風と花とわたし 〜

日常のささやかな喜びの輪を広げて・・・RING、リング♪ ring!

ありがとう

2018-10-06 00:23:00 | 思い出

10月6日

 

 

 

 呼ばれた時間になりました。

 

 

 

 橋を渡って、あの、白い建物へ。

 

 

 

 もう、ここには居ない、と感じたけれど、

 

 

 偶然、少しだけ離れた所から、僧侶の読経が聞こえました。

 お隣もそのお隣も、お別れ。

 

 

 こんなに。

 

 

 このランプが消えましたら、扉が開きます。

 開きましたら・・・と説明を受けて。

 

 

 読経が終わると、偶然、ランプが消えた。

 

 

 ここには居ないんだよ。

 わかってる。でも、涙が出るんだもの。

 

 

 これが。

 これが。

 

 とひとつずつ拾い上げて。

 

 

 ここには居ないんだよ。

 わかってる。でも、涙が出るんだ、熱く熱く。

 

 

 関西は本当に小さい。

 2.5寸。

 

 両手にすっぽり収まった。

 

 

 

 ここには居ないんだよ。 

 わかってる。でも、さっきよりもっと涙が出るんだよ。

 

 

 

 

 

 迎えに来たタクシー。

 ただ、来ただけだものね。

 

 場所を言ってもどこかわからないって。

 

 

 だんだん、現実に引き戻されて行く。

 

 説明しながら、曲がりくねった坂道をくだる。

 

 速い。凄いスピード・・・。

 中田さんは本当に丁寧に優しく運転して連れて行ってくださったんだと、

 スピードを感じながら、さらにさらに、優しさが身に心に沁みた。

 

 

 

 更に、現実に戻って。

 

 

 家に着くと、お供のひとは、まだ、荷物を作っていました。

 

 結局、私が荷物を作って、色々、決めて。

 部屋を出て。

 

 

 誰にもわからないけれど、一緒だから。

 

 

       

         待ってる人もいるし、会いたいね。

           何年ぶりかに会えるね。

 

 

 

 

 

 

 車椅子につけてもらっていた。

 

 

     

    プーさん。横のお人形も。三つ目のヨーヨーは、夏のお祭りで

    釣ったそう。楽しいこともあったんだね。そして、数珠を2つ。

    ひとつは、穴を除くと弘法大師さまの御姿が。高野山で買ったの

    かな。何度も行っていたものね。形見にいただきました。

 

 

 

 

      49日がすんだら、本当のお別れです。大好きだった神戸に戻って

      安らかな永遠の眠りにつけるよう、一緒に戻りましょうね。

 

 ************************************

    

    1週間が経つ今。

 

    84年間、生まれた時から、可愛がってくれて、力になってくれて、

    励ましてくれて、

    本当にありがとうございました。

 

 

    もう、私を名前で呼んでくれるひとはいなくなりました。

 

 

    伯母ちゃん、と呼んで、心が温かくなる存在もなくなってしまいました。

 

 

    元気だった頃のたくさんの伯母の姿が、声が、思い出されます。

 

 

 

    ありがとう、ありがとう、本当にありがとう。

 

 

    ありがとう、伯母ちゃん

 

 

 

 

 

    

 

 

    

 

 

    

 

 

 


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