秋津蛉のモンスターリスト

モンスターの生態に関する情報に特化したブログです。
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牙獣種の書 天狗獣 ビシュテンゴ

2023-12-29 19:01:53 | 牙獣種




「天狗獣」
ビシュテンゴ
Bishaten
牙獣種
尖爪目 飛膜獣亜目 天狗獣下目 ビシュテンゴ科
全長約823.06〜1072.75cm
全高約502.13cm
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1740644891313737792?s=19
・狩猟地
大社跡、水没林、密林
・概要、特徴
木々が生い茂る温暖な地域の深山に生息する大型の牙獣種。
頭部にある小さな角や、その角と繋がった嘴状の上顎、「腕羽」と呼ばれる鳥の翼のような羽毛を生やした前脚、先端部がカエデの葉のように5方向に展開する尻尾など、牙獣種の中でも特徴的な姿をしており、「天狗獣」とも呼ばれる。
牙獣種は四肢の発達したものが多いが、ビシュテンゴは加えて強靭な大きい尾を腕や脚の如く用いるほどに発達しており、尻尾の先端と付け根、背中のしなりで身体を支えて直立するのが特徴。






尾の先端は皮膚が露出し滑り止めとして機能する他、先端には肉球がある。背の側は尻尾を保護する硬質の甲殻が発達している。
カムラの里周辺は希少な生態を有するモンスターが多いが、このビシュテンゴもまた、他の地方ではあまり見ることのできない怪異として語られる存在。
首には襟巻きのような分厚い毛束があるが、これは外敵の爪牙から急所を守る緩衝材となっている。
雄と雌の外見は殆ど同じであるが、雌は頭部のトサカと首周りの毛がやや少ない。
・生態
翼のように発達した腕で宙を舞い、尾を自在に振るう事で木々の間を行き交う。その影を追えば神仙か修行者にも見え、奥深い山村では神々の使いと奉られる例も少なくない。
山で起きる怪現象の殆どは天狗獣の悪戯によるものと云われる程で、昔の人は物の怪の仕業とし畏れ、各所で言い伝えが残る。



実際に性格は非常に好奇心旺盛でずる賢く、悪戯好き。
その性質ゆえ、近くを通る動物にいきなり柿を投げつけて攻撃する姿がよく確認され、襲撃した相手が驚いたりする様子を見て楽しんでいるような姿が度々目撃されている。
逃げようとする相手をわざわざ狙って追撃するなど、その性格と手法は悪辣とさえ言え、旅人や行商人などが被害に遭う事も少なくない。
そのような様子から「山林の荒法師」の異名でも知られ、悪知恵が働く個体ほど角の形が立派になるともされる。
翼状の腕羽と尾を利した俊敏な動きにより、地を這う危険はビシュテンゴに少ない。だがそれによって活動範囲が広いせいか、また好奇心の強さゆえか、他のモンスターにちょっかいを出しては争う姿が度々目撃される。
しかし、時には格上のモンスターから手痛い反撃を受けて退散することもある。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1493927945059987464?s=19
展開すると手のような形となっている尻尾は物を握ったり、地形や壁を捉えて身体を支える事が可能。
尻尾を支えに立ち上がることで周囲を見回して警戒したり、木の枝や物を掴み、あるいは四肢に何かを抱いて移動する変幻の挙動を可能としている。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1499893157474889730?s=19
また、尻尾で立っている状態のまま先端を窄め、尾甲を利用してコマのように回転しながら地面を滑るように移動するといった器用な動きをする事もある。
尻尾で不規則に動き回るビシュテンゴを追い回すのは容易ではなく、狩猟時に翻弄されるハンターも多い。
翼のように発達した皮膜と備わる腕羽を用いる事で、近縁種のケチャワチャと同じく滑空する事ができる。





しかし、この腕羽は尻尾で身体を直立している際にバランスを取ることや、興奮時や威嚇の際に皮膜を広げて相手を牽制して争いを避ける事が主な役割であり、木々を飛び移ることはあれど長距離を滑空することはない。


