hotひと息ついてみよ

今日も一日おつかれさま。そう自分に言ってあげよう。

非日常でも日常でも

2016-01-21 21:14:56 | 日記
どっちの世界が日常なのかと思うことがある

先日 家族が数日入院をした
病院の5階の大きな大きな窓から見える
街の景色や西の山並みは美しく

そしてその窓から眺めている私も
日常のことのように
普通にリビングの窓から眺めているかのように
そんなことに 少し変な気分になりながら
その感情が違っているような
そうでもないような

そうだ
同じような気持ちになったことがあった

震災後 私の住む町は避難区域にはならなかったが
なんとなく町全体が外に出ない 出れない雰囲気となっていた
それでも
スーパーに行けば お惣菜なども売られていて
郵便物も新聞も きちんと毎日同じようにポストへと配られ

私は
リビングのソファーで
確かに不安も感じながら
それでも
西の出窓には正月から咲いていたシクラメンもまだまだきれいで
その窓から差し込む日差しからは
優しい春色も感じ 光りは温かくやわらかく
庭の木々の冬芽をとんとん春ですよとノックしている
いつもと同じ日差しの中
とても心配でドキドキして 胸だってしめつけられそうで
でも
いつもの この季節の日差しにまどろみウトウトして
半分夢見ているような幸せ感が確かにあった

ぬくぬくして気持ちいいこの感情と
不安いっぱいの感情と
まるっきり正反対のはずなのに
こころの中で同化していることにも
なぜか 違和感すらなく
かと言って 感情がマヒしているのでもなく

ありえない現実の中でも
ありえるんだよね すべてが

どっちが日常?
どっちも日常!

今だってね
当たり前に
天気予報で気温を伝えるように
当たり前に
各地の放射線の値がテレビから流れる日常って
非日常のはずなのに
今まで同様に流れている時間がたくさんあって
とても静かに 穏やかに どっちも日常

あの日病院からみた冬の景色も
とても優しく日常的で
そう 悲しいくらい日常的で
泣いているのか 笑っているのか
どっちも