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ピーター・センゲの「学習する組織」論を考えてみる!

2010年11月17日 | 気になった事

コミュニティビジネスにおける「学習する組織」について

NHKの無縁社会だけでなく、「いじめ」や、「児童虐待」などの、現代社会のありとあらゆる諸問題。これは、この「学習する組織」という考え方で、解決できるようですね。

一般企業や行政のみならず、CB・NPO・ボランティア団体などでも必要とされる視点のようです。この「学習する組織」という理論は、ピーター・センゲをぬきには語れないとされてます。クリス・アージリスとドナルド・シェーンの理論を、発展・進化しさらに広めた功績は大きいようです。

1990年に刊行された、その著書『最強組織の法則』は、世界に衝撃をあたえたました。市場経済のなかでは、生き残ることが要求されます。しかし、生き残りだけでは、行き詰ることになります。なぜなら、環境問題は待ったなしの状況であるし、金融化された世界情勢が「経済悪化」という追い討ちをかけるからです。もはや、一国・一企業・一個人では問題は解決しません。国・地方行政・民間企業・個人も、それぞれの問題が山積されているという状況。これに立ち向かうには、別の視点がどうしても必要でした。この「学習する組織」論は、これにきわめてマッチした考えということだろうと思います。

「教育者が教育されねばならない」(哲学者フォイエルバッハ)という言葉をふと思い出しました。この言葉は、そのまま学習者は、学習することを、そのものを学習すべきだ!」に通じると思われます。その意味で、「通説」や「俗説」さらに「正論」などという言葉は意味をもたないことになりますね。いわゆる常識やコモンセンスの類は、思考の妨げ以外のなにものでもないということです。

以下は、センゲが提唱する「5つのポイント」を列記します。
まずは、「自己マスタリー」。
自己マスタリーとは、自己を「熟達(Mastery)」させること。知識や技術の習得のみならず、心の成長も必要とされるという考え。センゲの言葉でいえば、『自分にとって必要だと思うことを達成できるように自分を変革する』こと。さらに、それにより学習する組織は、『目標とする「自分の未来」を創造する能力、これを絶えず充足させる人の集り」と規定しています。

・「メンタルモデル」
センゲは、管理者たちに「組織の価値観」や「組織理念」を基底で支える「メンタルモデル」を構築を提唱しています。それまでに出来上がった既存の思考パターン。この意味合いの再認識と再検証し、問題点を浮き彫りし、発展させることを要求しています。

・「共有されたビジョン」
個人のビジョンと、集団のビジョンのマッチング。それには、個人ビジョンの相互理解が不可欠です。理解があって、はじめて共有化がおきるというわけです。

・「チーム学習」
センゲは、「意見交換」そして「討議・議論」をうまく使い分けることで、課題を解決することが可能だとしました。人は納得しなければ動かない。納得をうながすには、この2つの対話を適宜つかうことで達成が可能というわけです。

・「システム思考」
組織そのものを一個の生物として捉えます。組織それぞれに独自の行動様式を有し、学習行動をするといいます。センゲは、管理者が諸問題を見抜くには、これをまず理解することが必要だとしました。

センゲの基本的とする考えは、以下の言葉であらわすことができます。「まず、既存の思考パターンをやめること(メンタルモデル)。そして、そのうえで他人に対し心をひらくことを学習(自己マスタリー)。組織のもつ現状(システム思考)を理解し、組織の構成員全員が納得できる計画(共有ビジョン)をつくり、そしてその共有されたビジョン達成のため全員が協力(チーム学習)しあうこと」だとしました。

結論としては、オープンな「学習する組織」を構築すること。これは、CB・社会起業・NPOなどにおいても、きわめて重要な視点だということでしょう。

下は模式図


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