腹部には袋状になった部位があり、ここには活力を齎すデカデカ柿などの食料を蓄えて移動する。
その他に食用ではない渋柿や有毒の柿も収納しており、腐敗した毒素で毒に侵すドクドク柿、閃光を放つピカピカ柿、麻痺作用のあるシビシビ柿を獲物に投げつけたりイタズラに用いる。



この袋は詰め込んだ食物を急速に熟成させる性質があり、その熟成は柿以外の食材でも作用するが、何かとクセが強く人間の口には合わないという。
雌は子どもと群れを作って生活するが、雄は基本的に単独で行動する。
繁殖期になると雄は別の群れへ入り、群れは一定の行動範囲を巡回して餌を求める。
頭部の角の長さは群れの序列、個体の格を示しており、より長い角の個体に従う習性を持つ。
・食性
植物質のものを中心に食べる雑食性。硬軟多種の柿を好物とし、腹部の袋から柿を取り出して食べる様子が観察されている。また、獲物に柿を投げつけて狩りを行う事もある。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1598181679847604224?s=19
・危険度、戦闘能力
外敵と遭遇すると思わず耳を塞ぐほどの音量で咆哮して威嚇を行う。
https://twitter.com/gagieru_seltas/status/1499893616235319301?s=19



戦闘では懐に隠し持っている大量の柿を武器としても利用し、前脚や尻尾で持った柿を正確無比なコントロールで外敵に投げ付ける。
ビシュテンゴの主食である「デカデカ柿」は人間の頭よりも大きく、またそれなりに硬いため、投げつけられて直撃すればそれだけで大怪我をし兼ねない。
腐敗によって有毒な毒素を詰まったドクドク柿や、一部の屈強な個体が扱う、痺れるほどスパイシーな匂いを放つシビシビ柿はそれぞれ毒と麻痺の危険な属性を持っている事が確認されている。
また、毒性は無いが割れると同時に強い閃光を発する「ピカピカ柿」で外敵を目眩に陥れる事もある。



ビシュテンゴはそのような柿の性質を理解し、武器として使い分けてくるが、ビシュテンゴ自身も柿の毒性に完全な耐性を持っているわけではないため(それでも毒への耐性自体は高いモンスターではある)、使用した柿の毒素や閃光を喰らわないよう、自分の顔を手や腕羽で塞ぐ様子が確認されている。
時には尻尾で立ち上がった姿勢から多種多様な柿を勢いよく大量に投げつけて攻撃することもあるが、尻尾で立ち上がっている際はバランスを崩しやすく、そこを狙って攻撃して引き倒すことができれば大量の柿を散逸させて倒れ込むため、狩猟においては狙い目とされる。
ビシュテンゴが取り落とした柿はデカデカ柿なら回復薬、ドクドク柿なら毒投げクナイの代用品といった具合にハンターも利用できるため、狩猟中にビシュテンゴを転倒させることに成功したハンターの中にはこれらの柿を利用する者もいる。

なお、柿の他にも身軽な動きから尻尾を勢いよく叩きつける、逆立ちして連続で尾を振り下ろして前転する、回転しながら突撃するなどの肉弾戦も仕掛けてくるため、不規則な攻撃から決して一筋縄ではいかないモンスターであり、ギルドでは危険度を雌火竜と同程度としている。







・利用
一部の村落ではビシュテンゴは神の使いとして奉られており、特徴的な額の角は山深く分け入る修行者の頭巾に象徴的に縫い込まれる他、質の良い爪は山のお守りの首飾として用いられ、天狗獣を奉る村では年に一度爪を社に奉納し、山中の安全祈願をするという。
また、頭襟は身につけると途端に賢くなるという昔話もある。
首周りの丈夫な毛や浅葱色の腕羽はイズチの橙の毛皮と同じくカムラ近辺の意匠の基本となり、草木の自然と調和する色彩を形成する。
天狗獣素材から作られた衣装は山の神々と語り合うための正装として古い文献の中に登場し、千里の先を見通して徳を引き寄せ、穢れから身を守ると伝えられている縁起の良い逸品。
・ソース
MHR:S
モンスターハンターライズ 公式設定資料集 百竜災禍秘録