『クロード・ボリング/パストラール』
曲目
ジャン=ピエール・ランパル(Fl)
クロード・ボリング(P)
ピエール=イヴ・ソラン(B)
ヴァンサン・コルドゥレット(Par)
曲目
心のときめき
愛しい人
幸せな日々
気ままな人生
パストラール~牧場にて
愛の余韻
夢のかなたに
JAZZYな気分
これは、ジャン=ピエール・ランパルとクロード・ボリングのジャズ・トリオの共演による『パストラール:フルートとジャズ・ピアノ・トリオのための組曲No.2』である。No.2というからには、当然No.1が作られているのは勿論ですが、このNo.1とNo.2との間には、なんと10余年の歳月が流れているのです。
もっとビックリするのは、そのNo.1というのは発売当初から530週以上にわたって、つまり10余年にまたがってベストセラーを続け、クラシック・チャートの慣例をアッケラカンと破ってしまっているということです。
が、良く考えてみると、ジャズやポップ・チャートでさえ、10
余年もチャートに入り続けるのは本当に稀なことではないでしょうか。
オイゲン・キケロやジャック・ルーシェとか、いわゆるクラシックのジャズ・ヴァージョンを得意とするピアニストは、ヨーロッパには少なくはないです。しかし、クロード・ボリングはそういうクラシックのジャズ・ヴァージョンとは、基本的に異なる、ジャズとクラシックの境い目なく、"混在"する音楽を生み出した点で、また、それがアカデミックな音楽教育を受けなかったからこそ、可能だったという点で、そしてもうひとつ、ランパルという無類のパートナーを生かしきっている点などを含めて、この『パストラール』は、改めて注目する必要があるのではないでしょうか。
如何でしょうか?
また、素敵なのをご紹介しますね。
相方がランパルだというのも納得です。あの人、来日した時にも和楽器の人達とフルートでアンサンブルを楽しんだりしていたので、相当キャパシティは広かったと思われます。
おはようございます。おそらく、このトリオは映画『カリフォルニア・スイート』のサントラと同じメンツではなかろうかと思います。バロック調の旋律が、なかなか味がありますでしょう?
ジャン=ピエール・ランパルとのセッションといえば、映画『レッズ』もそうですね。クロスオーヴァーは玉石混交でして、何でもかんでもジャズのディスコ化がいいというわけではなく、そんな中で数少ない成功者といえば、エウミール・デオダート、ボブ・ジェームズ、デイヴ・グルーシン辺りかと思います。そういう意味では、高中正義やスクエアなどは、失敗作かと思います。クロード・ボリングの場合、どうしても映画音楽から想像してしまいますが、『ボルサリーノ』からしても、このエッセンスはありましたね。この人もご多分なく、いろいろなタイプの音楽が作れる人ですが、やはりボリング節は貫いている方でして。中古レコード店でやたら見かける『ふたりだけの夜明け』なんかにも、やはり貫きが感じられますね。私はもっともこのサントラのステレオ・ヴァージョンが欲しいところですが(笑)
ともあれ、このランパルとのクロード・ボリング・トリオのセッションは、歴史が長く大成功ですね。