鹿嶋少将の航海日誌second

宇宙戦艦ヤマト新作情報・二次創作他、気になったものなどをお届け(^-^)

Tellus◆再生◆第十五話

2021-10-29 23:05:00 | オリジナル作品
アイギスの説得によって聖霊神:大和大将軍は、条件付きだが賛同、私たちと共に戦う事と成った。
こうなれば、目指すはアイギスが断定した座標を目指すだけと成った。
これで私たちは聖霊神、聖霊を含め10人と戦闘艦2隻の戦力。
聖霊神や聖霊の戦闘力は超人をも遥かに超える。
相手の総合戦力、戦闘力は未知数だけど、五体の超人と見た目が旧式の潜水艦だ。
五体の超人はアンドロイドがメインだろう。
ただ、その彼らに指令を出している者の正体は、聖霊神のような者なのか、一切の情報はなく、闇に包まれたままだ。
アンドロイドたちの戦闘力はおよその推測が出来る。
見た目が旧式の潜水艦の戦闘力も未知数ではあるが、これも推測が出来る。
この惑星(ほし)の地下資源の鉱石を最先端の技術で加工、製造された素材を片っ端からデータ化し、どの物質が、どの程度軽量で強度が有るのか分析、その合金に強い破壊力を与える事が出来る物質をエネルギーに変換し、ぶち当てれば良いだけの事。
ただし、此方も同じ事が云える。
弱点を先に見つけたものが勝つ。
例え、それが一撃で破壊する事ができなくとも、小さなクラックや穴でも良い。
それが突破口に成るからな。
私たちは目標物体に距離を詰めながら、この惑星(ほし)のあらゆる鉱石のデータを収集した。



「解ったわ。おそらくコレね。」
「人工鉱石プロテウス合金。」

「人工鉱石プロテウス合金?」

「その人工鉱石プロテウス合金って?」メイルとムラサメが、興味津々でエリスのデータを覗き込んだ。

プロテウス合金とは2種以上の異なる素材から成り、通常であれば、それぞれの素材の性質は異なります。その為、それぞれを合わせる事によってより高い性能を発揮する。 例えばコンクリートであれば、セメント、礫、砂から成り、これらが力を合わせると強固で堅牢な建築素材となります。 新たに開発されたプロテウス合金=合成物は、アルミニウム、鉄、チタン合金、セラミックを合わせた、ユニークな混合物です。その密度は鉄の6分の1ですが、著しく切断が困難です。

作り方としては先ず、アルミニウムの粉末を、発泡剤として使われる水素化チタンと混ぜます。発泡剤の役割は、加熱により気体を発生させ、アルミニウムの内部に極小のポケットを作ることです。この場合、発生する気体は水素ガスです。 次に、このアルミニウムの混合物を棒状に圧縮します。この棒は、直径13ミリメートルのセラミックの球体と、互い違いの列に重ねられます。この列は、横から見るとチェッカーボードのような状態で積まれます。 これら全部を760℃に熱すると、アルミニウムが溶解し、チタン合金からは水素ガスが放出されます。この泡により、アルミニウムは膨張してセラミック球体を覆います。 全体を冷却すれば、アルミニウムの泡の鋳型跡にセラミックの球体が封じ込められた、新合成物これがプロテウスです。そして姿を変化させるギリシア神話の神にちなんで「プロテウス」と名付けられたのです。

細かな粒子は「貫徹力」、もしくは「貫通力」が瞬時に作用するのであれば、貫通しづらくもなります。これは、大きな力が細かな粒子に瞬時に働いた場合、粒子が凝縮しコンパクトになって、摩擦力が増加し互いに固定し合う為、貫通する力に対する抵抗力が増強されるためです。 砂袋が弾丸を止めることができるのも、この一例です。プロテウスの細かな粒子は、ディスクを摩耗させると同時に、抵抗力も持っていたのです。しかし、ディスクの刃がセラミック球体に届いてしまうと「振動」が生じた。 振動とは、粒子の前後運動です。1つの粒子の振動が、時を経て他の粒子に伝播し、物質全体に波及効果を及ぼすこともあります。 アングルグラインダーのディスクが回転を始めると、ディスク中心部から振動波が発生します。今回のケースの場合は、アングルグラインダーがプロテウスと接触すると、振動波はプロテウス内部に伝播し、セラミック球体を震わせます。 振動するディスクが切り付けて、振動する球体に一つでも接触すると、その球体が「集中荷重」、つまりある一点のみに加わる荷重をディスクにかけます。この場合は、集中荷重はアングルグラインダーのディスクの刃先にかかります。 するとその振動は跳ね返り、ディスクそのものに負荷されます。これは、ニュートンの「運動の第3法則」の「作用と反作用」です。

こういった前後への振動波が、刃先を鈍らせたと考えられ、ディスクに戻る振動が、ディスクから発せられる振動と振動数が同じだった場合、刃の振動は「共振」を起こして大きくなります。こうなると、刃が起こす振動はすべて、ますますディスクの刃先を鈍らせてしまったわ。

「これだけ解れば、対策も楽そうね。」

「それはどうかしら?」

「どうかしら?って?」

「このデータは1.000年以上前の守護神が造られた頃のデータよ。今は強度が増していると考えるのが妥当かと。」



「……成る程ね。」

「じゃあ。どうする?」

「だから私たちの聖霊神や聖霊の力が必要なのよ。」



第十六話へ
つづく。


この物語りは架空です。
登場人物、メカ等は架空です。実在する人物とは関係ありません。
使用している挿し絵的画像はイメージです。