「八転び七起き」の人生

「七転び八起き」の間違いではなく、現在八回目の転倒から起き上がろうともがいている男の「人生の回顧録」です。

十で神童十五で才子、二十歳過ぎればタダの人 ③

2010-01-23 | 日記
ついに早稲田中学に合格したのだが、結果から言えば「私は早稲田中学に行くべきではなかった」としか言いようが無いでしょう。
私は早稲田中学に合格した事で、将来は大学に進み「科学者」になりたいと思うようになったのだが、父にすれば「世間に自慢する種」としか考えていないのだから、「適当に勉強して大学に入ってくれればいい」としか考えていなかったのです。
しかし、授業内容は毎日4時間も5時間も家で勉強(予習・復習)しなくては付いてゆく事が難しいほどレベルが高いのに、私はと言うと、学校から帰れば直ぐに「店番をしろ」と言われ、夕飯まで店番をさせられ、夕食後は「風呂を沸かせ」と風呂焚き(当時は薪で沸かしていたため、沸くまで1時間くらいそばを離れることが出来なかった)をさせられ、やっと勉強を始める事が出来るようになるのは10時頃になり、11時頃になると「何時まで電気を点けているんだ!」と怒られる始末で、見る間に成績は落ちて行ったのです。
ここで少し早稲田中学の授業レベルについて書いてみよう。
別れた私の妻に言わせれば「学校なんてどこも同じような物」と思われているのだが、現実は大違いで「月とスッポン」ほど違うのです。
通常であれば4大教科として「理科、数学、国語、社会」と分けられているのだが、早稲田中学では、理科は「物理、化学、生物」に、数学は「幾何、代数」に、国語は「漢文、古文、現代文」、社会は「政治経済、地理、歴史(中学は日本史で、高校は西洋史)」と言うように、11もの教科に細分化され、いずれも「必修科目」なのですが、更に驚く事は、「高校3年までの6年分の授業を5年で消化する」と言うことなのです。
タダでさえ難しい6年分の授業を5年で消化するなど、生半可な覚悟ではとてもついて行く事など出来ないのです。
そして、残りの1年(高校3年)は殆ど受験勉強に使われ、毎週のように「模擬試験」をするのだそうです。
更に、今はどうか知らないが、当時は、1学期の中ごろに「中間試験(4日くらいかかったと思うが)」があり、試験が終わると「試験休み(2日くらい?)」が有り、学期末には「期末試験(これも4日くらい)」があるのだが、この期末試験、各学期の休みが始まる1週間から10日位前には終わり、それから夏・冬・春の休みが始まるまで「試験休み」となり、授業は無いのです。
秋には「早稲田祭」に合わせて「体育祭と文化祭」が有り、およそ1週間は授業もなく、年が明けると「大学の受験会場」に使われるために2日間は休みになるなど、普通の学校に比べて休みも非常に多いのです。
「休みが多い」と言う事は「授業時間が少ない」と言うことでも有り、家で勉強が出来ない私にとっては「地獄」と言っても良かったのです。
コメント (2)
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