12月代表質問⑬駿河湾フェリーの今後のありかたについて

2020年12月19日 | Weblog

質問要旨

駿河湾フェリーについては、基本的な検証と工夫の余地が多いと感じており、いくつかの具体的な提案をする。

第1に、料金について、高速道路料金との比較をもとに検証を行い、フェリーで行こうと思わせる通常料金の再設定が必要である。

第2に、観光路線として、海からの富士山の景観以外の魅力づくりが必要である。船そのものにテーマを設定し、船旅がより楽しめる空間づくりをしてはどうか。

第3に、乗船料以外の売上げを創出するため、船内の物販収入や、船室ラッピング、ネーミングクライツ、船や港の老朽資器材の販売、3市3町内の物流の定期輸送など、閑散期にも収入を得る糧を見つける必要がある。

以上が、駿河湾フェリーを県が支援するための必須条件であり、併せて、関係市町には、本気の支援に乗り出すことも求める。

また、船の耐用年数が到来する6年後の在り方も、今から議論とシミュレーションする必要がある。改善ができない時は、撤退に向けての工程表をつくる選択もしなければならないと感じる。

駿河湾フェリー運航の黒字化に向けた考えと、フェリーの船体寿命を見据えた今後の検討スケジュール、検討内容について、県の所見を伺う。

<答弁内容>  答弁者 植田基晴 スポーツ文化観光部長

 駿河湾フェリーの今後の在り方についてお答えいたします。

 駿河湾フェリーにつきましては、現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、将来的な利用動向が不透明な中ではありますが、業務や経費の見直し、様々な利用促進策、中期的な収支見通し等を盛り込んだ経営改善戦略の策定に、一般社団法人ふじさん駿河湾フェリーと県、環駿河湾地域の3市3町が連携して取り組んでおります。

 この中で、議員から御提案のありました乗船料の在り方、船旅がより楽しめる空間づくり、乗船料以外の売上げを創出するための取組につきましても検討を進めております。頂いたアイデアも踏まえ、黒字化に向けて実効性ある改善策を取りまとめてまいります。

 例えば、高速道路料金との関係等を踏まえた料金設定に加え、駿河湾をテーマとした県内大学等と連携した船上企画や、県内企業による船内限定商品の開発、小中学生のための船上教育プログラムの充実など、フェリーへの乗船そのものが目的となるような取組を進めてまいります。また、運賃以外の収入確保に向けて、一般社団法人の旅行業登録を生かした魅力ある旅行プランの企画・販売や、環駿河湾地域の物流への活用などを検討してまいります。

 船舶の耐用年数も踏まえた将来的な見通しにつきましては、まずは、経営改善戦略におきまして、感染症の影響による厳しい経営環境を乗り越えて、安定的な事業運営を確保するために必要な取組をとりまとめるとともに、駿河湾フェリーの経済波及効果など、事業存続の意義や必要性につきましても、しっかりと検証することが重要であると考えております。

 県といたしましては、フェリー事業が、将来にわたって持続可能なものとなるよう、経営改善戦略を年明けを目処に取りまとめ、県民の皆様の御理解を頂きながら、3市3町や関係団体等と連携し、経営改善に取り組んでまいります。