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鹿嶋少将の航海日誌second

宇宙戦艦ヤマト新作情報・二次創作他、気になったものなどをお届け(^-^)

宇宙戦艦ヤマト完結編-エピソード零-後編

2021-05-02 20:39:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

【地球連邦防御艦隊総旗艦アンドロメダⅡ級ネメシス】
※この艦底部に管制及び戦闘ブリッジが備わり、両舷に直角三角形状の大型安定翼が、第二主砲搭付近から後部拡散波動砲まで付くイメージです。また、主砲は3連装波動衝撃砲で、陽電子衝撃砲ではありません。
3門(1搭)から発射される火力としては、波動砲(収束タイプ)の15%の火力。15門一斉射撃(ショックカノン)では75%の威力を発揮するが、波動エネルギーの消耗が激しいデメリットがある。
これはヤマトに搭載された波動カートリッジ弾式より、髙火力を目指した結果である
他、前編を参照。


ヤマト艦長古代は旗艦ネメシスに同艦し、観艦式に出席した藤堂長官及び参謀長である芹沢に伺いを立てた。

「艦長。ヤマト艦長古代より、映像通信が入っています。」

「うむ。繋げ。」
「直接、藤堂長官が受けると伝えよ。」

「了解。」映像通信回線のモニタは、ネメシスメインブリッジに立ち並ぶ藤堂長官と芹沢参謀長を映し出した。

「……長官。」ネメシス艦長を介しての意見交換を想定していた古代は、軽く面を喰らった表情を覗かせた。

「ここに参列した艦艇、全クルーも自分たち同様に"コスモウェーブ"を感じたものと考えます。」
「単艦戦隊であるヤマトとヤマトのクルーに調査の許可を頂きたい。」

「確かに我々も、古代艦長の云う通り、コスモウェーブを感じた。」
「あの金色に輝く宙域は気になるところではあるが、計測した結果、約30.000光年彼方だと解った。」
「今まで観測されなかった惑星と思われるが、その惑星が超新星化したのでは?と同艦する真田君の解析も得られている。」
「地球に戻り、スーパーコンピュータで解析してみなければ、詳しくは解らないが、地球に直接の被害は無いだろうとの事だ。」
「仮に影響がおよぶとしても、地球との距離などから推定しても、数百年以上先の事。」

「……ですが、長官。」
「例え、数百年以上先の事だとしても、やはりここは、調査に赴くべきと考えます。」
「先の赤色銀河の突然の出現に何らかの関係を否定出来ません。」
「備えあれば患いなし。と言葉があるように調査に向かうべきと考えます。」

「古代艦長。"コスモウェーブ"を感じた。と云ったが、それすら本当にコスモウェーブだったのかと疑問も残るのもまた、事実。」
「赤色銀河の調査に赴いている銀河からの報告も現段階では、地球に……」

と、その時であった、金色に輝く惑星と思われる物体が突如、消えたのだ。

「……消えた。」

「長官!」

「……古代艦長。やはり、あの宙域いや、この宇宙で何か変異が起こっている可能性は否定出来ん。」
「君が云った"備えあれば患いなし"かもしれんな。」
「古代艦長に新たな命令を伝える。」
「宇宙戦艦ヤマト及び古代艦長以下、ヤマトのクルーは直ちに金色に輝いた宙域の調査を行い、速やかに報告せよ。」

