を食いしばり、振り切るように立体起動で飛び立つリヴァイ。
リヴァイは最強だけど、それでも部下は救えない。
それがツライ(´;ω;`)
ケニーはリヴァイの背後を狙ったが、既に射程から離れ過ぎてしまっている。
「やっぱり逃げたか」
鐘楼の屋根に止まり、その背を見送るケニー。
リヴァイはとりあえずエレン達を乗せた馬車を追う。
(クソ…俺の行動が読まれてる。
このままじゃ、また棺の二人も部下も失う。
よりによって、なぜヤツが憲兵に)
ケニーは大量殺人犯。
指名手配犯である。
憲兵から逃げていたのに、何故憲兵になっているのか。
逮捕された後で、司法取引でもしたのか。
が、考えている余裕はない。
前方から三人。ケニーと同じ、対人立体起動と両手に銃を装備。
リヴァイに向かって銃弾の嵐。
咄嗟に躱すリヴァイ。
(待ち伏せ…!!
あの野郎…)
ケニーの差し金だ。
リヴァイが正面対決を避けて、棺を負うと踏み、待ち伏せを置いていた。
しかも三人。
周到な獲物の追い詰め方はケニーのやり口。
高所を取られ、低い路地を地面とすれすれの位置で飛ぶリヴァイ。
反撃より逃げの一手。
弾が家々の壁に当たり、破片がリヴァイの顔をかすめる。
血が舞ったが、拭っている暇はない。
一直線に飛ぶのは、的になるだけなので、角の路地を曲がり、
正面の酒場に一直線に飛び込んだ。
スイングドアを跳ね飛ばし、鳥のようにカウンターに横向きに止まる。
そのまま、カウンターの上に乗ったのは身軽なリヴァイならでは。
酒とウィンナーを楽しんでいた客達は呆然として、突然の来訪者を見る。
「ひっ…」とハゲのマスターが少女のように固まって、リヴァイを見つめている。
「リ…リヴァイだ…調査兵団の…」
手配書の似顔絵はさっぱりだが、さすがに顔は売れてしまっている。
「チッ…」
リヴァイは目に入る血を舌打ちしながら拭った。
流血させられたのは久しぶり。
巨人より、やはり人間は性質が悪い。
「どうもこの店から…薄汚ねぇネズミの匂いがするな。
どチビのネズミのよぉ」
ケニーはのんびり歩きながら獲物がいる酒場を目指した。
階段を上がると、玄関に思い切りガニ股で仁王立ちになる。
「みーつけたー!!
憲兵様が悪党を殺しに来たぜ!!
バン!! バン!!」
擬音を口にするのはケニーのクセか(笑)
子供の頃からのクセっぽい。
が、視界の先にリヴァイはいない。
「ひっ!」とまた硬直するマスターと何この人と見る客だけ。
リヴァイはマスターの隣にいる。カウンターに隠れて。
「何だ?いねぇのか?」
「ここだケニー。久しぶりだな」
所在はバレてるので、顔は出さず声だけで返すリヴァイ。
「おう、懐かしいな。
ちょっと面を見せろよ」
「ふざけんじゃねぇ。
てめぇさっきから俺の顔に散弾ぶっ放して来てんじゃねぇか」
「まぁな。
今日はお前の脳みその色を見に来たんだ」
「まだ生きてるとは思わなかったぜ…ケニー。
憲兵を殺しまくったあんたが憲兵やってんのか?
ハッ…あんたの冗談で笑ったのは正直これが初めてだ」
「ガキには大人の事情なんてわかんねぇもんさ。
おっと、すまねぇ。
お前はチビなだけで歳はそれなりに取ってたな」
ガキの頃、一緒にいたとリヴァイは言ったが、はて、今いくつなの?
成人はしてるだろうけど、ケニーにとっては年下だし、幾つになってもガキ扱いしても
おかしくはないが、こういうところ見ると、リヴァイを評価してるからか。
それとも、ケニーがブイブイ言わせてたのは何十年も前だし、
ケニーが逃亡犯になってから一緒にいたのか、ブイブイ連続殺人やってた頃か、一体いつなの!?
