C'est la vie.

人生ままならぬもの。成り行き任せか、C’est la vieか。電子のカオスの中で思いが遂げられたらと思う今日この頃。

リリーフ陣の圧倒的な球速 パリーグ優位の理由

2017-06-25 11:02:31 | Weblog

 プロ野球のセ・パ交流戦はソフトバンクの3連覇となり、広島の初優勝とはならなかった。トータルの戦績もパ56勝、セ51勝と相変わらずパの強さを見せつけた。しかし、同じプロ野球なのになぜ毎年のようにパがセを圧倒するのか。ラジコで連日、広島カープの試合を聞いていて、少しだけ理由が分かるような気がした。それはリリーフ投手の圧倒的な球の速さだ。

▽岩嵜、サファテにソフトバンクの強さ感じる

 広島はトータルで12勝6敗。日本ハムとオリックスに3たて、西武、ロッテに2勝1敗、ソフトバンクと楽天に1勝2敗だった。パリーグ上位2チームに負け越しと、おおむねリーグの順位通りの対戦成績だった。
 ソフトバンクの中継ぎ、押さえ陣はさすがという感じがした。セットアッパーで出てきた岩嵜 翔。150キロを超える速球で広島打線をぴしゃりと押さえた。抑えの切り札で出てきたサファテはかつて広島にいたこともありおなじみだが158キロの球速に加え、長い間日本にいるためか、外人投手には珍しくフォークボールも投げていた。昨年こそリーグ優勝は逃したものの、WBCで世界をびっくりさせた千賀滉大など豪華投手陣の抱えるチームだけに、リリーフ陣もこれぐらいのレベルでなければ、1軍には上がれないのだろうという気がする。

▽びっくりオリックスのリリーフ陣 続々150キロ

 むしろ驚いたのはオリックスのリリーフ陣だった。広島は第2戦、先発投手陣を打ち崩し4点リードしたが、追いつかれた。その原因となったのが、追加点を許さなかった投手陣の頑張り。社会人出身の2年目、近藤 大亮。もはやベテランだが、かつて最多セーブ賞にも輝いた平野佳寿、そしてドラフト2位指名の新人、黒木 優太、いずれも150キロを超える球速だった。鈴木誠也にサヨナラホームランを打たれたものの、最後に出てきた佐藤 達也も150キロを超える球速の持ち主。その153キロの速球をスタンドに運んだ鈴木誠也もすごいけど、パリーグの試合でもはや投手の150キロ超えは当たり前になっているようだ。

▽広島だけ パリーグに近い野球

 その点、広島はどうだろう。いわゆる150キロ投手は、今年売り出し中のドラフト1位指名で2年目の岡田明丈、3年目の藪田和樹ぐらいしかいない。リリーフ陣で言うと昨年の勝ちパターントリオである今村猛、ジャクソン、中崎翔太は140キロ台後半のスピードだが150キロはめったに超えない。大瀬良大地、久里亜蓮、一岡竜司というところも145キロを超えるクラス。先発の軸の野村祐輔は140キロ代前半の球速だ。
 だが、セリーグの試合を聞いていると、150キロを超えたというアナウンサーの声はほとんど聞こえない。阪神の藤浪は160キロを超えるストレートを投げたこともあるが、コントロールが悪くて、試合にならない。巨人や阪神のの外人投手陣は150キロを超える球を投げるが、日本人で同じクラスの投手はほとんど知らない。
 そんなことを考えると、昨年、広島が優勝し、今年についても毒舌の張本勲が「交流戦で力負けしていないのは広島だけ」と言っていたのは、150キロ超えは多くないものの、145キロ超え投手を多く抱えているからではないのか。パリーグに近い野球ができているということのように見える。

▽快速球が決め手

 野球はもちろん球速がすべてではなく、コントロールに変化球のキレが必要。ただフォークのように肘や肩に大きな負担がかかり、投手寿命を短くするようなボールに関しては以前に比べ、投げる投手が減り、スライダーにツーシーム、カットボール、チェンジアップなど直球に握りが似たボールが全盛のこの時代、やはり決め手になるのは球速というきがする。ストレートが140キロの投手が140キロのスライダーを投げるのは無理だろう。セリーグがパリーグに追いつくためには150キロがふつーの野球をつくりあげるしかないような気がする。

 

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