Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

花どき

2015年03月25日 06時13分47秒 | 美術館・博物館etc.
★北村美術館 サイト
 春季取り合わせ展『花どき』
  ※6月14日(日)まで

東京・横浜は一昨日(3月23日)に桜の開花宣言があった。

もっとも、寒の戻りで花冷えしてるけど。

北村美術館の出し物は「春」もしくは「秋」という季節の中で
ほんの一瞬をとらえたものが多い。

でも、会期は約3ヶ月。
3ヶ月といっても、その中で季節は細かくうつろいゆくものなので、
その年の出し物と季節感がピッタリ合う時期に行くかが
より鑑賞を堪能できるかのカギでもある。

今回は桜の時期に訪れるのがベストであろう。

少なくとも蕾が膨らむ時期から散ってしまう頃までの「春休み」がよいかな。

もちろん、四君子苑(国・登録有形文化財)の公開に合わせて訪れのもオススメですが。
ちなみに今年は4月21日(火)~4月26日(日)デス。

私が足を運んだのはちょうど1週間前。
直前に哲学の道を散策し、蕾を膨らます桜を間近に見たこともあり、
自分の中のイメージも膨らませて、見学することができた。

受付でいただく展示目録もサクラ色。

ちょっとコンパクトサイズになった。

薄茶席の床から順に見ていく。(←今までと展示位置が変わってる!)

掛け物は吉野太夫像と伝わる肉筆による初期浮世絵の絵賛。

たしか、鷹峯で吉野太夫を偲ぶ花供養のお祭りが毎年4月にあるんだよね。

だから、「吉野太夫」と聞くと自然と満開の桜を思い描いてしまう。

位置的にはちょっと手前に戻って、点前道具。

吊り釜。←パッと見て、「今回の訪問タイミングは当たりだったワ」と喜んだ。

西村道仁作の大黒釜。鐶付がネズミ。
釣手は遠山(の形)。

自在が銀象嵌。 鐶も銀象嵌。

炉縁は桜の皮付き丸太。
炉中に向かう側が2辺とも桜の皮付き~

他の部分に施された金銀蒔絵はよくわからなかった。

吉野の山の桜の眺めがなんとなく思い出される。


それで満足して、あとは流し気味。

絵志野の二重胴紐矢筈口水指。
胴の部分(の形)がおしゃれ。絵唐津みたいな絵もいい。色合いも春っぽい。
(ちなみにポスターやチラシの写真にも採用されている)

嵯峨蒔絵の枝垂桜の中次はけっこうよく見かけるから今ひとつ。

替茶器は南京赤絵の蓮鷺文 手桶。

手付(弦付?)は畠山記念館とトーハクで何度かみたので、
逆に手(弦?)がないのが新鮮な印象。

茶碗は古そうな斗々屋茶碗。
替は宗全作の唐子(=絵がかわいい)と乾山作の春草文、

覚々斉作の茶杓。銘は「柳」。

五徳の蓋置。

釣瓶鮓桶。内側は真塗り、銘は「よしの」。

古備前の大平鉢。菓子器は根来塗り。

番外の比翼煙管は吉野間東の袱紗に敷かれていた。
(「吉野」の名前を見聞きするだけでも、「桜」って思っちゃう)

片隅には贅沢な、でも確かな素材のお着物が。
細かい青海波の小紋と総絞り。

京の花見はやはり豪華で雅びで華やかなんだろうなぁ。

と思いつつ、お昼が気になってサッサと「出町 ろろろ」へ急いだ。

※おまけ

11時半きっかりに予約なしでいただけた「ろろろ弁当」。
これで1080円とはお安い。









心は花見の宴気分>


★北村美術館バックナンバーリスト
2014年秋『秋更の茶』
2014春『午歳の茶』
2013秋『夕ざりの茶』&四君子苑 
2013春『春興の茶』
2012秋『追憶の茶』
2012春『野遊の茶』
2011秋『凩のころ』
2011春『重春』
2010秋『秋侘ぶ』 
2010春『新緑祭釜』
2009秋『秋興の茶』
2009春『牛歳余春』
2008秋『深秋のころ』
2008春『吉野懐古』
2007秋『暦年の茶』

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