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田舎神職の人生-自然の中で生きる

神明社に奉仕しながら、気ままに生きる日々の暮らしを、生かされて生きることに感謝しながら綴っています。

奉幣行事

2011年09月06日 17時46分00秒 | お祭り
 神明社の例祭を執り行いました。
 当神社では、大祭のたびに奉幣行事を行い、新しい幣束を奉ります。現在の神社祭式にはないため奉幣行事が行われる神社は少ないのではないかと思われますが、当地域ではどこの神社でも行われています。幣束を真っ直ぐに立てて左右左と振りながら三歩退き、膝をついて座りながら拝をします。この動作を2回行い、祈念した後また2回行います。古くは幣束は神様への捧げもの幣帛と同じであったとされますが、私は神様の依代や御神体としてとらえています。今日の例祭も気を引き締めて奉幣行事を行いました。
祭典の前に撮ったものです。祭典では扉を開き本殿の中に奉りました。
 幣束は、奉書紙と麻苧で作ります。麻苧は生産が限られているため非常に高価です(中国産は桁違いに安いのですが)。私は最高級の麻苧をふんだんに使います。神様の依代だからです。他は節約してもこれだけは節約してはならないといわれました。贅沢に使っていると、1年簡に麻苧の代金が5万円以上になります。
 幣束は本殿の中に奉るため半年ではほとんど傷むことはありません。私は再利用しています。しっかりした麻苧は、神社の御神札を作るときに中の芯に使います。紙垂を使って、お祓いの時に使う「人形(ひとがた)」を作ります。神様の依代であった幣束の神様のお力を信じるからです。
本殿の中にあった幣束です。この紙垂と麻苧をはずして、新たらしいものを付けました。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (あらたま)
2013-11-04 22:02:03
むかしから、神札の中身がなんであるのか?
とても興味がありました。

おそれ多くて分解するわけにもいきませんし、
地元の祭りでお会いする神職さんにも聞くゆとりも
ありません。

たまに大社に参拝すると、すごく厚手のご神札を領布されることがあり、中身が空洞でカラカラと音がするものがあります。

栗田さんの記事から察するに、あのお札の中にも、麻苧の切れ端が入っているのでしょう。

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Unknown (栗田明廣)
2013-11-05 10:33:26
各神社の御神札はそれぞれで謹製し、御祭神の御神霊をお遷しして頒布されるものです。
あくまで、私の神社のやり方で、私なりの考え方です。
形はどうであれ「そこに御祭神が宿っている」という意識が大事になります。
見える形にとらわれるのではなく、見えないものを信じるという感覚でしょうか。
偉そうなことを言いますが、自分でもまだ不十分です。
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