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ぶぶのいる生活

なんか、変
どこか、変
ちょこっと、変
いつも、変
変人上等 唯我独尊 人生万事塞翁が馬

untitled

2011年11月11日 10時33分11秒 | 創作 ・゜+.(〃ノωノ)゜+.





           とどまってなんか     いられない








2011年11月3日

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渇望

2011年10月21日 14時08分10秒 | 創作 ・゜+.(〃ノωノ)゜+.

ここではない 何処かへ・・・・・


と欲するのは、

戻れる場所があるから





2011年10月20日

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他人の顔

2011年10月19日 13時19分40秒 | 創作 ・゜+.(〃ノωノ)゜+.


        何故    いつまでも    他人の顔をしているのだろう





 

                                        1988年10月17日

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四角い空

2011年09月29日 10時20分59秒 | 創作 ・゜+.(〃ノωノ)゜+.



           四角い空の中を  鳥がとぶ

           あたたかい九月の

           窓際の席


           きれいな夢





                                     1988年10月10日

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【森のハンカチ会議】

2011年09月13日 11時24分25秒 | 創作 ・゜+.(〃ノωノ)゜+.
 女の子が、泣いています。
 遠足で行った森の中に、大切なハンカチを落としてきてしまったのです。それは、お父さんから、外国のお土産に貰ったハンカチでした。絹の薄い薄い生地で出来ていて、繊細なレースで縁取られていました。四隅には刺繍で、色とりどりの花が施されていました。
 女の子は特別な時にだけ、ハンカチを出してきました。それは女の子にとって、本当に【とっておき】だったのです。

「どうしよう・・・。大切なハンカチ無くしちゃった」
 女の子は、夜、布団の中でしくしくと泣きました。その背中を撫でながら、お母さんが言います。
「そうね。残念だったわね」
「こんな事になるなら、持って行かなきゃ良かった・・・!」
 大粒の涙がこぼれます。大切なハンカチが泥に汚れるさまを想像し、女の子は更に、声をあげて泣きました。
「うーん、でも、ね」
 お母さんは、優しい声で続けました。
「もしかしたら、次に拾った誰かが、大切に使ってくれるかもしれないわよ」
「森の中で?」
「うん、そうね」
「誰が?」
「さあ、誰かなぁ?森の誰かさんよ」
   森のだ~れかさん・・・
   だ~れかさん・・・
と節をつけながら、お母さんは女の子の背中をポンポンと、リズム良く叩きました。
 女の子は段々眠くなってきました。まぶたがトロンと重くなって、泣き腫らした目を覆い始めました。
   森のだ~れかさん・・・
   だ~れかさん・・・
 お母さんの歌は続きます。お母さんの声を遠くにボンヤリと聞きながら、女の子はいつしか、魔法をかけられたかのように、眠ってしまいました・・・。

 
さて、こちらは森の中。

 一匹のウサギが小道を歩いていると、低い木の枝に、ヒラヒラと風にたなびく物がありました。
 それは、ウサギが今まで一度も見たことのない、上等な絹の布でした。光を受けて表面がキラキラ反射していました。なのにセミの羽根の様に薄くて、向こう側が透けて見えるのです。四隅には花が刺繍されていました。 
「まあ、なんて綺麗なんでしょう!」
 ウサギは苦労もなく、その布を手に取りました。申し分ない手触りでした。
 お年頃のウサギ嬢でしたので、初めて見る綺麗な布にドキドキし、ちょいと自分の頭に乗せてみました。それから胸にあて、一回クルリと回ってみました。森でも評判の器量良しなウサギに、それは、とても良く似合いました。 
 ウサギは、キョロキョロと、周りを見渡しましたが、持ち主はそばにいないようです。
「きっと人間の落し物ね。お可哀想に。でも、返してあげたくても、誰の物か分かりません。どうしたら良いのでしょう」
 ウサギは、その綺麗な布を欲しいと、少しだけ思いましたが、プルプルと首を振りました。
「ダメダメ。人の物を、勝手にとってはいけません。ここに置いておけば、またその人間が通りかかるかもしれない。戻しておいてあげましょう」
 最初より目立つ枝に、その布をひっかけました。それからウサギは、大切な用件を済ませる為に、隣の山を目指し、再び歩き出しました。

