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黒猫のつぶやき

法科大学院問題やその他の法律問題,資格,時事問題などについて日々つぶやいています。かなりの辛口ブログです。

「最優秀答案」を読ませることの是非

2006-04-29 17:50:56 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 「ボツネタ」で,こんな記事が載っていました。 http://d.hatena.ne.jp/okaguchik/20060426/p2  弁護士会館の図書館にはそもそも戸籍時報が見当たらなかったので,米倉教授の書いた原文にあたることはできなかったのですが,ボツネタによる引用部分のうち,「自分の答案のどこがよくないのかという生徒からの質問に対しては,最優秀答案を読ませることで対応されているようです . . . 本文を読む

東京大学法科大学院授業短評

2006-04-21 16:34:26 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 「ボツネタ」で紹介されていた東京大学法科大学院授業短評を読みましたが,なんとなく母校時代の思い出が蘇ってきて,結構笑えました。  ここの記事のうち,特に笑えた「上級行政法」の教官評価に関する部分を引用します。 (宇賀先生) 出席代わりに当てられるが、 答えはあっていても、 間違っていてもいいようなかんじで、 すべて 「そうですね」 で、次へ進む。 そのため、授業は横道へそれることはなく、 体 . . . 本文を読む

「法科大学院は何をもたらすのか または法知識の分布モデルについて」

2006-04-12 12:44:24 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 「ボツネタ」経由で読んだ記事。 http://www.utp.or.jp/todai-club/2006/04/10/eeacoioaeithieaiieeuyaycyeeaae/#more-116  東京大学の内田貴教授が,新司法試験・法科大学院制度などに関する論考を書かれているようです。  黒猫がこれまで書いてきたこととは,当然ながら見解の相違もあるようですが,感想をいくつかコメントした . . . 本文を読む

60期予定者に出された宿題

2006-04-07 13:11:10 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 「ボツネタ」経由で読んだ記事です。 http://plaza.rakuten.co.jp/kenryu/diary/200604060000/  60期からの司法修習(旧試験合格者のもの)は,期間が1年4カ月に短縮されることになっていますが,その代わり修習が始まる前に相当量の宿題を出されているようです。  黒猫の時代は,修習期間は既に1年6カ月になっていましたが,事前に十数冊の「白表紙」が届 . . . 本文を読む

法科大学院年次計画履行状況調査の結果等について(平成17年度)

2006-04-04 17:10:46 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 文部科学省から,平成18年4月1日付けで以下のような報道発表がなされています。 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/03/06032715.htm  要するに,文部科学省で,法科大学院設置計画の履行状況の調査(アフターケア)を行い,その平成17年度分の結果が発表されたわけですが,一読した感想をここに記してみます。 1 総合所見について  総合所見に . . . 本文を読む

島根大と姫路独協大に改善指示=法科大学院の教育水準調査-文科省

2006-03-31 13:14:57 | 法曹養成関係(H25.1まで)
「ボツネタ」経由で見つけた記事。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060331-00000007-jij-pol  時間が経つと引用先の記事が消えてしまう可能性があるので,重要なところだけ引用しておきますが,要するに法科大学院のうち島根大と姫路独協大について,文部科学省から改善指示が出たそうです。  同省によると,島根大は ・予定していた国際法関係の科目 . . . 本文を読む

黒猫の考える「法曹養成制度の構想」

2006-03-15 20:28:55 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 これまで,「黒猫のつぶやき」では,法科大学院,司法試験や法曹養成に関連する事柄についていろいろなことを書いてきました。最初は単なる独り言のつもりで,あまり誰かに読んでもらおうなどとは考えていなかったのですが,最近のアクセス記録を見るとかなり多くの方に読んで頂いているようであり,コメント欄でも数多くのご意見を頂戴し,皆様には大変感謝しております。  今までの記事は,法曹養成に関する他人の考え方を批 . . . 本文を読む

