ドリーム・オン・アイス感想（BS版）

ドリーム・オン・アイス感想（BS版）
オープニング
海外のアイスショート比べて日本のアイスショーのオープニングはどうも洗練されていない感じがする。
なんか全体的にぐだぐだ感が。
真央と高橋選手が手をつないでステップ。
幼稚園児の遊戯を見ているようなぐだぐだ感。
ちゃんと練習していないのかステップも全然合っていない。
う～、見ていてこっぱずかしい。

日本人選手がぐだぐだと踊っている中ステファン・ランビエール選手は絶妙なリズム感で腰を振っていた。
さすが、情熱のフラメンコ男である。
そしてぐだぐだの中野選手と小塚選手のダメさ加減がさらに浮き彫りに。
だから、君たちが乗らないとお客さんも乗れないでしょ！

日本人選手で唯一、村主選手だけはノリノリで踊っていた。
さすが村主姉さん。
その調子でぐだぐだのティーンエイジャーズに活を入れて下さい。

とブツブツ言っているうちにぐだぐだな感じで選手がスピンを回り始める。
真央ちゃん、高橋選手とランビエール選手の間に挟まれてスピンかぁ。
ジャンプだったらこの二人に挟まれても決して見劣りしないだろうけど、スピンはさすがにちょっと見劣りしちゃうなぁ。
カメラのアングルは中野選手が前面に出るように映る。
うん、このアングルはいいね。
中野選手はランビエール選手と並んでも決して見劣りしていない。さすが。

結局ぐだぐだのままオープニングが終わった。
こんなぐだぐだなオープニングでお客さんはちゃんと盛り上がったのかな？
私はビデオの設定し間違いで塩のポエムを消せないと分かり、かなりテンションが下がっていますが。
まぁ所詮ショーなんで、サトリの極致を切り開くかのごとく塩のポエムをシャットアウトしよう。

石川翔子　１８歳　07年全日本Jr．選手権３位
「Incantation」
　何となくエジプトチックというか中東的な音楽で踊っていて、手の振りなどもそれっぽくしていたけど、まだジュニアの域を出ないというか一つ一つの技が洗練されていない感じ。
　ルッツの切れが良いと八木沼さんも荒川さんも褒めていたけど、すいませんよく分かりません。

羽生結弦　１３歳　07年全日本Jr．選手権３位
「ボレロ」（映画『ムーラン・ルージュ』より）
　「和製プルシェンコ」と呼ばれているそうですが、プルシェンコはそんなよく分からない転び方はしません！　いや、実は演技の一つだって言うんなら……いや、やっぱしプルシェンコは圧倒的な実力でもって遊んでいたから、口が曲がっても「和製プルシェンコ」なんて呼ばないで下さい。
　むしろ格好と言い雰囲気と言い「和製ジョニー・ウィアー」という感じですが、なぜプルシェンコ？　ビールマンが出来るから？

西野友毬　１４歳　08年世界Jr．選手権５位
「Steppin'out with my baby」
　ふむ、やはり世界選手権に出場した選手となると、１４歳でもそれなりに見れる演技になるなぁ。
　スパイラルのポジションが良いんだけど、パタンと足を下ろすのがちょっと気になる。あと、表情がものすごく固く、淡々と演技をこなしているという感じもだいぶん気になるなぁ。真央もこのぐらいの年の時そんな感じだったけど、もうちょっとにこやかにしていたような。
　ただ音を捉えるのは今まで見てきた中でそれなりに上手かったので、これからの成長がそれなりに期待できる。

佐々木彰生　１７歳　07年全日本Jr．選手権２位
「キューバン・ビート」（映画『マスク』より）
　この音楽、私が大好きな宝塚のジェンヌが踊って、しかもそれがものすごく格好良かったので、どうしてもその踊りが目の前をちらついてしまって正しい評価が出来ません。
　こう、格好良さとコメディチックなところが絶妙なバランスでもって保たれている踊りだったのだ。
　ジェンヌさんは当時２５，６だったので、そんな踊りと比べる方が酷かもしれないけど、こういうラテンな踊りは女たらしな格好良さを発揮して欲しい。そうしてこそコメディ部分が生きていくんだと思う。
　表現力はあるみたいなので、トマシュ・ベルネルの演技を参考にしながら精進してもらいたいものである。

水津瑠美　１７歳　07年全日本Jr．選手権優勝
「ナディア」
　《全日本ジュニアのウィナー、大人の夢へと助走します》
　…………。
　なんか、今までポエムの実況、かなりまともだったのに、なぜ地上波放送の部分になるとおかしげな実況になるんだろう。それともBS部分は同じような声の影武者がしゃべっているのだろうか。
　だったらそのまま影武者がしゃべっていればいいのに、なんでポエムに替わるの？
　インドのポップソングみたいな音楽に合わせて、アラビアンナイトみたいな格好でインドっぽい踊りを踊っています。石川選手よりさらに民族色を強くしたような感じで、かなり私の好みの滑りです。
　うん。現在のジュニアの中では一番好みかもしれん。シニアに上がってくるとちょっと応援しちゃいそうだなぁ。

