ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が辞任を表明されました。
2017年に37才で同国初の女性首相に就任後、現職首相として出産と育児休暇をとるなど
女性が妊娠や出産をしても国家のトップを務められることを実証されてきただけに
ダイバーシティ時代の政治を切り拓くパイオニアのお一人として尊敬の念をもって見ていました。
ゆえに今回の辞任は残念ではあります。
また、辞任のコメントが『国を率いるための余力が底を突いた』というものであっただけに、
一部ではまたぞろ「やはり女性では無理だ」という見方をされるかたもあられるかもしれませんが、
私はそうは思ってはいません。
彼女の辞任のコメントにはこういう言葉もありました。
『自分がこのまま続けるために必要なものを探したが、見つからなかったので、
このまま続けるのはニュジーランドのためにはならないから』という言葉です。
私は、『政治はミッションである。ミッションがないのに惰性でやるべきことではない。
ミッションがないのであれば、ミッションのある人間と交代すべきだ』と言ってきました。
まさに今回の彼女の辞任に際しての心中はそうであったのでは、と推察しています。
ゆえに、またきっとミッションをみつけたときには立ち上がってそのミッションの遂行のために
動き出すのだろうと、楽しみにしているのです。
コロナのパンデミックのなかの国の舵取りは困難であったと思います。
人間休養も必要ですから、良いご判断ではと感じています。
拍手をもって退陣を見送りたいと思います。
最後に、ぜひみなさまにお願いしたいのは、
「女性だから無理」とか「○○だからダメ」というような単眼的な評価はしないでいただきたい感じています。
政治に限らず「業務執行能力の合否」の判断をされるときは、性別や氏素姓、人種、国籍、学歴などではなく、
人間性や仕事の内容など多様な観点からぜひご評価をいただきたいと思います。
当然私も現職政治家である以上、常に業績評価をいただいているという緊張感のなかで毎日を過ごしています。
より一層の努力精進をしてゆく所存でおりますので、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくおねがいいたします。