くまの巣穴

オタクな母の趣味とか育児とかボーっとした日常とか

無人島に持っていく一冊

2015年01月26日 09時10分50秒 | ヲタ話
 今現在ダントツ一位が九井涼子先生の「ダンジョン飯」です。

 TSUTAYAで平積みになってた表紙(とアオリ文)に惹かれて普段はやらないジャケ買いをしてみたのですが、はるか上の内容に一撃でノックアウトされもう何回も読み返してます。久々に天才現る!な衝撃。これだけの衝撃を受けたのはながいけん、久住昌之以来です。
 ただけっこう読む人を選ぶかも。絵柄が綺麗で読みやすいんだけど、死生観がほぼウィザードリィなので内容がものすごくとんがってる。プレイしたことある人とかウィズ知らなくてもゲームやってる人は「ああ、うかつに復活させると灰になるから・・・」と納得するけど、ゲームの知識が無い人が読んだらものすごく戸惑うんじゃないかなあと思います。そうか、最深部で全滅すると復活できないのか。そりゃ緊張感ハンパないなと納得できるかできないかとか、そういうとこがこの漫画が気に入るかの境目かなあ。そういうのがOKなら誰に進めても気に入ってくれるんじゃないかと自信を持って太鼓判押します。

 一応きちんとした(ていうか重大かつ早急に解決すべき)目的があるダンジョン探索なんだけど、ダンジョンを進んでいくと腹が減る→食材が無い→食材のモンスターを狩らないといけない、というウィザードリィ+モンハン(もしくはトリコ)をほうふつさせる内容です。ダンジョンマスターが一番近いのかもだけど、あれはめんどくさそうでプレイしなかった。冒険だけでも大変なのにそこの食糧の要素もプラスとかさ。長く持って歩くと肉が腐るとか、そりゃそうなんだけど・・・とゲームだとイライラする部分を抜き出して楽しく描いてくれてます。

 無駄に?丁寧な調理方法とか、トリコ的に言うとモンスターはほぼ特殊調理食材なのでいちいち美味しく食べるコツとか描写されてて、なおかつそれに伴うモンスターの新解釈の数々。スライムの処理の仕方とか、バジリスクの本体とか、マンドレイクの抜き方とか、全部「おおーーー」なんだけど、一番はやっぱり動く鎧かな。爆笑ではないんだけどいちいち心の中で「ウフフ」と微笑みながら読んでます。

 すごく淡々とした描写なんだけど、無駄を極力排して分かりやすく描いているのですごい作家さんだなあと思います。ライオスたちはおそらくレベル30~40くらいの中堅どころなんだろうな。最深部まで行けるぐらいの実力はあるんだけど、そんなバカ強いわけでもなく・・・。パーティーメンバーはライオスが戦士、マルシルが攻撃魔法中心の魔法使い、チルチャックはシーフ(ジョブ的に言うと)、センシが特殊能力持ちの戦士といった具合で、あらバランスがいい。ゲームだったら回復役の僧侶を入れるとこだけど、「当たらなければどうということはない」考でいけば回復薬はそんないらないんですね。それより重要なのは罠解除係なんだなと再認識しました。ウィズやってた時は戦力重視してたからシーフは入れてなかったなあ・・と懐かしい気分になりました。ちなみにウィザードリィはマップ作りで毎回挫折してクリアしたことがありません。

 あんまり気に入ったのでこれまでやったことのない保存用も購入しようとしたんですが、再びTSUTAYAに行ったら品切れだった・・・。ウソだろ、あんなに大量に積んであったじゃないか。慌ててAmazonで検索したら全国的に品切れ状態らしいので、あ、これやっぱ面白いんだ、と再確認して嬉しくなりました。再版したら保存用に買おうっと。

 ただすごい勢いで人気みたいなんで、今年の冬あたりにアニメ化(とか実写化とか)の話とか上がってたら嫌だなあ。なるべくそっとしておいてほしい。特に昨今はなんでもかんでも実写化するので勘弁してほしい。「神様の言うとおり」とかさ。

 とりあえず再版を待つ間、九井先生の別の作品も探してみようかなと思ってます。

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