 次に、そこを通りかかったのは、タヌキでした。
「あんれ、まぁ!」
 おばさんタヌキは、綺麗な布を見つけ、丸い目を更にまん丸にしました。
「こんな上等な布っきれは、見たこともないわ。ちょうど良かった。これは我が家のカーテンにしましょう!」
 ところがそこへタイミング悪く、バサバサとコジュケイがやって来てしまいました。タヌキは、さっとその布を背中に隠しましたが、目のいいコジュケイ氏は、目ざとくそれを見つけました。
「おや、タヌキさん。ステキなものを持っているじゃありませんか。それは一体、なんです?」
 バツの悪いタヌキは、しぶしぶと背中から布を出してきて、
「人間の上等な布っきれでしょうよ。ここに引っかかっていたのよ」
と、つっけんどんに言いました。
「おや、おや、確かに綺麗な布だ」
「私が先に見つけたんだから、これは私のものだわね。それじゃ、私は忙しいので、これにて・・・」 
 タヌキは、そそくさと布を丸め、その場を立ち去ろうとしました。
「おや、おや、おや!そんな道理があるもんかい!」
 コジュケイは、目をギュッと光らせました

「どうした、どうした?」
 騒ぎを聞きつけたイノシシが、ドシドシとやって来ました。ゴワゴワ毛の大きなイノシシどんは、森の中でも、一目を置かれる存在でした。イノシシは、コジュケイから事の成り行きを聞くと、鼻息も荒く、タヌキを怒鳴りつけました。
「なんたる事かっ!我々は、けっして人間の持ち物を盗ったりせん!動物には動物の誇りがあるのだ。お前さんは、恥ずかしいとは思わんのか!」
 ドシン!と足踏みしました。

「ど、どうしましたか?」
 か細い声がしました。モグラです。ボコンと土の中から出てくると、モグラは、まぶしげに目をショボショボさせました。そして、イノシシから話を聞くと、ボソボソと小さな声で言いました。
「そ、それは窃盗です。た、確か人間の掟では、ぬ、盗みをした者には、ひ、ひどい罰が与えられると、き、聞いてます」
 青年モグラは博学なのですが、焦ると少しどもるクセがありました。
「おや、おや、罰だってさ」
 コジュケイが、チラリとタヌキの顔を見ました。タヌキは真っ青になりました。
「ひどい罰って、私は、一体何をされるんだい?」
「さ、さあ・・・く、詳しい話は、ぼ、ぼ、僕も、し、知らないけれど、た、た、タヌキ汁にされるとか、な、なんとか・・・」
「タヌキ汁だってぇぇぇっっっ!」
 タヌキは震え上がりました。

「どうしたのですか?」
 今度はシカがやってきました。
「んまぁーっ、どうされたのかしら?」
 キツネもやってきました。
 フクロウも、森ネズミも、テンも、リスも、クマも・・・、沢山の森の動物達が騒ぎを聞きつけて、わらわらと集まってきました。
 そして、それぞれが事情を聞き、美しい布を中心に、丸く円になりました。(その頃には、おばさんタヌキは、すっかり小さくなっていました)

 急遽、森の会議が、開かれることになりました。 
 司会には、森の賢者フクロウが起ちました。
「えー、これから、臨時の緊急会議を行います。これが問題の布でありますが・・・どう対処したら良いのか、見識ある森の皆さんで一緒に考えましょう。ご意見ある方は、順番に、指名されてから仰って下さい」

「はい!」
 まず一番目に手を挙げたのは、シカでした。フクロウが翼で指差しました。
「それは人間が使う物で、【ハンカチ】と呼ばれる布です。私が見た所、大変上等な品ですな」

「はい!」
 次に手を挙げたのは、キツネでした。キツネは気取って言いました。
「これは、とぉぉぉぉっても貴重な舶来物ざます。かの国ではこれを【ハンカチーフ】と呼ぶざますのよ」