ふつーなら逃亡犯の頃だろうけど、ガキを連れてる余裕あんのか?
リヴァイが見かけ通りの歳じゃなかったら面白いけど、強化人間オチとかいらんわ。
部下の死に心を痛め、普通に血を流す、ちょっと戦闘能力がベルセルクのガッツ並みに人間離れしてる青年でいい(笑)
リヴァイ、結構青臭いしな。
ケニーは続ける。
「お前の活躍を楽しみにしてたよ。
俺の教えた処世術がこんな形で役に立ったとはな」
あら、ケニーはリヴァイが好きなのね。
何だかんだで愛弟子だしね。
殺し合う師弟関係大好きです。
薄い本が厚くなるぜ(笑)
話す合間もリヴァイはライフルの準備。
「ヒッ!」とリヴァイの一挙一動に女の子のように震える目がウルウルのマスター。
今回のヒロインは君だ!(笑)
何も喋らないよう指を立てるリヴァイ。
「しかし…俺ならこんな酒場に逃げ込むマネはしねぇ。
袋のネズミって言葉を俺は教えてなかったか?
これじゃあ、お前がどっから逃げようと上からズドンだぜ?」
酒場と周囲の家の屋根には5人の憲兵。
周囲には野次馬が一杯。
久々の大捕り物だね。
調査兵団、昔から税金泥棒と死者の数で評判悪いわ、政府公認でお尋ね者だからね。
憲兵は人民の味方じゃないと気づかれてはいるだろーけど、一応政府の役人だし。
対して、リヴァイに援軍はなし。
たった一人でこの囲みを破らなければならない。
「なぁリヴァイ」
ケニーは椅子を掴むといきなり酒の棚に向かって椅子を投げつけた。
この世界で酒は高価で貴重だから、マスター半泣き。
ボトルが割れ、彼の周囲にボトルや椅子の破片が降り注ぎ、酒が飛び散るが、リヴァイは気にも留めない。
「どうしてお前が調査兵になったか、俺にはわかる気がするよ。
俺らはゴミ溜めの中で生きるしかなかった…。
その日を生きるのに精一杯でよ。
世界はどうやら広いらしいってことを知った日は…そりゃ深く傷ついたもんだ」
ケニーは銃を構えたままゆっくりとカウンターに歩み寄る。
再び椅子を引き摺りながら。
壁の中で生きるのが精一杯だと、壁の外はどうでもよくなるね。
だが、外伝でリヴァイが壁の外の空の広さに感動したように、
ケニーも空の広さを知る時があったらしい。
それが彼が憲兵になった理由の一つかな?
「ちんけな自分とそのちんけな人生には何の意味もねぇってことを知っちまった…。
…だが、救いはあった」
話を聞きながら、リヴァイはこっそりとボトルのラベルを反対側に向けた。
ボトルに近付いてくるケニーがうっすら映っている。
はっきりでなくても距離感さえ解ればいい。
「やりたいことが見つかったんだ。
単純だろ。
単純だが実際人生を豊かにしてくれるのは『趣味』だからな」
「…趣味か。
俺の部下の頭をふっ飛ばしたのも、あんたの趣味か?」
「あぁ…大いなる目標のためなら殺しまくりだ。
お前だって、てめぇのために殺すだろ?」
「あぁ」
リヴァイは背を向けたまま、腕を曲げ、カウンターにライフルの銃口を乗せる。
「ッ!!」
ケニーが椅子を腹に乗せるのと、銃声は同時。
椅子は砕け散り、ケニーは外へふっ飛ばされた。
「!?」
「待て!!」
リヴァイかと銃を構えた憲兵に同僚が止める。
「アッカーマン隊長が!?」
「撃たれた!?」
「助かったよ、じいさん」
リヴァイはカウンターの上に飛び乗ると、ライフルをマスターに放り投げる。
「ひぃいいいい」と悲鳴を上げながら受け取るマスター。
危ないから、よい子は銃を投げちゃダメだよ。
隊長が斃された事で、部下たちが動揺してる隙に、リヴァイは行動に移る。
窓から黒い影が飛び出した。
酒場の屋根の上で待っていた憲兵はその影に向かって撃つ。
が、それは椅子。
弾を充填する間もなく、今度は本物のリヴァイが走り出すのが目に移る。
リヴァイは振り向くと、壁でなく、憲兵の喉元に向かってアンカーを放った。
正確な位置にアンカーを撃たなければ、兵は墜落する。
リヴァイの照準は憲兵の喉を間違いなく射抜いた。
「デュランが殺られた!?」
それを見ていた二人の憲兵はリヴァイがいる屋根に移動した。
が、まだ遠い。
「こっちに来る!!」
「まだ撃つな!!
