山猿

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孫一曰く

2006-02-28 23:01:59 | 日記・エッセイ・コラム

当然のこととはいえ、思うようには彩られなかった私の過去は既に重く、また重きが故に私は振り返る。遥かなる夕映えの中に、もう希望のみの踊る幻影はみつけにくく、ただそこには去って行ったものの空しさとそれを眺めようとする悲しい追憶があるばかりだ。
私はそれではいけないことを知っている。あの氷の山頂に立って、私はただ振り返ることを奪われた一つの動物のように、前に向かって力一杯踏ん張っていたい。よろめく私を支えるものは私以外にないことを知っている筈ではないか。
遠く続く、確かにこの足元から続く純白の山なみや雪原に、私の未来の起伏を感じよう。それは私にとって、今を遅らせればもうふたたび訪れることのない孤独な洗礼である。
神のない孤独な洗礼。鋭い針のように痛い風と雪との試練のあとに、自ら迎える、洗礼である。その洗礼の行われる殿堂は、天へ向かって清らかな祈願をかたどってそびえるこの冬の岩山であるが、私自身の心の中にも、同じ清浄な願いを芳香のように宿す壮麗な殿堂が築かれるだろう。


岳友会3・22

2006-02-23 23:54:56 | 日記・エッセイ・コラム

年度末をひかえ、17末岳友会を開催。
しし肉鍋を囲みわれら精鋭?4名(1名欠)で、越し方行く末をはなしあう。T氏のダウラギリの計画、I氏の山スキーへのお話、N氏の雪山へのあつい想い等々、時間の経過もわすれて侃々諤々楽しいひと時を過ごしました。またまた一年それぞれの想いで熱く山に向かうことでしょう。
さて、新年度に山々はメンバー達にどんな体験をさせてくれるんでしょうか?楽しみは尽きません。


2006-02-19 21:33:32 | 日記・エッセイ・コラム

山は冬、装いとして雪を冠ります。
登山者にとっては、それは最高のおくりもので、それを克服しようと、あらゆる道具をあやつってその中で遊びます。夏では考えられないバリエーションを経験できます。楽しさはこのうえないのですが、甘く見るとそのしっぺ返しは重く、よほど覚悟して向かわないと吹き飛ばされるでしょう。
山々がまだその装いをぬがないうちにまだまだ楽しみたいというのが3月あたりの徳島です。


ホワイトアウト

2006-02-14 01:40:11 | 日記・エッセイ・コラム

11、12日、イザリ峠(天狗峠)に綱付森から登る。
12日の峠は全くのホワイトアウトで綱付の分岐は見つかったものの峠の標識を見つけ出すことが出来ず、リングワンデリングの可能性がでてきたので、初めての下山道に予定していた天狗塚南尾根での下山はあきらめ
何度か経験している西山への下山をきめた。長い林道歩きを覚悟した下山でした。西山集落のあたりで、趣味山、讃岐富士両氏に林道歩きを拾ってもらい地獄に仏でした。感謝、感謝で言葉になりません。
それにしても、広い尾根でのホワイトアウトの危険を実感した教えられることの多い山行でした。