「了解。古代以下、クルー及び宇宙戦艦ヤマトはこれより、調査の任務遂行に当たります。」

こうして、宇宙戦艦ヤマトは、謎に満ちた宙域に向かい調査の航海に出航した。

古代は艦長席に腰を下ろし、瞳を閉じた。
ネメシスメインブリッジの映像がピンポイントに切り替わるほんの一瞬、映り込んだ艦長席の人物が、瞼の裏に映し出されていた。

「……あの人に似ていた。」



◆◆◆◆




「ラガシュ大佐!アクエリアスが!」

「騒がしいぞ!何事か?」

「ハッ!突如、アクエリアスが超重力波エリアから外れ、暴走を開始しました!!」

「なっ!?何ッ!!」
「暴走だと?」
「どういう事か?」

「解りません!現在、解析中ですがコンピュータも他、計器類も異常値を示したままです!」

「修復を急げ!」
「このまま、暴走されたでは我々は帰る場所を失うぞ!!」

「り、……御意!」

回遊水の惑星アクエリアスは突如、本来の軌道へと進路を取りつつ、暴走を始めた。
まるで自らの意思で動いているかのように・・・

そう。それは正に惑星(ほし)の意思。
惑星(ほし)に宿る髙次元の生命体の意思が、本来の軌道へと戻していたのだ。
かつて、テレザート星が結界を張り、人々の肉眼や優れたコンピュータの解析でも、見破る事の出来ない結界を張ったようにアクエリアスもまた、髙次元生命体によって人工的に創られ運命をありのままの運命に戻されていたのだ。
アクエリアス進む方向には惑星ディンギルが、存在する。
惑星ディンギルがアクエリアスがもたらす生命の水によって、水没する運命は変えられない。
あと数日後には必ず正規の軌道をたどり、アクエリアスは惑星ディンギルとすれ違う。

歴史として新たに作り、変えたとしても、それはただ単に運命を先送りにしたに過ぎない。

運命は変えられないのだ・・・


ワープアウトした宇宙戦艦ヤマトは、あの金色に輝く光点が観測された地点、近傍宙域に到達した。

「艦長。超重力波が形成された痕跡が伺えます。」
「観測からして、自然に発生したものとは考えにくく、人工的に創られものかと。」かつて、新見薫情報長が着座していた席で、新たに情報長に就任した桐生美影が告げた。

「……人工的にか?」

「はい。間違いありません。」

「西条。タイムレーダーで24時間の逆算を。」

「了解。」

「森船務長。メインクルーを中央作戦室に集めてくれ。」

「了解。」

「船務長より、全艦に通達。」
「セカンドクルーは第一艦橋へ。メインクルーは中央作戦室へ集合せよ。」

「森船務長。艦(ふね)を頼む。」

「了解。」

古代は森船務長に艦(ふね)を預け、中央作戦室に降りた。
中央作戦室では西条に逆算させた24時間前からの空間映像が、ブリーフィングモニタに映し出されていた。
磁気嵐が酷いようで、モニタ画面には画像処理を施しても鮮明さは、さほど変わらない画像が映るばかりであった。

「駄目だ。ノイズばかりで……。」
「……ん!?」航空隊隊長篠原がぼやくように口を開いた。

「……西条。9分前から巻き戻せ。」

「……やはり、錯覚か。」
「ん!?」

「西条。もう一度、9分前から巻き戻してくれ。」



「ストップだ!」
ぼんやりだが、そこには人の顔、惑星を思わせる画像が映っていた。

「桐生。この画像を解析、」と古代か告げた時であったヤマトが激しく揺れた。
同時に艦(ふね)を任せていた森船務から飛び込む映像通信が、サブモニタに映し出された。

「艦長及びメインクルーは至急、第一艦橋へ!」
再び激しく揺れるヤマト。





「現在、未確認飛行物体及び※大型戦闘艦に激しく攻撃を受けています!」
※ヤマトの観測レーダー値では大型値と計測された。
「うむ。」
「指揮を変わろう。」古代は落ち着いた様子で森船務長から指揮を受け継いだ。

「総員!第一種戦闘配置!」

「南部砲雷長!パルスレーザーで弾幕を張れ!」
「島、ヤマト左90度回頭!」

「南部!全主砲、右90度旋回射撃体制!」

「了解!」

「ヤマト左90度回頭ヨーソロ!」

「全主砲搭、射撃体制完了!」

「目標!大型戦闘艦!」
「第一主砲から順次、砲撃開始!」

「未確認飛行物体!散開!」
「パルスレーザー、射程圏外!」

「パルスレーザー射ち方止め!」

「主砲、着弾まで3秒!!」

「……大型戦闘ロスト!!」

「……ワープか!?」

「右舷から大型ミサイル急接近ッ!!」

「何ッ!!」

「右舷、大展望室に直撃!!」
命令と報告が飛び交う第一艦橋内に新たに被害報告が飛び込んだ。
爆発音、被弾による誘爆、黒煙がヤマトを呑み込んでゆく。

「全艦!状況知らせ!」
「ダメージコントロール急げ!」

「……ワープ戦法か。」
南部が呟くように云った。

古代は、その言葉である戦法を思い出していた。
それはイスカンタル航海時に対戦したドメルとの戦いだ。
ドメルとの初戦はバラン星海戦だ。
次々にヤマトの行く手を拒むようにドメルの指揮下、ワープアウトと同時に攻撃を仕掛けられた一戦だ。
ヤマト初代艦長沖田が見せた"沖田戦法"を古代は、それを試そうとしていた。