「弁護士補」構想は,あまりに非現実的である

2006-02-24 19:32:45 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 司法制度改革審議会での議論が行われていたころ,経済団体が主張していた法曹養成制度は,法科大学院構想ではなく,一定の資格試験に合格した者に「弁護士試補」という資格を与え,弁護士の業務補助を行わせて修行させ,しかる後に試験などで正式な「弁護士」資格を与えるというものでした。  最近は,法科大学院の乱立により新司法試験の合格率がかなり低くなる見込みであることを理由に,司法試験の年間合格者数を約9000 . . . 本文を読む

新司法試験廃止論?(2)

2006-02-20 22:42:09 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 しばらく前に書いた,「新司法試験廃止論」の全文がやっと手に入りました。  正しくは,週間法律新聞2006年1月6日の「年頭提言 検討すべき新司法試験廃止論」(戸塚悦朗教授)という記事です。  記事は現状批判の部分が大半を占めますが,この内容は概ね前回の記事で書いたとおりだったので,再度の言及はしません。  問題は提言の内容で,この記事によると①新司法試験はやめる,②法科大学院を卒業した「法務博 . . . 本文を読む

「渉外弁護士・ビジネス弁護士の幻想」の記事について

2006-02-13 16:20:10 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 以前書いた「渉外弁護士・ビジネス弁護士の幻想」という記事について,コメント欄の議論に照らし,少々説明を加えることにします。  まず,問題の前提として,弁護士業界における新規登録弁護士の待遇に関する情報はあまり公開されておらず,現役の弁護士であっても現在の初任給の相場がどのくらいであるか,正確に把握することは難しいのが実情です。  東京の事務所であれば弁護士会のHPに採用情報が掲載されていますが . . . 本文を読む

米国ロースクール制度について調べてみました。(改)

2006-02-09 13:22:58 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 このブログの「新司法試験の出願状況」で,アメリカ型の法曹システムでは「法曹になりたい者は皆、法曹になれる」などというコメントをした人がいます。  大半の法科大学院生は,おそらく授業で英米法を取ったことくらいはあると思いますので,上記コメントが誤りであることは言わなくても分かると思いますが,万一ということもありますので,米国ロースクールの実態について再確認してみようと思います。  ただし,黒猫には . . . 本文を読む

司法試験合格者の採用と「差別」について

2006-02-08 18:23:56 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 以前,このブログの「司法試験に合格しても弁護士になれるとは限らない」で付けられたコメントについて,PINE先生がご自分のブログで見解を述べられていますので,ご紹介しておきます。 http://puni.at.webry.info/200602/article_4.html  黒猫の感想も,PINE先生とほぼ同感です。  そもそも,法の下の平等というのは,同じ立場にある者を同じように扱えという . . . 本文を読む

いまどき修習生の就職事情(参考)

2006-02-02 15:05:40 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 2チャンネルで,こんなスレッドを見つけました。 http://school5.2ch.net/test/read.cgi/shihou/1120419528/  匿名の書き込みということで,いくらか割り引いて考える必要はあるかもしれませんが,法科大学院卒1期生の時代を待つまでもなく,修習生の就職事情はかなり深刻な状態に陥っているようです。 . . . 本文を読む

新司法試験の出願状況

2006-01-31 20:17:55 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 法務省のHPで,新司法試験の出願状況が公表されています。 http://www.moj.go.jp/SHIKEN/SHINSHIHOU/shin03.pdf  出願者数は2,137人だそうで,合格者数の予定は900人ないし1000人程度ということですから,仮に全員が法科大学院を卒業し実際に受験した場合,合格率は最低で42%程度ということになります。まあ,実際には法科大学院を落第する人もいるで . . . 本文を読む

司法試験に合格しても弁護士になれるとは限らない

2006-01-30 13:29:44 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 金曜日に書いた記事のせいか,29日はひさしぶりにアクセス数の順位が付きました(299位)。普段は順位がつくようなブログじゃないのにね。  今日は,ボツネタ経由で読んだ記事を紹介します。 http://shirahama-lo.jp/column/syukatsu.html  この記事,白浜徹朗先生という京都の弁護士さんが書かれたものですが,黒猫の言いたかったことを,ちょうど黒猫以上に事情通の . . . 本文を読む