はなかげ おとかげ

日本画家・書家 足立正平のブログです。

「正」

2012年09月02日 | 過去のBlog記事
毎日のように展示の案内が家に届く。
友人、知人、知らない人・・

201204112204000

このごろよく「足立心平様」と宛名されたハガキが届く。

名前を間違われても良い気も悪い気もしないが、原因は分かっている。
たとえば誰かの展示を見にいった場合、芳名帳に名前を残すが、その際の「正」の書き方だ。たいがい下の写真のように書く。

201209022204000

まず横に一本ひいて、、次に活字体で4画目と5画目になる所を一気にグッと曲げて一筆で、、
最後に残った縦画と横画を点、点。
僕と面識がない方でこれが読めない場合、いったい何と言う字だろうか・・と悩んだ挙げ句、納得はできないけど「心」にしておくか・・となるのだと思う。
別に「心平」でもハガキは届くから問題はないが・。
ただこの書き方が間違っている訳でもない。



201209022157000

真ん中の列の上、「孔子廟堂碑」(虞世南書 628年)。それからその下、「雁塔聖教序」(楮遂良書 653年)。いずれも、楷書が最高度に完成された唐の初め頃に書かれた碑に見られる「正」
まぎれもなく楷書である。こういった書き方も、正しい書き方の一つ。


201209022302000

「正」
上の黒丸は城郭の形象。
下は足跡の形で、「前に進む」「行く」意。
要するに城郭に囲まれた街を攻めて征服する事。「征」の元字でもある。
勝てば官軍ではないが、征服したものが「正しい」事になる・・
というか、なってきたがこれからは少し違う時代が来るのかな・・

    
    
    
    






最新の画像もっと見る