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鹿嶋少将の航海日誌second

宇宙戦艦ヤマト新作情報・二次創作他、気になったものなどをお届け(^-^)

-希望の女神スターシア-宇宙戦艦ヤマトストーリー第一章第一話

2021-10-21 19:17:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

古代進を艦長とした地球防御軍は、独立艦隊旗艦ヤマトを次期スターシアを継承するスターシアの娘サーシアを乗せた改良型のシュヘラザードの護衛とし、一路、現在のイスカンダル星が存在するオリオン座宙域を目指して、航海の途に着いていた。

「しかし、艦長。小ワープを重ねても三日も有れば、イスカンダルだとはなぁ。」
操舵悍を握る島が云った。 

「ああ。三年前にこの距離だったらと、思う事があるよ。」
苦笑いを覗かせた進。

「30時間後に到達だろ!?」

「勿論、定刻通りだぜ。」

第一艦橋内に笑いが沸いた。
光速に近い速度で航海するヤマトのウィンドウスクリーンに映る、星々は高速で流れる隕石か、地上で観る事が出来る流れ星だ。

だが、そんな穏やかな航海に突然、一文字に伸びる閃光が、一変させた。

「ドンッ!!」大きな爆発音と激しい揺れにヤマトは襲われた。

イメージ曲【宇宙戦艦ヤマト完結編】より、

慌ただしく全艦内に警報アラームが鳴り響く。

「………なっ、何が一体?」

「各セクションは状況知らせ!」進の指示が飛んだ。

「……ヤマト後方18.000キロにunknown多数!!
「いや、待って下さい!右舷からもunknown!更に左舷にも!!
「サーシアのシュヘラザードにも雷撃を補足ッ!!」

「艦内第12ブロックに被弾!火災発生!!」
「第12ブロック、隔壁閉鎖します!!」

「第一、第二主砲、シュヘラザードを狙う空間魚雷に照準合わせッ!!」 
「各個に撃てッ!!」

unknown!発砲!!」
「ヤマトは包囲されました!!」
メインレーダーを覗く雪、艦内各所からの報告が矢継ぎ早に飛び交っていた。

「シュヘラザードの保護を最優先!!」
「各戦闘班は対unknown・targetに発砲を許可する!!


「シュヘラザードを狙う空間魚雷、爆発!!」

「爆発!?」
「主砲で墜としたのでないのか?」

「はい。自爆です!」
「距離、100メートル手前で自爆しました!!」

「………。」

「……これは、これはHuman.size!?」
「艦長!シュヘラザードに複数のHuman.sizeが取りついたようです!」

「何ッ!!」
「……くつ!」

そんな中、通信全般を担う相原が、耳を疑うような報告を飛ばした。

「………映像通信に強制介入されました!」
「メインスクリーンに投影!」

「我はニオ。ディンギル帝国軍第072戦隊強攻隊。」
「停船せよ。」
「貴公らが従えば、中の王妃は助けてやる。」
「停船せよ。」



メインスクリーンに映し出された人物に進をはじめ、クルーたちは吐き出す言葉もなく目を丸くした。

「………。」
「此方は地球防御軍独立艦隊旗艦ヤマト。」
「貴殿の指示には従えない。」
進は一瞬、瞳を閉じ、再び開くと同時に発した。

スクリーンに映し出された地球人似の異星国家人。
アナライザーの解析によると、髪は金髪のロングヘア。地球人に換算して20歳相当。
身長は170センチメートル。バスト90ウエスト57ヒップ90のプロポーション。
日本古来の文化の着物を着崩し、アレンジしたようなバトルスーツを着用。
手には、これも日本古来の文化であろう刀を装備している。とデータ化された。

「……古代!?」
心配そうな声で島が告げた。

「サーシアなら大丈夫だ。人質は直ぐには殺されない。」
その言葉に島は「ハッ」とした顔覗かせ、進へ目線を送った。

だが、同時に映像は途絶し、一発の銃声が響き渡った。
ざわつく第一艦橋内。

「……お、おい古代……。」

「……古代…くん………。」

「大丈夫だ。サーシアは撃たれてはいない。」

「……なっ、撃たれていない?」
「確かに今、銃声がしたぞ。」

「ああ。確かにした。」
「だが、映像が途絶したあとだ。」
「奴等が本気でサーシアを撃つなら映像は、そのままで俺たちに見せ付けているはずだ。」

「……はっ。」
unknown……いえ、ディンギル艦隊、ワープで離脱して行きます!

