新しい会社に行き始めましたが、今までになく難しい帳票ばかりの作成で大変!
でも、エクセルのエベルが飛躍的に上がっていくので助かるわ。
独学で関数とか不勉強だったので、仕事で覚えるのは嬉しい。
今季アニメ色々見てるが「残響のテロル」だけ、撮ってるだけでまだ見る暇がない。
OPの曲が凄く好きなので、時間ができたら一気見しなくちゃ。
今季は見るもの一杯で結構ウハウハ。
進撃の巨人 第61話「終幕」 1
王都。
王宮へ向かう二頭立ての馬車の行列。
人食べさすのも大変な世界で、大食の馬を養うのは軍と金持ちだけと思われる。
「すごい数の馬車だな。一体何が?」
「知らないのか?
今、城の中に全兵団の幹部が集結して、調査兵団の解体を進めているんだよ」
「あれは?」
男は広場を向いた。
もう一人の男が答える。
「その団長を吊るすための処刑台だな」
セッティング中の首吊り台から目を転じ
「あそこの騒ぎは?」
「さぁ? 何だろうな…」
男は初めて首を傾げた。
人ごみの中心の男が紙を掲げているので、また新聞でも配ってるのだろう。
TVもなく、人々は情報に飢えてるので、新聞はいつでも人気だ。
「調査兵団を失うということは、人類の矛を失うことを意味します」
その処刑の主役であるエルヴィンは王の前に引き据えられたまま、
まっすぐ顔を上げて、朗々と自分の弁を述べていた。
「迫り来る敵から身を守るのは、盾ではなく、驚異を排除する矛です。
例えば今この瞬間、ウォール・ローゼが破られたとします。
ウォール・ローゼの住民を再びウォール・シーナ内へ避難させることになりますが、
先日の避難で消費した食糧は現在どこにもありません。
そしてそれは周知の事実。
ウォール・ローゼの住民は巨人の驚異とは別の生存競争を強いられることになるのです。
つまり、今この瞬間、ウォール・ローゼが破られるということは、
ウォール・ローゼとウォール・シーナに二分した人類による
内戦の開始を意味します」
沈黙が答えだった。
謁見の間にいる人間は多い。
王の左右に控える貴族たち。聖職者。
エルヴィンの背後にいる十名以上の憲兵団。
だが、誰も何の反応もない。
「それで?」
ようやく大儀そうに貴族の一人が口を開いた。
「その問題…調査兵団が健在ならば、解決すると言いたいのか?」
「相手の懐に真っ先に飛び込むのは我々調査兵団の役目。
引き下がるのみでは何の解決にもなりません。
それとも、何かしらの秘策があるのでしょうか?」
帰ってきたのは四人の貴族と聖職者、王からの蔑むような視線だけだった。
エルヴィンは黙って、彼らを見返す。まるで観察するように。
「君の主張はわかった。
中央憲兵の尋問に耐えてなお、その姿勢を貫いておるのだからな。
リーブス商会はエレンとクリスタの誘拐を企てた何者かによって殺された。
調査兵団は王政に敵対していない。
調査兵団の解体は不当かつ人類の損害であると。
それがここ数日間の君の主張だ。
だが、この数日間、外では色々あった。
昨日、君の腹心であろうリヴァイがストへス区で憲兵を複数殺害し逃走した」
「!」
エルヴィンは微かに目を見開いた。
ということは、リヴァイはまだ無事に生きているらしい。
貴族の次に聖職者へ変わった。
「出頭を拒み、対話の代わりに刃を振るうというわけだ。
この壁の民の代弁者のである私の意見を言わせてもらえば、
それはこの壁の平和に対する挑戦に他ならない。
君の口とは違い、彼らの刃は正直に語ったよ。
我々王政に対する敵対感情をね」
壁の民の代弁者と言いながら、我々王政という矛盾に気づいていない。
「そのような組織の存在を人類が容認する理由など、
この壁の中のどこにも無い」
「…ピクシス司令」
中央憲兵とは別の十字の紋章を肩につけた男が、エルヴィンの傍ら近くに立つ老人に声をかけた。
「駐屯兵団と調査兵団は前線で命を張る者同士。
親密な関係を築いておったようだが。
よもや…その志まで共に築いているのではあるまいな」
ピクシスはちらりとエルヴィンを見やった。
エルヴィンは見返す。
「有り得ませぬな。
人同士の殺し合いほど愚かな話は…」
ピクシスはきっぱり言い切った。
正式の場なので、今日はロングコートを着用している。
かっこいい(*´▽`*)
「この狭い人の世に一度火を放てば、
萌え尽くすまでそう時間は掛からんでしょう…。
先のトロスト区防衛戦においては、そう兵士に言い聞かせ…
大いに死んでもらったものです…。
何より巨人が壁を破って来た際、人があまり残っとらんようじゃ…、
巨人に呆れられてしまいましょうぞ」
「ふは。
ははははは!