「南部。右舷の大型戦闘艦に主砲、撃て!」

「島。主砲射撃と同時に最大戦速で主砲光弾を追ってくれ。」

「了解。」

「徳川機関長。聴いての通りだ。」
「機関最大戦速準備を。」

「了解。」

古代の命令が下され、主砲射撃が開始されると、その射ち放されたエネルギー光弾にヤマトは回頭、最大戦速に加速した。
古代の予測通り、ラガシュの戦闘艦はワープした。

「島!コースターン!」
「回頭180度!」

「主砲!連射よーーーいッ!!」

右舷艦首姿勢制御スラスターが噴射、間髪入れずに左舷艦尾姿勢制御スラスターが噴射、更に艦首艦底姿勢制御スラスターが噴射、ヤマトはまるで競泳でターンするがの如く宙返りしながら回頭、急加速した。
ヤマトの艦内スーツが対G構造に成っていなければ、気を失っているであろう重力が重くのし掛かる。
クルーの顔が苦しさに歪む。

「……ぐぐぐっ。」
「あと一息だ!踏ん張れ!」

「……お、大型戦闘艦、ワープアウト!」
「ヤマト、前方200!!

「島!急降下だ!!」
「主砲、仰角45度!てぃーーーい!!」

上下に交差するヤマトとラガシュの戦闘艦。
ラガシュ艦の沈黙を確認したヤマト。
だが、そのヤマトは別の未確認飛行物体から攻撃の目標とされていた。




「後方から大型ミサイル2つ接近!!」
「特殊熱量を検知!先ほどの大型ミサイルとは異なると思われます!」

「くっ!」
「島!緊急ワープだ!!」

「了解!」





「……ヤマトをロスト!」
「ワープされました!」
「追撃致しますか?」

「いや、今は止めておけ。」

「ディンギルへ回頭せよ。」


~fin~


この物語りは【宇宙戦艦ヤマト完結編】のオリジナル二次創作です。
登場人物、メカ等は架空です。実在する人物とは関係ありません。
また、私的設定が混ざってます。
挿し絵的画像はイメージです。

宇宙戦艦ヤマト-完結編-エピソード零:前編

2021-04-29 23:04:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

悠久の時は流れ、生命(いのち)溢れるところ、それが大宇宙・・・

生命(いのち)から生命(いのち)へと、永遠(とわ)に終る事はない・・・

生命(いのち)の唄が奏でられる宇宙・・・


漆黒の宇宙(うみ)に地球のものとも、ガミラスやガトランティス、暗黒星団帝国軍など、これまで遭遇した宇宙艦船とは形状も異なる宇宙艦が一隻、空間と同化するかのように停船、何かを待っているように時が過ぎ去るのを忍んでいた。
艦(ふね)の特徴としては、艦首部に4連装ガトリング・インパルス・キャノン1基、ブリッジ周囲に主砲として3連装ガトリング砲4基、艦体下部に2基で計6基、ブリッジ部には、更に引き込み式の球形4連装副砲を4基、後部に6連装イオン・キャノン・ランチャー1基。
艦尾にはメイン推進器とサブ推進器をそれぞれ2基並列に搭載、艦底部には超重力波砲を装備している。


【ディンギル帝国軍カリグラ級:特務宇宙戦艦ラガシュ】
艦名「ラガシュ」は艦長で隊長でもあるラガシュ・ルーダから、そのまま引用している。

「空間転移値に変化あり!」
「ラガシュ大佐!来ます!」

「うむ。」
「超重力波、放射開始!!」

黒を基調としたフレアパターンが施されたロングドレスタイプのアーマースーツに身を包む、ラガシュは命令を下した。
ラガシュは年齢こそ地球人に換算して20歳だが、幼い頃から剣術と馬術を学び、男子に混じりながら身体を鍛え、十代半ばで自ら前線を希望、戦地で名を上げていった。
男子顔負けの行動力と戦術を視察に赴いていたルガール大神官大総統に認められ、現在の地位を獲得した。
ディンギルの戦士として認められたラガシュは、指揮官としての証である大剣を授かっている。


