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あばABAブログ

津山市阿波の情報をみんなに提供します。
どんづまりで何もない村ですが、自然が残っています。

農業で食っていけない一つの理由

2011-01-19 06:33:45 | 日記
「月光浴」という本の中に農業をやっている新という青年の言葉がある。

アメリカは、日米同盟を楯に、農産物輸入の自由化を日本に迫ってきた。
日本はそれに坑いきれず、輸入品目を増やしてきた。

自由貿易のいっそうの促進とその完全化を謳うWTO農業協定の締結後は、
米まで輸入し、自給率をさらに低下させた。

他の農産物についても、少しずつ、しかし確実に、関税率を下げてきている。
日本がきっぱりと輸入を拒絶できないのは、農産物を輸入した方が得をする勢力が、日本の政治に対して大きな影響力をもっているからである。

それは、工業製品などを海外に輸出している企業であり、さらに海外に拠点を得て生産・販売活動を展開しようとしている資本である。
農産物の輸入を拒否し続けていると、主として農産物輸入国の不満が募り、輸出や海外進出がしづらくなるからだ。

アメリカがその軍事的な力で世界に睨みを利かせる中、それに守られるかたちで、日本の多国籍企業は海外に経済力を伸ばしてきた。

アメリカの軍事力に恩恵を感じている勢力が日本の政治に影響を与え続ける限り、農産物輸入はなくならない。
アメリカが戦争をしようとしたとき、日本は政府として反対できない。

確かに今日本はそうして来たし、そうなっている。
アメリカの傘の下、日本は活きている。
戦争に負けてまだ、自立していない。
自立させないアメリカに対してしたたかに生きているともいえる。