さつま揚げ2種と骨切りした身で唐揚げを
右上がたまねぎとにんじん入り、下が混ぜ物なしのさつま揚げで。左が骨切りしたのを唐揚げに。
皮にへばりついた骨まで削がないように少し大きめのスプーンで身を梳き取る。
小さめのオキギス4匹分の身でたぶん350gほど。これだけでさつま揚げ14枚ができた。
オキギスはきれいな身が取れるのは知っていたけど、やはりヌルと匂いだけで嫌だった。けど、今回2人のお客さんが釣った6匹を頂き、4匹をすり身にして2種のさつま揚げを作り、骨切りした2匹のうちの1匹を唐揚げにしたらどれもとても旨くて、次からは捨てないで持って帰ろうと思ったのです。やはり何度も同じものを料理してみないとほんとに旨いものは作れませんね。それに船で頭とワタ、ウロコまで取ったから、自宅での調理が大変楽だったのもあります。
右上のさつま揚げは下写真のすり鉢の身約350gほどに小型のたまねぎ1個を荒くみじん切りにしたのとにんじんを千切りにして下茹でしたのを軽く一握りぐらい混ぜて140~150度ぐらいの低温で揚げたものです。下のさつま揚げは何も混ぜ物なし。たまねぎを入れた方が甘みがありより美味かったけど、どちらもモチモチしていい感じ。
手順はこうです。まず、オキギスを塩でもんでできるだけ匂いを落とす。そして、骨抜きの手元のUの字の部分を使い、中骨に残った血合いをよくこそげ落とす。それを3枚に卸して腹骨(ガンバラ)をそぎ落とす。オキギスのガンバラは腹の方まで長いからに身に無駄が出るけど、大胆にそぎ落とした方が楽です。そして、中の写真のように少し大きめのスプーンで梳いていくのです。釣った初日は身離れが悪いので2日目の方がいいです。皮にへばりつくようにびっしり骨があるのが分かるでしょうか。この骨まで梳いてはだめですよ。皮までスプーンを当てなければ身に匂いは付きません。大雑把にやるのがいいですね。
身が取れたら、包丁で叩くかすりこぎで叩いて潰していきます。ある程度ねばりが出てきたら荒塩を少しずつ入れながら練っていきます。硬くなったら酒とみりんをこれも少しずつ入れて練り、硬くなったらまた足してを繰り返します。20~30分練ったら、お湯を沸かし、小さな団子を作って入れ、浮いてきて1、2分待ったら取り出して味見する。塩気が足りなければ足すなりしてくだされ。
次に、今回は新しい試みとして練った身に卵白1個分と酒と水で溶いた片栗粉(大さじ2ぐらいだったかな)を混ぜて少し柔らかいぐらいにし(成形できる硬さは保つ)、野菜を合わせた9個分と混ぜないの5つ分それをまな板の上に大まかな形にして乗せ、包丁の腹へ油を塗り厚みや形を成形する。これを包丁でそのまますくって140~150度にした油の中に入れ、じっくり揚げるのです。それでも野菜の入った方を長くして少し焦げてしまったけど、味はバッチリ決まりました。
唐揚げは骨切りしたのを一口大に切り分け、幽庵地(酒、みりん、醤油の同割り)にさっと浸けて、塩・コショウし、ガーリックパウダーもふりかけて、片栗粉と薄力粉1:1によくまぶして揚げたもの。問題は骨切りだけど、よく切れる包丁が一本あれば、1寸の間に20回以上と言われているけど、12、13回ぐらい包丁を入れるだけで骨は信じられないほど当たらなくなります。私は骨切りをまだオキギス6本分ぐらいしかやってなくて、皮の手前で寸止めするのが難しいけど、まあなんとかなります。