死亡:赤間和則さん(59)
事件現場:宮城県亘理町(わたりちょう)の用水路
亘理男性溺死 不自然な血痕、事件視野
2012年08月13日
用水路に一人で誤って落ちた「事故」は、第三者が介在した「事件」だった疑いが強まっている。
先月30日
亘理町逢隈中泉の道路脇の用水路から男性が遺体で見つかった。
死因は溺死(できし)。
だが、現場の不自然な痕跡から、県警は殺人事件も視野に捜査している。
男性は、亘理町逢隈鹿島に住む無職の赤間和則さん(59)。
そこから約5キロ離れた事件現場は、仙台東部道路亘理インターから西に約500メートルの場所だ。
のどかに広がる水田脇の、わずか幅60センチ、水深30センチほどの用水路の底に、うつぶせになって沈んでいた。
赤間さんが住む地区の大友利郎区長(72)は「月に一度の清掃活動にはきちっと参加していた。何があったのか、わからない」と話した。
赤間さんの顔や後頭部には傷があり、発生直後は事件を疑わせた。
だが死因が溺死だったことやアルコールの成分が検出されたことから、亘理署は「酔って落ちた『事故』の可能性」に言及した。
ただ、現場は不自然な点が多かった。
一つは「2種類の血痕」だ。
捜査関係者によると、道路上には滴ったような血痕(図(1))の後に、引きずられたような血痕(図(2))が約10メートルにわたって残されていた。
血痕は道路上で円を描いてから、遺体のあった用水路(図(3))に向かっていた。
「一人ではい回ってついたとは思えない」と捜査関係者は話す。
もう一つは「現場の位置」だ。
赤間さんの自宅の町営アパートは、現場から5キロほど離れていて、近所の人によると、28日夕には自宅を空けていた。
県警によると、赤間さんが最後に飲んでいたとみられる店は亘理町外だったという。
現場から遠く、捜査関係者も「一人で歩いて帰ったとは考えにくい」と言う。
では、どうやって赤間さんは用水路に落ちたのか。
県警は複数の可能性を探っている。
一つは車に引きずられた、というものだ。
ただ県警交通部は「円を描くように引きずるのは難しい」とみている。
確かに急ハンドルで旋回しても、現場のような血痕は残せないように見える。
何者かの手で赤間さんの体は引きずられたのか。
溺死という死因から、赤間さんは用水路に落ちるまで生きていたとみられる。
捜査関係者は「何者かが落としたのか、あるいは道路脇まで引きずられた後、もがいて転落したのか。わからない」。
用水路に落としたとすれば、けがをさせた人間とは別の複数犯の可能性もあるという。
赤間さんはしばしば酒に酔ってトラブルになることがあったという。
県警は、岩沼市や名取市のスナックなど数百の飲食店を回り、赤間さんの足取りや交友関係などを調べている。
(高津祐典)
http://mytown.asahi.com/miyagi/news.php?k_id=04000001208130001
亘理・用水路で遺体発見から1ヵ月 現場までの足取り捜査
宮城県亘理町逢隈鹿島の無職赤間和則さん=当時(59)=が町内の用水路で遺体で見つかった不審死は30日、発生から1カ月を迎えた。
現場近くの道路に引きずられたような血痕があることなどから、亘理署は赤間さんが事件に巻き込まれた疑いもあるとみて、複数の知人から事情を聴き、足取りなどを捜査している。
同署によると、赤間さんは7月30日夕、同町逢隈中泉の用水路の水中にうつぶせで倒れて死亡しているのが見つかった。
司法解剖の結果、死因は溺死で、死後数日から1週間が経過。
肺の中まで用水路の水が入っていた。
顔と後頭部に硬い物にぶつけたような傷があり、体内からアルコールが検出された。
殴られたり、車にひかれたりした形跡はなく、抵抗した様子もない。
現場近くの道路に残っていた血痕は引きずられたような形状で、赤間さんと同じ血液型だった。
現場は自宅から約5キロ離れている。
捜査関係者は「遺体の発見場所に1人で赴くのは不自然。何者かが携わった可能性がある」とみる。
ただ、遺体に引きずられた傷は見つからず、同署は事件、事故の両面で捜査を継続している。
赤間さんは発見2日前の7月28日夕、知人男性の車で名取方面の飲食店に向かい、2人で食事をした。
男性は「自宅まで送った」と話している。
同署は慎重に裏付けを進めるとともに、店を出てからの赤間さんの目撃情報の収集を進めている。
2012年08月31日金曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/08/20120831t13030.htm
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