「うむ。」

「これが更なる証拠だ。」
「サーシアを無事、拉致したという証拠だ。」

「アナライザー。シュヘラザードの追跡、出来ているな。」

「コダイサン。モチロンデス。」
頭を「クルリ。」と回し答えた。

「うむ。」
「各部署はダメージコントロールを急げ。」

「アナライザーはヤマト・メインコンピュータと同調、以後、データを共有。」

「リョウカイデス。」

「島。アナライザーのデータ通り、舵を切れ。」

「了解。」
「座標、19025。ヨーソロ。」

宇宙戦艦ヤマトと進をはじめとするクルーたちは、予定を変更、サーシア救出へと舵を切る事と成った。


第二話へ
つづく。


この物語りは、プレイステーションシリーズ【宇宙戦艦ヤマト-二重銀河の崩壊-】の外伝的オリジナル二次創作外伝です。
挿し絵的画像はイメージです。

希望の女神スターシア-宇宙戦艦ヤマトストーリー

2021-10-17 22:36:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

プロローグ編

オリオン座。オリオン座は地球から観測出来る星座の一つ。その近傍宙域に本来、存在するはずのない惑星イスカンダルが存在する。

滅亡する人類を地球を救ってくれたスターシアが、たった一人暮らす惑星(ほし)。それがイスカンダル。かつて148.000光年彼方、大マゼラン銀河サンザー太陽系の第8番惑星として存続していた。

軌道半径は約3億km、直径は1万6,600km。星の外観は非常に美しく、大気組成や動植物などの生態系は地球と酷似している地球型惑星であるが、地表面の大半が海で覆われており、陸地は極僅かである。

イスカンダルは、かつてガミラス帝国以上の科学力を誇っていたが、種族としてすでに滅亡しており、王族の末裔であるスターシアと※サーシャの姉妹のみが暮らしていた。絶大な科学力を誇っていた名残として、波動エンジン、コスモクリーナーDなどの設計図がある。 妹サーシャも地球への使者行で命を落とし、ヤマトがイスカンダルに到着したとき出迎えたのは、スターシャただ一人であった。 惑星そのものの死期が迫っているが、侵略という形で生存の道を模索したガミラスとは異なり、星と運命を共にする道を選択しており、沖田の「地球に来ないか。」との申し出も拒否している。

イスカンダル人は幼少期の成長が非常に早く数年で成人する。成人後は極めて長命であるようである。 スターシャとサーシャのみが純粋なイスカンダル人であるが、スターシャと古代守との娘のサーシャ(真田澪)も強くイスカンダル人の特徴を受け継いでいる。

その彼女、スターシアは心を固く閉ざし、このオリオン座宙域に存命している・・・


オリオン座(オリオンざ、Orion)は、トレミーの48星座の1つ。ギリシア神話における登場人物オーリーオーン(以下、星座の絵姿としてはオリオンと表記)を題材とした星座。

オリオン座の恒星 属格形Orionis略符Ori発音[ɒˈraj.ən]象徴Orion概略位置:赤経5概略位置:赤緯+5正中1月25日21時広さ594平方度 (26位)主要恒星数7バイエル符号/ フラムスティード番号を持つ恒星数81系外惑星が確認されている恒星数23.0等より明るい恒星数810パーセク以内にある恒星数2最輝星リゲル(β Ori)(0.13等)最も近い星GJ 3379;(17.1光年)メシエ天体数3流星群Orionids Chi Orionids隣接する星座ふたご座 おうし座 エリダヌス座 うさぎ座 いっかくじゅう座

