先日、つくば植物園で開催されているコレクション特別公開「クレマチス園公開」に行って来ました。
早咲きから遅咲きまで約250種類が展示されています。
「クレマチス」とは、キンポウゲ科センニンソウ属(Clematis)に分類される植物の総称です。
クレマチスは、世界に約300種の野生種が分布し、数千にもおよぶ園芸品種があるそうです。
日本には変種を含め約35種のクレマチスが分布し、その半数ほどは日本の固有種とのこと。
主なものは「カザグルマ(風車)」をはじめ、「ハンショウズル(半鐘蔓)」(写真:最下段)、「センニンソウ(仙人草)」、「ボタンヅル(牡丹蔓)」があります。
代表的な原種(野生種)「カザグルマ(風車)」(Clematis patens)は、暖温帯林の縁や草地に生えるつる植物。
名前は花をおもちゃの風車に例えたもの。
野生の集団は、日本では本州・四国・九州、国外では朝鮮半島、中国に分布
自生地が確認された場所は非常に少なく、日本国内では30ヶ所程度
開発や園芸採集などにより数が減り、準絶滅危惧 (NT)に指定されています
自生地によって花色や花びら(がく片)の形が様々で種内変異が見られるという特徴があります。
花期:4月下旬~5月前半(早咲き)
葉は通常3個の小葉からなり、花は直径10~15cm、上向きに咲きます。
花弁状の萼片は普通8枚。花色は紫または白です。
以下は自生地ほとのカザグルマです。
群馬県長野原町
栃木県日光市
宮崎県
岡山県津山市
栃木県塩原町
岐阜県関市
大阪府
静岡県浜松市
福島県
栃木県小山市
韓国江原道(カンウォンド)
なお、船橋市はカザグルマが市内に自生していることから「市の花」にしているそうです。
市役所本庁舎正面玄関前などに展示されているようです。
「ハンショウヅル(半鐘蔓)」(Clematis japonica)
自生地は本州~九州の温帯
名前は下向きに咲く花の形を半鐘にたとえたことに由来