【ラガシュ・ルーダ】

ラガシュ艦、数十キロ直下に時空間の歪みが発生、中心部には人工ブラックホールが形成されてゆく。
その直後、時空間跳躍を終えた幻の惑星と呼ばれる回遊水の惑星アクエリアスが、姿を現した。
人工的に創られたブラックホール=超重力波空間がブレーキと成り、膨大な質量を持つ惑星をも一時的ではあるが、停止させた。

「惑星アクエリアスの停止を確認!」
「ですが、我がディンギル星まで30.000光年。このまま、ワープによる暴走が止められなければ、約10日程でディンギル星は水没します。」

「……弱音を吐いても始まらん。」
「すべては、約400.000光年先に存在した二重銀河の崩壊そして、その影響による赤色銀河の空間転移による超次元断層のズレが引き起こされ、超次元断層特異点が発生した事によるものなのだが。」

「とにかく、超空間転移プラントを完成させる事が、今は急務だ。」
「大神官大総統から直接の依頼だ。失敗は許されない。」
「すぐに上陸して、作業にあたれ!」

「了解!」

時に西暦2205年末期、地球は、地球人類はまだ、この事実を知る者は居ない・・・

そんな中、地球では先の暗黒星団帝国軍侵攻防御戦で、失われた防御艦隊の再建の証として、盛大な地球連邦防御艦隊の観艦式が木星圏で行われていた。
その式典に古代進を艦長とする第十一独立戦隊として、宇宙戦艦ヤマトも参列していた。
観艦式に参列する艦隊中央には第一艦隊旗艦で、防御艦隊総旗艦アンドロメダⅡ級ネメシスが陣取り、その右舷側に第二艦隊、左舷側に第三艦隊が連なる。
第四、第五艦隊がネメシスの上空を固め、第六、第七艦隊が下方を固め、後方に第八、第九、第十艦隊、最後尾に単艦で宇宙戦艦ヤマトが続いた。
総旗艦アンドロメダⅡ級ネメシスは全長500mを超える超弩級の名が相応しい宇宙戦艦だ。
全長が500m超えの巨大な艦(ふね)ではあるが、クルーはパイロットを除き、ヤマトの3/1程で運航されるセミオートマチック艦だ。
波動砲は全部で4門、艦首にこれまで同様に2門、拡散と収束を切り替え可能を搭載し、サブエンジンノズルの間に左右1門づつ、拡散波動砲を装備する。
主砲は新開発された3連装波動衝撃砲を前部に3搭、後部に2搭と計15門を備える。
艦載機は最大ヤマトの倍の搭載が可能で64機であるが、作戦に応じた対応と成る。
艦体はライトグレーを基調としたカラーリングだ。
また、艦底部には管制及び戦闘ブリッジが備わる。
艦隊は第一艦隊と独立戦隊ヤマトを除き、10隻の艦艇で編成されている。
再編にあたり、アンドロメダ級宇宙空母は廃止された。
これは打撃に特化する為だ。
宇宙空母は全て新造されたブルーノア級が補う。
波動砲の装備は無いが、最大120機の艦載機を搭載可能である。
※後にブルーノア級は超弩級宇宙戦闘空母へと改修、配備される。

観艦式が無事に幕を下ろし、各隊毎に配備宙域に散開が始まった時であった、あの"コスモウェーブ"が全宇宙に向け、発せられた・・・




悠久の時は流れ、生命(いのち)溢れるところ、それが大宇宙・・・

生命(いのち)から生命(いのち)へと、永遠(とわ)に終る事はない・・・

生命(いのち)の唄が奏でられる宇宙・・・


「……。」

「古代。あの金色に輝く惑星(ほし)に我々は、導かれているんじゃないのか?」
「あの時のように。テレサの時のように。」

ヤマトの第一艦橋の窓越しに宇宙の海を見渡す古代に、航海長の島が告げた。


後編へ
つづく。

この物語りは【宇宙戦艦ヤマト完結編】のオリジナル二次創作です。
登場人物、メカ等は架空です。実在する人物とは関係ありません。
また、私的設定が混ざってます。
挿し絵的画像はイメージです。