天の赤道上にあり、おうし座の東にある星座。中央に三つ星が並んでいるのが目印。北半球における冬の晴れた夜空は湿度が低く澄んでいるため、星がよく見えるばかりでなく、オリオン座にはオリオンの肩に相当する赤みがかったα星ベテルギウス、脚に相当する青白いβ星リゲルの全天21の1等星の2つを含み、2等星以上を7つも含むなど明るい星が多く、都会の空でもよく目立つ有名な星座である。 特徴的な星の配置は、古代から世界各国で様々な呼び方をされていた。日本では京都府綾部市、山梨県甲府市、塩山市などで、形を鼓に見立てた鼓星(つづみぼし)という名前が伝わっていた。オリオン座はしばしば文学作品などにも登場する事がある。

オリオン座は他の星や星座を見つける基準にもなる。オリオンのベルトのラインを南東へ延ばした先には全天で一番明るい恒星であるシリウス(α Canis Majoris)があり、この星はおおいぬ座に含まれる。ベテルギウスと、おおいぬ座α星シリウス、こいぬ座のα星プロキオンの3つの1等星を結ぶとほぼきれいな正三角形となり、これを「冬の大三角」と呼んでいる。 ベテルギウスをほぼ中心に置いて囲むように、プロキオンから右回りにふたご座β星ポルックス、ぎょしゃ座α星カペラ、おうし座α星アルデバラン、オリオン座β星リゲルを結び、再びシリウスを通ってプロキオンに至る六角形を引くこともできる(これを「冬のダイヤモンド」と呼ぶことがある)。 オリオン座の領域には、明るい星や有名な星雲・星団が多くある。


【オリオン座の主星を囲むバーナードループ】

三つ星と馬頭星雲(左端の星の南の星雲中)
オリオン大星雲(M42)

2つの1等星α星(ベテルギウス)とβ星(リゲル)以外に、γ星、δ星、ε星、ζ星、κ星の5つの2等星がある。

α:ベテルギウス(Betelgeuse)は、オリオンの右肩にあるオリオン座で2番目に明るい恒星。全天21の1等星の1つ。 赤色超巨星であり大きさはベテルギウスを現在の太陽の位置に持ってきたとき、木星の軌道を飲み込む程になる。また周期2110日で変光するSRC型の脈動変光星でもある。光度が極大になると、リゲルより明るくなる。冬の大三角を構成する3つの星の1つだが、シリウス、プロキオンが太陽からおよそ10光年の距離と近いのに比べ、600光年以上の遠い距離にある。β:リゲル(Rigel)は、オリオンの左の膝の上にあるオリオン座で最も明るい恒星。全天21の1等星の1つ。 非常に明るい大きな青白い星である。

γ星:ベラトリックス(Bellatrix)は、「女戦士」の名を持つ。オリオンの左肩にある2等星。 δ星:ミンタカ(Mintaka):2等星。 ほぼ天の赤道上にある星。ε星:アルニラム(Alnilam):2等星。 ζ星:アルニタク(Alnitak):2等星。

δ星、ε星、ζ星は、3つ並んだ2等星で、オリオンの帯として知られる。1列に並んで同じような明るさで輝いては見えるが、3つの星は互いに距離が離れており、3つの星同士に関連性はない。日本では「三つ星」(みつぼし)と呼ばれ、この三つ星だけでも、オリオン座を容易に見つけることができる。 英語では三つ星を Tristar と呼ぶ。その他、日本各地にベテルギウスとリゲルをアステリズムとした方言や三つ星などの方言が多数見つかっている。

κ星:サイフ(Saiph)は、オリオンの右の膝にある2等星。 λ星:メイサ (Meissa)は、オリオンの頭である。π3星:タビト(Tabit)は、オリオン座の西端に位置する。χ1星:北端に輝く。

π3星とχ1星は、比較的太陽に似た薄黄色や黄色の主系列星で、遠い星の多いオリオン座ではもとより恒星全体の中でも太陽系に近い星である。

オリオン座の明るい星々は年齢や物理的特徴が非常に似ている。これはオリオン座付近に巨大分子雲が存在し、オリオン座を構成する星々の多くがこの同じ分子雲から生まれたためであると考えられている。散開星団よりは広がっているが同じ年齢と運動を持つこのような星の集団をアソシエーションと呼ぶ。オリオンアソシエーションはその代表的なもの。しかし、ベテルギウス、π3星、χ1星は例外である。

