2023年の年始にあたり、現在の「ニッポンのかたち」をざっと整理しておきたいと思います。
まずはとにかく債務の多い国になってしまいました。
2020年のデータを元にすると債務残高約1200兆円、またIMFが176カ国を比較したGDP比の債務残高も
175位のギリシャの212%を大きく上回る260%でダントツ最下位です。
さらにこの3年のコロナ禍の財政出動で大幅に債務が増大しているはずですし、これは相当ヤバイ数字です。
「でもディフォルトしないじゃないか」とか「国民の貯蓄があるから大丈夫」とかさまざまな意見がありますが、
はたしてそんなこと本当に通用すると思っているんですか、と反論したくなります。
私は経済学者でも財務省の高級官僚でもないので、市井の皮膚感覚経済しかわかりませんが、
地方の現実経済のなかから、このコロナ禍の財政出動のやりかたをみていると、
決して次につながるお金のつかいかたをしてないと感じているのは私だけではないはずです。
一時的に潤っていたり、業界によっては窮状をしのげている成果はあるのでしょうが、
投じている税金が、いわゆる「死に金」になっているのではないかと痛感しています。
本来なら、アフターコロナで来る変化の波を予測して、それに備えるための方策にお金を投ずるべきですが、
どうもそちらにはお金はあまり流れるようにはなっていないようです。
例えて言うと、歴史を紐解くとパンデミック後の時代の変化は、それまでの常識を覆しています。
つまりはこれから来る変化は、日本の得意とする「ものづくり」関連業界に大きな変化をもたすことになるでしょう。
すると、当然のように大失業時代がやってくることになるかもしれません。
そうであれば、それに備えるために「リスキリング」をできる体制作りが急務です。
・・・でも残念ながら、真逆の方向に進んでいる感じがしています。
今回のコロナ対策のお金の多くは、目先の穴埋めのために使われています。
ガソリン代、電気代、旅行業界支援・・・・
一部のかたがたにとっては今はバブルがきているような感じでしょうが、
「それ将来の体制再構築のためになってますか?」と私は悲観的に見ています。
どんどん債務が増大してゆくこの現実に、まさに「ゆでがえるの寓話」を地でゆくような政府の方策。
まずは、これが今のニッポンの一面です。
これからできるだけ毎日、今のニッポンのかたちについて多面的に私見を書かせていただこうと思っています。
それによって、今後日本の進むべき道、地方が進むべき道、私が地方議員としてなすべきことも
明確化してくると確信していますので、しばらくお付き合いくださいませ。