有効射程距離まで待て!!」
リヴァイはアンカーを巻き戻した。
が、そのアンカーはデュランを貫いたままだ。
リヴァイはその亡骸を片手で掴むと、兵達に向かって屋根の上を走り出した。
細い体だが、その筋肉は鋼のように鍛え上げられている。
でなければ、あの旋風の如き最速の技は使えない。
だから、重い男の死体すら軽々と扱える。
「は??」
デュランを引き摺ってくる理由は解らなかったが、向こうからやってくるなら問題ない。
射程距離を待って、銃を構える。
「今だ!! 撃て!!」
その瞬間、リヴァイは死体を盾にした。
人間の体は意外と頑丈であり、しかも散弾だ。
破壊はしても、貫くことはできない。
しかも、憲兵の銃は一々銃弾を付け替えないとならない。
次弾を充填する前に、ガス噴射で加速したリヴァイは既に彼らの懐に入っていた。
腕がしなう。
剣が二人のうなじを叩き切った。
立体起動でそのまま壁に張り付く。
背後を確認すると、数人の影がこちらを目指してくるのが見えた。
(10人以上いるか…クソッ…)
連携されては太刀打ちできない。
リヴァイは逃げた。憲兵達は追う。
彼らを無視して、女がケニーの元に歩み寄った。
リーブス商会を暗殺した時、ケニーの傍らにいた女だ。
彼女も対人立体起動を装備している。
「アッカーマン隊長。
やっと死んだんですか?」
顔に乗った黒い帽子を持ち上げる。
「…バカ野郎…」
ケニーは呟いた。
「死人がどうやって返事するってんだよ。イテテ…」
ケニーは起き上ると溜息をついた。
「やられちまったぜ…。
そういや酒場なんかは護身目的に銃の所持が認められてたな…」
酒場の中はマスターが少女のように目を覆って泣いており、酒場の女に慰められている。
客たちは今のリヴァイの活躍に興奮してるよう。
「どチビなりに成長してたらしい。
こりゃ簡単じゃねぇぞ」
ケニーは帽子をかぶり直した。
その口調は何処となく楽しそうに笑っている。
「……。よかったですね」
女は無表情にケニーを見下ろした。
リヴァイもケニーの側にいた時はこんな感じだったのかな?
「あぁ? いいわけないだろ。
俺の夢が遠退いちまうだろうが」
そういうケニーの顔はやれやれという感じだった。
手強い愛弟子。
簡単には殺らせてもらえまい。
面倒臭い事になりそうだ。
だからこそ、ケニーが呼ばれたのだろうが。
うーん、ニファを殺したのは許せんが、何だか憎めない親父だな。
リヴァイとの過去はどーだったんだろう。
気になる、気になる。
こっちの外伝も出ないかな。
しかし、リヴァイ強ぇぇぇぇぇ。
人類最強の肩書は伊達じゃないな。
ケニーが相当鍛えたんだろうが、巨人との戦いで磨き上げられたっぽい。
でも、普通の兵士じゃ、あの反射神経や判断は無理だよね。
人前で憲兵ぶっ殺してしまったんで、もうヒストリア女王にしても表舞台には立てないな。
まぁ、暗部が似合ってるかもー。
ケニーとの逃亡生活中、かなり殺しもしてそうだし。
このクーデター自体、綺麗ごとじゃ済まないから、リヴァイは覚悟済だけどね。
それよか、壁の中を何とかしたら、今度こそ外だ。
猿の巨人とか、まだ何にも片付いてない。
2へ続く。明日書きます。
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