オリオン座の暗い星の中で特筆すべき星としては、以下の星が挙げられる。

15番星:天王星からみれば南極星となる恒星。S星:ミラ型変光星。U星:極大期に肉眼で観られるほど明るくなることもあるミラ型変光星。W星:SRB型の半規則型変光星。HD 34445:比較的太陽に似た黄色の主系列星。但しπ3星やχ1星と異なり肉眼で観る事は出来ない。惑星を持つ。HD 37605:比較的太陽に似た橙色の主系列星。但しHD 34445同様肉眼で観る事は出来ない。惑星を持つ。HD 290327:黄色の準巨星。惑星を持つ。 ◆

地球から平面図的に直線で、およそ497光年先に存在するこのオリオン座の大三角と呼ばれる空間宙域の中心から直下する事、およそ996光年の位置にイスカンダル星は存在する。
対ゴルバ戦で暴走したイスカンダル星を停めるべくデスラーによって使用され、形成されたマイクロブラックホールの重力場によって辛うじて停止したイスカンダル星。
本来の在る姿とは大きく異なる。
そして、デスラーが使用して発生させた人工重力場は末期に来ていた。
古代守の戦友で親友の大山歳郎の調査結果は、そう物語っていた。

「古代。俺が計算したところ、あのイスカンダルを停止させている人工重力場は、持ってあと二ヶ月といったところだ。」
歳郎は珍しく、ずれた丸眼鏡を直しながら告げた。

「……あと二ヶ月か。」

「ああ。何度も計算したが、答えは同じだ。」
「スターシアとは、あれっきり音信不通か?」

「ああ。」
「俺の声は届いているんだがな。」

「そうか。受信されてはいるが、応答には応えない。」
「サーシアでも応答は無しか?」

「ああ。」
守はうつ向きながら返答した。




時に西暦2202年末期。
あれから八ヶ月が過ぎようとしていた。


第一話へつづく。


この物語りは、プレイステーションシリーズ【宇宙戦艦ヤマト-二重銀河の崩壊-】の外伝的オリジナル二次創作外伝です。
挿し絵的画像はイメージです。
※一部、Wikipediaより引用。

宇宙戦艦ヤマト二次創作外伝「ジュピター・トロヤ海戦」後編

2021-06-13 10:29:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

小惑星帯の隙間を縫うように飛ぶ二機の強攻偵察機typeゼロ。
新人パイロットの鹿嶋は、無意識に無線を開いた。

「森中尉。この辺にガミラスは居ないんじゃないんですか?」
「艦船がわんさかと動ける宙域じゃないですよね!?」

「……。」
「鹿嶋少尉。誰が無線を開けと云った?」

「ガミラスの艦船が捉えられないからといって、偵察が潜んでいないとは限らないぞ。」
「これより先、私が……」

「……ん!?」
「鹿嶋少尉!2時方向に艦船らしき物体を捉えた!」
「確認を頼む!

「中尉!此方でも確認!」

「鹿嶋少尉。これよりエンジンを停止、空間惰性飛行(くうかんだせいひこう)に切り替える。」
「私に続け。」

「ラジャー。」

これまでの推進力を利用して、ある程度は惰性による飛行が可能である。
推進エネルギーの消費を押さえる効果が有り、熱感知レーダーからも補足されにくく、無音で対象物体に近づく事が格段に上がる。
更にはtypeゼロにはステルス性を向上させる為、試作品ではあるが、先の火星沖海戦で入手したガミラス艦の破片から採取した"ミゴウェザーコーティング膜"を応用したコーティング膜を施している。



「……!?」
「物凄い数のワイヤーロケットを打ち込んでるぞ。」
「あの小惑星をどうするつもりなんだ?」

「鹿嶋少尉。録画、撮れるだけ撮って帰投する。」

「ラジャー。」

「ガミラス艦五隻、内、戦艦(デストロイヤー)クラス1、駆逐艦クラス4」
「……?」
「森中尉!デストロイヤークラスからファイター二機、発艦!」
「それとデストロイヤークラス1隻が回頭ッ!!」
「此方に気がついたようです!」

