Akatsuki庵

日々と向き合って

北村美術館『薫風』

2017年04月28日 05時47分01秒 | 美術館・博物館etc.
★北村美術館 サイト
 春季特別展『薫風』 ※6月11日(日)まで

美術館へ入ろうと見上げた時、ちょうど白鷺が鴨川の河原へ向かって飛んでいた。
飛んでいる白鷺を真下から見るのって、初めてで。

美しかった。まるで、北村美術館にある古い日本画の一枚みたい。

と、思った。

もっとも、今回のメインは鵲の絵なんだけど。

でも、あんな世界観の白鷺で、それを目にした瞬間が北村美術館の前だということに、
入館する前から満足している自分がいた。

さて、今回のテーマは『薫風』。

3月11日からかかっているのだけど、訪れるなら5月にしよう!と思っていた。

スケジュールの都合で4月下旬になってしまったけれど、
気候的には5月並みだったので、気持ちの上では「薫風」。

まずは寄付。

酒井抱一の扇面は燕子花図。 なるほど。

濃茶席の掛物は春日懐紙。よくわからないから季節感は私には通じず~
でも、浄林の肩衝筒釜、唐銅の雲龍風炉からは初風炉の感じが伝わってきた。

灰形が二文字に切ってあって流石でした。

水指がすごい。御菩薩焼。(「みぞろ」と読む)
京焼らしい優美さで大きい。上半分くらいが透模様。てか、透鉢を水指に見立てて塗蓋作ったでしょー。

利休在判の金輪寺がしぶい。

茶碗は彫三島だしね。


広間もおおらか。

メインの鵲図は光琳筆だったのか。墨絵だから光琳ってのが意外な印象。

竹籠の花入も巨大さにびっくり。どんな花を生けるのかな。

古浄元の平丸羽釜に初代寒雉の唐銅朝鮮風炉。見えづらいけど、灰形切ってあった。

水指、こちらも大きい。てか口が広い。
しかも南蛮写の片口。

へぇ~。妙全さんダ。(←永楽家の13代めと14代めのつなぎを支えて明治を生きた女性の陶工)
こういうのも焼いたのね。

茶碗が道入さくの黒楽「漁船」。舟形っていうのか、楕円系で口廻りが段差つけてある舟っぽい感じ。

菓子器がバカラ製のギヤマン鉢。
5月の光が映えるように?

懐石道具は見たけど、省略。

仙ガイ筆の茶摘問答が面白い。

受付の方がトーハクで開催中の茶の湯展の目録を見ていらした。
「行けないから、せめて目録を」とのこと。


観に行きました。
高砂花入と広沢茶入もちゃんと拝見しましたヨ!

と言ったら、「他にも出ているんです」と。

咄嗟に出てきたのが2つだけだったけど、他は目録を見直さないと。


次は秋。どんな趣向になるのかなぁ。
半年後の再訪を楽しみに。

★北村美術館バックナンバーリスト
2016年秋『遠砧』
2016年春『春を惜しむ』 
2015年秋『初しぐれ』
2015年春『花どき』
2014年秋『秋更の茶』
2014春『午歳の茶』
2013秋『夕ざりの茶』&四君子苑 
2013春『春興の茶』
2012秋『追憶の茶』
2012春『野遊の茶』
2011秋『凩のころ』
2011春『重春』
2010秋『秋侘ぶ』 
2010春『新緑祭釜』
2009秋『秋興の茶』
2009春『牛歳余春』
2008秋『深秋のころ』
2008春『吉野懐古』
2007秋『暦年の茶』



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