2021-04-29 13:56:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

◆西暦2205年末期-

地球からおよそ3.000光年離れた外宇宙から、回遊惑星"アクエリアス"の調査に赴いていた地球外生命体。

突如、現れた二重銀河によって、この地球外生命体の母星は壊滅の危機に晒されていた・・・

その原因を調査した結果、太陽系に存在する地球が原因の一つと解った。
それは、地球と暗黒星団との武力による衝突によるものが、大きかった。
そこで、母星を救うには最早、狂わされた運命は回避出来ない事から、歴史を新たに書き加えるしか、時間的に余裕は無く、回遊惑星"アクエリアス"の軌道を変えるしか術はなかった。

その第一陣として派遣された調査隊は回遊惑星"アクエリアス"へ降り立ち、プラント建設に着手、地球人類への復讐への第一歩を踏み出した・・・

時を同じくして地球では、以前から観測されていた回遊惑星"アクエリアス"が、ここ数ヵ月で異常な加速を観測、それでもあと数百年以上は、地球に大接近しないとデータ上では示されていたものの、幾度と無く侵攻や侵略を経験した地球連邦政府長官藤堂は、"備えあれば患いなし"と古代進を艦長とした宇宙戦艦ヤマトによる、調査を独断で開始させた。

仮「宇宙戦艦ヤマト-完結編-エピソード零」

妄想中(^-^;






予告編【宇宙戦艦ヤマト復活編】外伝◇新太陽系誕生◇(仮)

2021-01-05 14:09:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝

西暦2220年。地球をはじめとする太陽系は、カスケード・ブラックホールに呑み込まれ、別次元の銀河に転移されてしまう__。

そこに巣食う"異次元生命体"に奪われた雪、古代 雪。
夫であり、宇宙戦艦ヤマトの艦長古代をはじめとするクルーたちの活躍により、その雪、古代 雪を救出、生還させる事に成功した。

だが、まだ課題は残されていた・・・
それは、地球を含む太陽系の星々を元の銀河"天の川銀河"に戻すというものだ。
奇跡的に生き残った真田は救い出される間、この方法を考え、調査していた。
真田的に出した答えは意外なものだった。
それは、天の川銀河に有るという・・・

そして、それは今まで【アクエリアス文明】と【惑星アクエリアス】が、地球人類、イスカンダル、ガミラス、ディンギルの起源とされて来た。
それに間違いは無い。
だが、起源であるアクエリアスを育てた最古の種族が存在したのだ。
真田はその種族をしらべれば、或いは地球は、いや、地球をはじめとする太陽系の星々は元の銀河に転移する事が可能だと、仮説だが、古代にそう告げた。

こうして古代は宇宙戦艦ヤマトは再び天の川銀河へ・・・





◇動乱のデザリアム◇宇宙戦艦ヤマト・ヤマトよ永遠に外伝:エピローグ編

2021-01-03 20:01:00 | 宇宙戦艦ヤマト外伝
独房に閉じ込められて一週間が過ぎた。
生きてゆくだけの最低限の食事は支給されている。
今も、人工生命体=メイドロイド(メイド型アンドロイド)が運んで来た。
味はしない。チューブパックに人間として必要なエネルギー源と成る栄養素をゼリー状にしたものだ。
少し、体臭を感じる。シャワーを浴びたい。
そんな小さな願いが通じたのか、食事から二時間が過ぎた頃、再びメイドロイドがやって来た。

「サーダ。お前を洗浄スル。」
独房の入口が開き、「出ろ。」と告げられた。
手枷と足枷を装着され、破れた奴隷服を有無を云う暇もなく剥ぎ取られた。
裸体が晒された。
わたくしの前後にメイドロイドが立ち、ついて来るよう告げられた。
以前、機械化が進む前に民たちが使用していた大箱のバスルームだ。
湯気が立ち込めていた。
何処か懐かしい雰囲気が漂う。
これだけで、かなりの解放感を味わえた。嬉しかった。

「そこで止マレ。」
「壁に手をを付け。」
わたくしは云われるがまま、手枷付きで壁に手を付いた。
壁まで、少し距離が有る。前屈みの姿勢で壁に手を付いた。

「先ずは体内洗浄ダ。

「……ふ、ふざけるな!」

「ふざけてなどいない。お前は洗浄のあと施術される。」
「その為の洗浄ダ。」
「散々、お前ガ民たちに行って来た事ダ。」

「……嫌……いやぁぁぁぁぁーーーっ」

◇動乱のデザリアム◇
宇宙戦艦ヤマト・ヤマトよ永遠に外伝

エピローグ編

技術将校アルフォンはデザリアム星を出撃して、一時間が経過、機関のウォームアップが済み、最初の連続ワープに入った。
超高出力重核子級要塞艦ダーク・メサイア(暗黒の救世主)通称=重核子爆弾。