「コッチでも確認出来た!」
「戦闘を避けて帰投する!」

「あの流星群を味方に付ける!」
「鹿嶋少尉、私に食らい付け!」

「流星群をですか?」

「そうだ。お喋りしてると舌噛むよ。」

「ら、ラジャー!」

「鹿嶋少尉、時間合わせに入る!」
「アフターバーナー点火5秒前!」

「5.4.3.2.1アフターバーナー点火!!」

「グワッ!!」と身体がシートの奥に押し込まれる勢いのGが襲い掛かる。
アフターバーナー点火後、数秒で約上方5.000メートル先の流星群に到達、そのまま雪は食らい付いた鹿嶋機と重なるように機体を背面させた。

「鹿嶋少尉!私が見えるな!」
「私の動きに合わせて飛行しろ!」

「ラジャー」

流星と流星の隙間をフル加速しながら雪は、母艦である摩耶に無線を飛ばした。

「……此方、摩耶…………電波が悪すぎる!」
「……流星から出て話せ!」


「三木船務長。無線を艦長席に回せ。」
「儂が直接、話す。」
※三木は後に巡洋艦艦長に就任する。

「森中尉。艦長の土方だ。」
「一度、流星から離脱せよ。」
「無事に帰投出来るように今から艦砲射撃を開始する。」
「貴官らは誘導ビーコンに従え。」

「…ジャー……。」

「艦長!全艦隊に通達!」
「艦砲射撃準備!!」

「砲雷長!主砲=陽電子高圧砲初弾装填!」
「仰角最大で撃つ!」

「管制士!誘導ビーコン送射!」

「了解!!」

「主砲=陽電子高圧砲初弾装填完了!」
「仰角25度最大!」






「撃てぇ---ッ!!」




「……駄目です!デストロイヤークラス、陽電子高圧砲を弾いてます!!」
「以前にも増して、強度を上げたようです!!」

「艦尾に直撃弾!!」
「シアンガス発生ッ!!」
「かっ、艦が裂かれてゆくッ!!」

「艦橋に損壊!!被害は軽微!!」 
「土方司令負傷ッ!!」
「艦橋防御シャッター降ろせ!!」

「艦尾第6~8ブロックの隔壁閉鎖!!」
「ダメージコントロール急げ!!」

「森、鹿嶋機を補足!!」

「着艦時を狙わせるなッ!!」
「ミサイルで弾幕を張れ!!」

「両機の収納を確認ッ!!」



「儂なら大事ない!」
「それより、船務長!全艦隊に回頭を!!」
「只今を持って、当該宙域より離脱せよ!!」

◆◆◆◆

幸い部隊は大破、轟沈した艦艇はなく済んだが、海戦は敗北という結果に成った・・・

後に、あのガミラスの行動の意味を知る事と成るとは、予想もしていなかった。

六年後・・・






私は死の惑星(ほし)と化した地球へ、救いの手を差し伸べた"イスカンダル"という別銀河148.000光年彼方、大マゼラン銀河に存在する惑星へ「コスモクリーナーD」という装置を受取に赴く為、「宇宙戦艦ヤマト」にレーダー士兼看護士として乗艦、機関の修理に立ち寄った木星で、あの時の小惑星を再び目撃した。

「ターゲットスコープ、オープン!」
「電影クロスゲージ、明度20!」

「波動砲、薬室内エネルギー充填120パーセント!」

「波動砲発射10秒前!」
「・・・3.2.1.発射---ッ!!」

これが、あの小惑星を目撃した最後と成った・・・


~THE.END~


この物語りは【宇宙戦艦ヤマト】のオリジナル二次創作です。
また、私的設定が混ざってます。
挿し絵的画像はイメージです。

宇宙戦艦ヤマト二次創作外伝「ジュピター・トロヤ海戦」前編

2021-06-06 01:53:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝
西暦2193年太陽系内までに、その勢いを轟かせた異星国家ガミラス。
地球防衛連合艦隊はその勢いを火星宙域にて辛うじて止める事に成功した。
その勝利も束の間、ガミラスは更なる猛攻を仕掛けて来ていた・・・

