ニッポンのかたちを考える③

2023年01月04日 | Weblog

今日は人口減少について語りたいと思います。

 

「人口減問題」についてはずいぶんと久しく言われ続けているコトですが、解決の糸口がつかめているとは言えません。

「人口ボーナス」と「人口オーナス」という言葉で、人口比率による経済への影響が説明され、

「人口オーナス期」(生産年齢人口:15才から64才)を従属人口:14才以下と65才以上が上回り経済低迷期となること)

に入った日本は、そのとおり見事に経済が停滞し続けています。

 しかし、多様化の時代ですので、夫婦のありかた、子を持つことへの価値観、家族の価値観なども多様化し、

戦前の「産めよ、殖やせよ」というようなキャッチフレーズは、いま掲げようものなら

時代錯誤どころか社会問題化すること請け合いです。

 今後「2040年問題」と言われる、第2次ベビーブーム(1971年~74年生まれ)世代が65才以上になると

総人口の36.2%が高齢者となります。つまりは社会保障費や医療費の支出が膨大となり生産年齢人口が従属人口の生活を

支えるいという構図が破綻することは目に見えています。

 

これに対処するには、思い切った国家戦略が必要です。

 例えば、当然良し悪しの議論はあるとしても、こども1人目は200万円、2人目は300万円、3人目は400万円・・・

というように育成資金を支給するとか、保育園から高校までフル無償化するとか、保育園や学童保育を充足させ

安心して親は働ける社会体制を構築するなど、戦略的に子どもを安心して産めて、育てられるシステムをつくることが

自然なかたちでの人口増につながると考えます。

 しかし、その場しのぎのような施策しか打ってこず、結局はいまの長い停滞を招いてしまっています。

4月にはこども庁が発足しますが、果たしてこうした中長期ビジョンをもった大戦略を打ち出せるのか、注目したいと思います。

 地方には実践事例があります。兵庫県明石市は泉房穂市長の英断で上記に近い政策を実行し、

明石市を「住みたい町」の上位に押し上げ、人口増にもつなげています。

その泉市長ですが、暴言問題で今年の任期満了をもって引退されるのは残念でなりません。

我々も、やればできることを地方から実証してゆきたいと思っています。

 

 また、国は外国人移民について門戸を開くのか否かという問題も、

外国人技能実習生制度の不備を見ればよくわかるように、うやむやに、グレーのまま制度を実施しているから混乱や問題が起きるし、

外国人からみても「日本にはいきたいなく」という感情を抱かせることになっています。

 人口減問題を真剣に考えたら、移民問題は当然議論を深めて取り組まねばならない問題です。

これももはや限界点にきています。地方の中小零細企業や農家の混乱を永田町はわかっていない。

またしても、地方のイタい現場を知る地方議員からすると、そんな国政にうんざりです。

 

「うやむや、先送り」

これはもはや通用しませんよ。

国会のみなさん、理解できてますか?