【重核子爆弾】

暗黒星団帝国が地球侵攻に投入する超大型爆弾であり、大量殺戮兵器の1つでもある。 宇宙空間航行能力を持っており、自力航行によって太陽系外から地球まで5000宇宙ノットの航行速度で飛来する。 タキオンエンジンを使用しており、無限の航続距離を有する。 形状表面は黒色で、だるまのような形態を持つ。 先端部分の赤く輝いている部分が起爆装置になっている。 巨大な構造物である爆弾の内部には、人間の往来が可能な通路、エレベーター、テラスなどが設置されており、多数の兵士が警備に当たっている。 下部には固定用のドリルが設置されており、地面へ撃ち込まれると、再び飛び上がることは不可能である。 自己防衛機能として周囲に張り巡らされるバリアは外部からの侵入を防ぐが、地中までは張り巡らされないため、これが弱点の1つにもなっている。 起爆装置本星と爆弾の両方に起爆装置が内蔵された二重構造となっており、爆弾側が破壊されても本星側が無事であれば、起爆が可能である。 また、本星側が先に破壊されると、爆弾側が自動的に起爆する構造にもなっている。 そのため、先に爆弾側の起爆装置を解体してから本星側を破壊しないと、無効化できない。 破壊プロセス中間子質量を破壊する一方、外傷を与えずに全生物の脳細胞を一挙に死滅させる。 起爆すると、内部に封入された重核子へ中性子ビームが照射され、高エネルギーのプラズマ状態となる。 このプラズマ化された重核子を超高エネルギー状態で炉内に閉じ込め、二重らせん構造の定常空間を維持すると、周囲の空間に歪みが発生してベータ変調された重力波が発生する。 その結果、これを浴びた生物は細胞核内部のDNAが異常活性され、自己崩壊する。 起爆から死滅までのプロセスが設定されており、プログラムされた生物だけでなく、任意の種を選んで死滅させることも可能である。

わたくしは体内外の洗浄後、施術室に運ばれ、手術台に大の字に固定された。 手術室の二階には術式観察室が備わる。


スカルダートが見学を兼ね指示を出していた。 麻酔で意識が遠退いてゆく中、確認出来た。

「剃毛は、しなくてよい。人間として全てを残す必要が有るからな。」

スカルダートは術式を行うドロイドに命じた。 わたくしは脇の毛もアンダーの毛も、そのままで、術式は行われた。

どのくらい麻酔で寝ていたのだろか?わたくしが目を覚ますと、 わたくしは裸体のまま、カプセルらしきものに入れられていた。 頭部、首、胸、腹部、手も足の指、あらゆる部位にセンサーが付けられていた。 カプセルの中は、おそらく生命を維持する液体が満載されているのが、解った。

「……わたくしは生きている。いや、生かされている……。」のだと。

「一応、人間としては生かされている。」「何の為の施術だったのか……。」 「それはすぐに解った。」

もう一人、わたくしが離れた制御室から此方の様子を伺っていた。

「なるほど。完全コピーしたサイボーグね。電脳化され、抑制されているサイボーグのわたくし。」 「スカルダートは聖総統と呼ばれている事も解った。」 「声は聴こえなくとも、唇の動きで読み取れた。」 「以前は、こんな事が出来るほど、読心術など欠片も知らなかった。」 「施術後、感覚が研ぎ澄まされたのだろう。」

そして、時は流れ・・・







「……サーシャーーーーーッ!!」

わたくしは漸く、自分が星を制御する一部であり、地球侵攻作戦が成功した暁には、更に民たちを信じ混ませる為に、公開分娩する為の生きた標本に、されていた事に気がついた・・・

「ざまぁないわね……。」

-完-

この物語りは【宇宙戦艦ヤマト・ヤマトよ永遠に】の外伝(二次創作)です。物語り自体はオリジナルですが、挿し絵的画像はCR.版宇宙戦艦ヤマト、プレイステーション版宇宙戦艦ヤマトシリーズ等より引用。