-木星圏トロヤ小惑星群-

二度に渡る地球侵攻作戦敗北に危機感を募らせていた冥王星を前線基地としたガミラス太陽系方面侵攻軍司令シュルツは、新たな侵攻作戦を立案した。
それは最前線基地建設である。
その候補地を木星と定めた。
冥王星と地球のほぼ中間点である木星に最前線基地を建設し、そこから一気に地球圏を侵攻、制圧を目論んでいた。
それは計算上、ワープで地球圏まで一気に駒を進める事は可能なのだが、ワームホールを形成する過程で、火星宙域に存在するカイパーベルト小惑星群が干渉、その為、一気に地球圏まで駒を進める事が出来ず、火星までしか一気に進めないのである。
木星圏トロヤ小惑星群に関しては、現在(2193年)の冥王星の自転周期では辛うじてではあるが、ワームホールと干渉しない。
これまで二度に渡る地球艦隊に敗北した経緯には、ワープアウト直後に戦闘隊形が整う前に総攻撃を喰らい、敗北している。
更には基本的にはガミラスに二度の失敗はあり得ないのだが、総統であるデスラーの信頼が厚いドメル将軍の計らいによって、死罪を間逃れたシュルツにとって背水の陣でもある。
確実に三度目は死罪である。
木星圏に最前線基地が在れば、援軍による増援も格段に上がる。
もう一つ、木星に最前線基地の土台となる小惑星を運ぶのにもトロヤ小惑星群から運ぶ方が、時間の節約に繋がるからである。

だが、思いがけない事態が起きていた・・・


【地球防衛連合艦隊・第二太陽系戦隊(日本戦隊)旗艦摩耶-maya-】

第二次火星沖海戦で参謀役を務めた土方竜中将率いる第二太陽系戦隊。
勝利を勝ち取った地球防衛連合艦隊は、その残存艦艇を再編、それまで基幹艦隊を担っていた北米艦隊が事実上壊滅した為、勝利へ導いた戦友で親友の沖田率いる第一日本戦隊が基幹艦隊を務め、第二日本戦隊が前衛艦隊として偵察を担っていた。
その土方はカイパーベルト小惑星群を利用して、トロヤ小惑星群に入り、木星圏までを偵察していた。

【第二太陽系戦隊艦隊司令:土方竜(中将)】

「艦長。そろそろトロヤ小惑星群に突入する。」
「強攻偵察班を斥候に出せ。」

「了解。」

「艦橋より両舷格納庫へ通達。」
「強攻偵察班は強攻偵察機typeゼロ発艦準備!」
「繰り返す。強攻偵察班は強攻偵察機typeゼロ発艦準備!」

「右舷格納庫より艦橋へ。」
「typeゼロ、森、発艦準備完了。」

「左舷格納庫より艦橋へ。typeゼロ、鹿嶋、発艦準備完了。」

「艦橋了解した。右舷格納庫より順次発艦せよ!」

「了解(ラジャー)!」


【強攻偵察機typeゼロ】


【森雪】 宇宙戦艦ヤマト生活班長兼レーダー手で、クルーの健康管理&生活環境維持に気を配るほか、医務室においては艦医の佐渡酒造を補佐する優秀な看護師で、日常は第一艦橋でコスモレーダーのレーダー手も兼ねているというオールラウンダー。 ヤマトの戦闘班長である古代進とは、航海を通して恋仲となる。 佐渡に「大美女」と評されるほどの美貌の持ち主。 髪は明るい栗毛。 その容姿は、イスカンダルの女王スターシャの妹であるサーシャに酷似しており、そのため火星にてサーシャの遺体の発見者である古代や島から驚かれたり、イスカンダルに到着した際にスターシャからサーシャと間違えられたりしている。 性格は勝気で男勝りだが、気性が荒いわけではなく、しっかり者のお姉さんといった雰囲気である。 また、時に周囲が驚くような行動力を見せることもある。 ※ヤマト乗艦前は防衛戦艦摩耶の宇宙偵察班のリーダーという役職で偵察隊を担う部門と調査分析部門のリーダーを兼任する。 ヤマト乗艦時には、役職面とは異なりプライベート面では艦内のマスコット的存在であることやファッションを嗜(たしな)む。また、アナライザーのセクハラに悩まされている。

後編へ
つづく。

この物語りは【宇宙戦艦ヤマト】のオリジナル二次創作です。
また、私的設定が混ざってます。
挿し絵的画像はイメージです。