晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

表と裏 英彦山 part1 

2008年11月23日 | 
初めて登る山へのファーストタッチはオーソドックスなコースからと決めている。北岳は次の機会にして、表山道正面コースから中岳へ登り、帰りを南岳へ下りる計画を立てていた。苦手な石段を我慢して登るしかないと観念していたのだが、自然石を使った不均一な石段にほっと心が和んだ。懐かしい雰囲気が漂い、甘酒の生姜の香りがまだ風邪が治りきっていない乾いた喉を温かく湿らせてくれる。さすが日本三大修験場として栄えた霊山のことだけはある。年月で磨り減った石段の両側には、説明の看板を読んでいたらきりが無いぐらい由緒ある建造物が次々と現れる。これじゃあいつまでたっても肝心の山へたどり着けそうにないと、私は後ろ髪を引かれながらpoleの背中を追う。どこかで「ぶぉーん」と山伏が吹く法螺貝の音まで鳴っているではないか。音の鳴っている場所まで行き、彼らの姿を確かめたいけれど時間の都合上あきらめるしかない。



途中杉田久女の句碑を見つけて感激。ここで詠まれた句だったのだろうか?

  ”谺して山ほととぎすほしいまま”

皆から愛されている英彦山神社は参詣客で賑わっていた。正月三が日はもっと人出が多くなるのだろう。



参拝客だったらここでおしまいになるのだが、中岳まで進む登山客は奥の左手へ延びたつらい坂を延々と登り続けることになる。先週降った雪がまだ道の両端に残っていて、石段以外の登山道はぬかるんでいた。

青い空に枯れ木が印象的

 右は行者堂の横階段

鎖場を過ぎ、杉の巨木帯を抜けると関銭跡。 豊臣秀吉に社有地を奪われ、参拝者から関銭、つまり"入山料”を取ったといわれている場所らしい。
「いったい何段あるのだろうか?」とぼやきながら、ひたすら階段を上がり続けること1時間半ー、やっと頂上中岳に到着。

雪が残る南岳はるか向こうに久住連峰と阿蘇、根子くっきりと見渡せる。


すぐ真近に迫って北岳、南岳が見えた。きょろきよろしていると、poleが「あれ、どうしてここにミラさんが居るの」と指差す。2月にソババッケで遭遇した時とまったく同じシチュエーション。TETU1さん、小次郎さん、初めてお会いする「やまびこ会」豊津の信ちゃん&俊ちゃんさんご御夫婦でした。
「下山を裏ルートで御一緒しませんか」と誘われ、私たちも飛入りで同行させてもらうことになった。
さあ『表』から一挙に『裏』へ回ることになった!



続く
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4 コメント

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そよ風さん (bamboo)
2008-11-28 17:40:53
そよ風さんのブログを拝見して、やっぱり想像通りの紅葉でした
来年こそリベンジで標準を合わせて登ります。
そよ風さんらは鷹の巣山も続けて歩かれたと聞きましたが・・・・。それにしても凄いなぁ
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yanさんへ (bamboo)
2008-11-28 17:30:38
>枯れ木が多いようでね、寿命なら納得しますが、公害が原因かもしれませんね

私も本当の理由を知りたいと切に思いました

昨日裏の普賢山へ足慣らしに登ってびっくり!何と山頂を切り開く工事の真っ最中
聞けば、デジタル放送受信の為に放送局のアンテナを建てる機材を運ぶヘリの発着所を作っているとのことでした!何ていうことを・・・。山は何も生み出さない無価値な物だと考えている人らにとっては、きっと当たり前の事なのでしょう。大間違いをしていると彼らが気付くのはいったいいつなのでしょうか。BSなんて欲しくも無いものを見せられ、おまけに自然破壊とは情けない限りです。
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バッタリ (そよかぜ)
2008-11-28 10:09:35
出会いがあって良かったねえ。
楽しかったでしょう。
ロングルートで大変だったでしょうけど、きれいな所で満足されたのではないでしょうか。
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英彦山 (yan)
2008-11-27 22:23:43
bambooさん、こんばんわ~

英彦山 お疲れさまでした。いい登山をされましたね。

折角の説明文ですから、読みたいですよね。

しかし時間がないと、そうもいかないですの

で、後ろ髪ひかれる思い 納得です。

日本三大修験場とは、どこどこかなーと思いな

がら ガイドブックの「英彦山」のページを開

いています。 出羽の羽黒山、大和の大峰山と

bambooさん方が登られた英彦山、とあります。

福岡県の山は階段が多いようですが、階段は私

も苦手です。 階段は急勾配に設置しているの

ですから、本当は有難いはずなのですが…


精力的に広範囲に登られていらっしやいます

が、なによりです。 ご夫婦で仲良く 羨まし

いかぎりです。 

枯れ木が多いようでね、寿命なら納得します

が、公害が原因かもしれませんね、









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