「はい!」
 次に足を挙げたのは、コジュケイでした。
「そんな大切な品でしたら、持ち主に返してあげるべきですな」

「はい!」
 鼻息荒く、次に手を挙げたのは、イノシシでした。
「そうだ、それが正しき動物道っちゅうもんである!」

「はい!」
 次に手を挙げたのは、テンでした。テンは双子だったので、二匹同時に質問をしました。
「でも、どうやったら、返せるの?」
「でも、どうやったら、返せるの?」

「はい・・・」
 次に弱々しく手を挙げたのは、モグラでした。
「だっ、だ、誰の物か、わっ、わ、分からないものは、かっ、返しようが、な、な、な、ないと思います・・・」

 それもそうだと、動物達は、顔を見合わせました。
 しばらく、気まずい沈黙が流れました。
 
「はい!」
 そこに手を挙げたのは、賢いリスでした。
「持ち主が、どこの誰かも分からない現状では、返却は不可能であり、致し方ないこと。しかし!これだけの名品を、このまま雨ざらしにしておくのは、実に忍びない・・・。ですから!いっそのこと、森の仲間で【ゆうこうかつよう】したらいいのではないかと、わたくしは提案する次第です。皆様、如何でしょうか?」

 みんなの顔が、パッと明るくなりました。
 ただ一匹、森ネズミだけが、よく分からないという顔をしたので、ゴショゴショとフクロウがその意味を教えてやると、
「はい!」
 森ネズミは勢い良く手を挙げ、キーキー声で言いました。
「そだ!【ゆこーかつどん】するのが、一番いいよっ!」
 みんなは、ウンウンと頷きました。


「では、有効活用するとして・・・」
 冷静に、フクロウが続けます。
「何に、どう使うのが、一番良いと思われますかな?」
(タヌキが小さな声で『カーテン・・・』と呟きましたが、またもや、コジュケイにギュッ!と睨まれ、身をすくめました)

 その時。
 それまで、ずっと黙っていたクマが、ゆっくりと立ち上がりました。優しい目をした、大きな大きな若者のクマでした。
「あの・・・すみません。皆さんにちょっとお願いがあるのですが・・・聞いて頂けますか?」
 そして、顔を赤らめながら、遠慮がちに切り出しました。

 クマの提案を聞き、最初は、ポカーンとしていた森の動物達でしたが、内容が飲み込めると、
「そうだっ、そうだっ!それが一番いい!」
 拍手、喝采!
 手を叩いて喜びました。
「満場一致で決定。では皆さん、この布の活用法は、そういう事でよろしいですな?」
 最後は厳かに、森の賢者フクロウが、会議をしめました。


 ・・・会議から、ちょうど五日後の、良く晴れた昼下がり。
 森の真ん中にある秘密の広場では、一組の結婚式が始まろうとしていました。
 緊張した面持ちの新郎は、大きな体の、優しい目をした若者クマでした。そして、みんなの目が注がれる、主役の新婦は・・・。
 そう。一番最初にハンカチを拾った、あのウサギ嬢でした。

 神父はフクロウです。出席者は、森の仲間みんなでした。
 祭壇代わりの、大きな大きな切り株に新郎新婦は上り、向き合いました。目よりも真っ赤に頬染めたウサギは、美しい絹のベールを被っていました。それは、あのハンカチを、シロツメクサの花冠で押さえたもので、初々しい花嫁に、大変良く似合っていました。
 ベールは柔らかな日差しを受けて、ウサギが動くたびに、微妙に光を変えて反射しました。

「えー、では、これから、クマ五郎くんとピョンコさんの、神聖なる結婚式を執り行いたいと思います。えー、皆さん、静粛に、静粛にっ!」
 コホンッと、フクロウが咳払いをすると、森の動物達は、一斉に立ち上がりました。

 キラキラの木漏れ日が、広場に降り注ぐ中、初々しい新郎新婦も、森の仲間も、誰もがみんな、最高の笑顔でした。



                                                      fin




2011年3月6日

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