無良崇人　１７歳　07年全日本Jr．選手権優勝
「Pump　it」byブラック・アイド・ビーズ
　ジャンプはかなり切れのあるジャンプでジュベール選手なんかを彷彿とさせられます。
　が、スピンが素晴らしいぐらいにまでグダグダ。
　俺、スピン苦手なんだよね。という声がもろ聞こえてきます。
　ステップはまあまあだけど、演技のつなぎがやっぱりグダグダ。そういうところもジュベール選手を彷彿とさせられます。いや、ジュベールと言うよりホンダ…ムニャムニャ

鈴木明子　２３歳　07年ユニバーシアード優勝
「リベルタンゴ」
　いきなり空気をがらりと変えました。
　なんかジュニアたちのグダグダ演技を尻目に、ピリリと辛い大人の演技です。いや、この場合バーボンの一杯を傾けたくなる渋い演技と言うべきか。
　ともかくカメラのアングルが絶妙に素晴らしく、一気に彼女の演技に引きつけられてしまいました。
　ジャンプがじゃっかんすっぽ抜けましたが、そんなことが気にならないぐらい雰囲気出してます。
　そしてスピンがしっとりとした大人のスピン。なんかスピンは早く回ることが大事みたいに言われますが、こんな感じでゆっくりと魅せるスピンもありだなと思えるぐらい優雅なスピンです。
　しかもステップがちゃんとタンゴのリズムを取っている！　スピードは無いのにこんなに魅せられたステップはありませんでした。
　うわぁ、この選手を世界に送り出したい！　日本にはこんなに素晴らしい選手がいるんだって、世界中に発信したいよう！
　NHK杯、本当に楽しみ！

中庭健介　２６歳　07年全日本選手権４位
「You're Beautiful」byジェイムズ・ブラント
　う～ん、普通すぎてなんのコメントも出て来ない。良くも悪くもベテラン選手だな。

武田奈也　１９歳　07年GPシリーズNHK杯３位
「ハイスクール・ミュージカル」
　《ドリーム・オン・アイス２００８、日本代表、最初の盛り上げはやっぱりこの人のはつらつパフォーマンスでしょう。銀盤をナナ色に染めて》
　実は地上波は彼女の演技から始まりました。だからこのポエムなのです。
　なんで彼女から始めたのかさっぱり分かりませんが、地上波で某芸能人が口走った「ちゃーみんぐぅ～」が塩の琴線に触れたのでしょうか？　BSでは某芸能人の言動が全てカットされていたので、一体どういう編集をしたんだろうとちょっと不思議でもあるんですけどね。
　私は武田選手は、まったく、さっぱり、琴線に触れないので、演技についてのコメントはパスで。

織田信成　２１歳　07年世界選手権７位
「トスカ」
　《ニッポンのリンク、ファンの前に、決めたココロはただ一つ、城はまだ燃えてはおらぬと、織田信成、トスカ》
　あっはっはっはっはっは＿｜￣｜○（ひたすら腹を抱えて笑い転げる）
　わ、笑わすなよ塩。
　確かに奴は演技もプライベートもギャグだけど、まじめな演技でわらかしてくれんでも。
　あっはっはっはっはっはっはっは。
　ホント、勘弁してよね。
　トスカの名曲が台無しじゃない。
　これ、プルシェンコがトリノで踊った曲でもあるんだよ。彼がDOIで「SexyBomb」踊ったときはコメントに困ってまじめ実況しかできんかったヘタレのくせに、なんでこんな時に限ってわらかしてくれるかなぁ。ははははは。
　（この後の選手で同じことやったらマジで殺す！）

村主章枝　２７歳　07年全日本選手権４位
「ウィンナーワルツ」
　《乙女のやる気、そして本気は、道化師の振付に隠して》
　あっはっはっは。
　死ね（ニッコリ）。
　村主選手の魅力全開のプログラムです。
　この人実は一つ一つのプログラムで、まったく違う雰囲気を踊れるかなり希有な存在です。だから、この人のプログラムはもう成績如何に関わらず毎回楽しみだったりします。
　今回も道化師役としてマリオネットの動きとかジャグリン投げの動きとかをパントマイムで行い、それが何とも不思議な歌と相まって何かサーカスのショーを見ているような気分になります。そしてちょっぴりエンターテイナーとしての哀愁も匂わせる。が、最後は華やかにフィニッシュ。「ショーこそ素敵な商売はない」とショービジネスに身を置く者の宿命を背負うかのごとくの演技に思わず拍手をしてしまいました。
　日本の選手で、こういうアーティスティックな演技を追求している選手って今のところ彼女だけなんじゃないかな？　海外はランビエール選手を初めとしてかなりたくさんいて、もうメダル取らなくても彼ら、あるいは彼女たちが出場しているだけで嬉しいという感じなんですが、村主選手もベテラン選手の一人としてそういった域へと突入している気がします。
　もう、彼女がメダル取らなくても良い。ただ一つでも多く彼女の演技が見れれば。