陽炎日記

日々の出来事を中心に綴ってます。

「猫鳴小路のおそろし屋1・2・3」風野真知雄著

2015-08-31 22:54:21 | Weblog
 風野氏の作品はわりと好きで…
ユニークな発想の作品だった。

江戸時代、猫鳴小路にて、骨頭商<おそろし屋>を営むお縁(22~23歳くらい)
客を選んで売る品々には、歴史の裏に潜む驚愕の事件や、ぞっとする話、因果な話
がついてくる。

お縁はちゃんと歴史上のうらに潜む話をしながら、手元にある骨頭を
売るのだ。買いたい人は必ず買うから不思議だ
どんな怖い因縁があろうと…

1 「血まみれの風林火山」
 武田信玄の軍旗にまつわる話で…お買い上げ金額5両4分、
現在の金額にして76万8千円
ポンと出せる旗本山路(隠居の身)はたいしたもの。
  
 「黄門さまの杖」
 水戸黄門さまが使ったと言われる杖にまつわる話で…
お買い上げ金額は4両2分、現在に金額にして60万6千円。
立花屋の隠居が買った。
 
 「6枚目の幽霊画」
北斎が描いたとされる幻の絵画の話、ここに娘のお栄も出てくる。
アニメ映画を思い出す
幽霊画は和泉屋(30代半ば)の主が20両で買っていった。

  「二百三高知の刃」
現代の話で…商品(軍刀)を仕入れたばかりの所にきた男。
この男が古い武器が好きで…
売るとは言っていないのに、無理矢理売れとばかりに
乱闘?この話はかなり怖かった。(売らなかった)
 
2 「本能寺の茶筅」
織田信長が持っていたという茶筅の話。
茶筅は16両で。(およそ180万円)
ひょえ~、茶筅ごときで180万も出すってか? 

  「五右衛門の釜」
これは茶釜の話なのであしからず
(売らず)
かなりの手練れが欲しがっていたが、盗賊だったというオチ。

  「大石内蔵助の太鼓」
言わずと知れた赤穂浪士の話。
入れ札で高値をつけた人に売る。60両(780万円)でお買い上げ
こちらも相当な金額になる

  「酒呑童子の盃」
この回のおしかという女性が10両(130万円)で買った。
この盃で酒を飲んだら「力が湧いてくる、生きる力」とおしかが言う。

3 「真田幸村の六文銭」
雪村と徳川家の戦をしていた当時の話、「六文いただきました」という声が
耳元で聞こえると、その人は亡くなるという話。
10両(130万円)でお買い上げ(真贋確かめると全部表になったとか)

  「弁慶の下駄」
弁慶と牛若丸は歳は近かった?
牛若丸の身長が172cmもあったという話には驚いた
様々な節があるから…
下駄は弁慶が手作り?
使い古しの下駄ということで10文(200円)
鼻緒が切れたり、足音が聞きこえなくなったりでかなり因縁めいていた。
しかし邪悪なものではないようだった。

  「安倍晴明の式神」
ニンニクは安倍晴明がいた時代からあったという話にも驚き。
チャーハンにして、朝晩に食べていたという史実に驚いた
(米と豚肉を炒めたそうだ)
新しい史実?笑える
式神は猫だったというオチ。
(ここでは品物は出て来ない。猫の話だ)

3の「将門の首壺」は別だが…
これは現代の話なのでいろいろ調べてみた。
(「将門塚」の場所とか筑土神社、筑土八幡、等々。)

ご神体は将門の足という節もあるとか。
もう様々な言い伝えがあって面白い。

<ぴか一>とか<英雄>という言葉は江戸時代にあったの?

どこまで真実なのか…知りたいが…
  
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 30日「デスノート」 | トップ | 今朝グダグダ状態 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事