出光興産の創業者である出光佐三氏の経営哲学について

JDR.株式会社の小野明夫です。
経営哲学について紹介します。
出光興産の創業者である出光佐三氏は、会社組織とは大家族と同じであるという経営哲学の下タイムカードや出勤簿などを作らず定年制もなしというところに大きな特徴があります。
ビジネスの場において社長が自らの考えを社員に伝えるのはよくあることですが、それを実践するのは難しくその意味で出光佐三氏は稀有な実業家であると言えます。

戦後直ぐの頃は仕事がなく社員に払うお金がありませんでしたが、その時には自分の資産を切り崩し社員に給与を支払っています。
本来経営者は会社の利益のことを第一に考えて仕事がなければ社員を解雇するのは一般的ですが、出光佐三氏の経営哲学は違っていて社員は大切な家族であり絶対に見捨てないという強い信念がありました。

人間尊重の方針を負けることをせずに会社経営の危機を努力と人間愛で乗り切ったのが出光佐三氏であり、多くの有力な企業が人員整理を行っていてもそういったことはせずに社員と共に苦難を乗り越えました。
この点が出光佐三氏の卓越した商人観であり従業員とその家族を思い仲良く仕事をすることで連帯感が生まれ、それによって様々な困難を社員と共に上手く切り抜けたのです。

このように出光佐三氏の会社組織とは大家族と同じという経営哲学は多くの人の共感を呼び、それによって幾度の危機を乗り越えたこともあり今でもこの考え方は会社経営者達に影響を与えています。

JDR.株式会社 取締役会長
小野明夫

クレドマネジメントの理論と経営

JDR.株式会社の小野明夫です。
マネジメント理論について紹介します。
世界には数多くの企業があり、経営者よってマネジメント方法も異なります。
そんなマネジメント方法の一つクレド。

クレドとは、企業活動において行動や意思決定の基準となる信条や行動指針を指します。
由来はラテン語のCredoで、約束や信条という意味を持ちます。
クレドは企業グループの内外で示される共有の価値観で、企業の経営者はもちろん全ての従業員に浸透させるものです。

企業の生産性を高めるには、企業の文化づくりが重要になり、企業文化は社内外に企業の個性を伝えることができます。

就職や転職をする場合、企業文化との相性で応募の有無を決める人もいます。
そんな企業文化を明確に示すことで、その企業の目的がわかります。

組織のあるべき姿を言語化したクレドは、大手企業でも導入されています。
ただし、よく混同される言葉に企業理念がありますが、クレドは企業理念とは異なります。
企業が進む道を示し、社員に行動規範を浸透させます。

大手企業の中には、コンパクトなカード型のクレドが常備されているところもあります。
カードになっているので、社員は好きなときに内容を確認することができます。
モチベーションの維持にも役立ち、社員は確認するたびに組織の一員であるという自覚を持てます。

JDR.株式会社 取締役会長
小野明夫