失礼な物言いであったな、ピクシス司令。
それだけは避けたいものだ」
十字の紋章の男は腕を組んで大笑いする。
エルヴィンはじっとピクシスを見つめている。
ピクシスはその視線を受け止めた。
『いかんぞ、エルヴィン』
かつて、筆記者のニファを傍らに会談をした夜をピクシスは思い出していた。
あの時、ピクシスはそう言って、エルヴィンの革命話を受けなかった。
「やはり…旺盛の隠し持つ情報が人類の切り札である可能性がある以上…。
ワシはこの戦いで駐屯兵を死なせるわけにはいかん。
革命が成功したとしてじゃ、奴らの持つ技術や知恵を何も知らんワシラが
それを無事に継承できるという保証は無いぞ?
つまり…巨人の壁を築き、人類の記憶を改竄したとされるその力…。
それらを永久に失ってしまう危険性が…この革命にはある」
「……」
エルヴィンは黙って聞いている。
ピクシスは立ち上がり、窓から夜を眺めた。
ニファは心配そうに老人を見つめる。
調査兵である彼女の運命は、この二人の決断にかかっているからだ。
「…困ったのう、エルヴィン。
その術が無いのなら…ワシは私欲に塗れた王政側に立つべきじゃ…。
もしくはその継承も何とかなるとして、また根拠もなく賭けるか?
お主が…人類の運命を」
エルヴィンはその時と同じまなざしをしていた。
彼の信念は固く一度も変わらない。
その金剛石のような硬さが、今、彼をこの場にいるハメになったとも言える。
(これでよかったのだろう…。
この人類を救うのが…我々であるとは限らないのだから…)
「話は済んだな」
沙汰は下された。
「処刑台に連れて行け」
エルヴィンは憲兵団に引きずり上げられる。
ピクシスはその有様を冷徹にじっと見つめた。
(人事は尽くした。
あとは―ー)
エルヴィンの同期だったナイルだけが心配げにエルヴィンを見つめている。
憲兵団である以上、何も出来ない。
だが、友人がこんな形で終わるのを見るのは嫌だった。
が、立ち上がったエルヴィンは確かにほくそ笑んでいた。
ナイルは目を剥く。
何故、笑う?
こいつは―。
考える間もなく、背後の両開きの扉を思い切り開けて、ピクシス指令の副官が突如入ってきた。
敬礼をしつつ叫ぶ。
「ウォール・ローゼが突破されました!!」
その言葉に室内が凍りつく。
「突如出現した『超大型巨人』及び『鎧の巨人』によってストへス区の扉は二つとも破壊されました!!
現在東区より避難する住民が押し寄せて来ています!!」
彼女は地獄絵図を語った。
壁を砕き、扉を壊す超大型。たむろする巨人の群れ。
逃げ惑う住民たち。
「な!!」
ナイルは息を飲んだ。
周りの憲兵も皆顔を引きつらせている。
ナイルは自然とある男を目で探した。
巨人殺しのエキスパート。
その長たるエルヴィンを。
エルヴィンもナイルを見返していた。
エルヴィンが彼を見る理由は分かっていた。
その時、そうするとエルヴィンは約束したのだ。
ナイルは思い出す。
(エルヴィン、お前――)
解っていたのだ。この日が来ると、この男は。
あれはエルヴィンが憲兵団に拷問されていた日々の合間だった。
どうしても面会したかったのだ。
どうしてやる事も出来ないもどかしさを噛み締めながら。
2へ続く。
ナイルってかわいいよね(笑)
このおっさん、大好き。
最悪に人の悪い友達持って、本当苦労するわ(^▽^;)
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